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富岩運河等におけるダイオキシン類の汚染原因等について(概要)
1.ダイオキシン類の汚染状況及び汚染土量等 富岩運河等において、ダイオキシン類による汚染状況を把握するとともに、環境基準(150pg-TEQ/g)を超過している汚染範囲を確定するため、平成15年度から16年度にかけて、「港湾における底質ダイオキシン類対策技術指針(国土交通省港湾局:平成15年3月策定、平成15年12月改訂)に基づき、ダイオキシン類濃度分布の調査を行った。 調査結果は別紙1のとおりであり、最大濃度は12,000pg-TEQ/g、汚染土量は29万m3であった。 【調査地点の設定】 ○富岩運河及び住友運河 ・平面分布:流下方向へ50m毎に2地点(運河中央から左右の岸方向へ約10m) ・深度方向分布:運河中央で流下方向へ200m毎 ○富山港 ・平面分布及び深度方向分布:200m格子とし、汚染境界部では精査のため100m格子 2.汚染原因の解明
(1)事業場等由来の排出量の積上げ ダイオキシン類の各発生源の寄与割合を把握するため、富岩運河等に堆積しているダイオキシン類の量及び浚渫土中のダイオキシン類*1の量の合計値(現存堆積量)を、各発生源から富岩運河等流域へ流れ込んだダイオキシン類の量で積上げが可能か試みた。 まず、富岩運河等におけるダイオキシン類環境調査や、運河からの浚渫土が移出された地点での土壌調査を基に、ダイオキシン類の現存堆積量を計算すると419g-TEQ*2であった。次に、この現存堆積量を、事業場の排水、大気からの降下ばいじん、田畑等の発生源から、各種統計等に基づき富岩運河等へ流入したと考えられるダイオキシン類の量*3で積上げ可能か試みた。その結果、各発生源からの排出量の合計は24〜52g-TEQであり、現存堆積量419g-TEQの約1割に過ぎず、堆積量の約9割は発生源を特定できなかった。 このように、事業場等由来の排出量の積上げでは、過去の資料・情報が極めて少ないことから、限られた知見のみで排出量を試算せざるを得ないため、各発生源の寄与割合を解明することができなかった。 *1 富岩運河の維持浚渫のため、一部の底質は富山新港東埋立地Cポンドに移出されている。 *2 毒性等価係数(TEF)としてWHO-TEF(1998)を用いて算出したもの。 *3 発生源ごとの排出量は、環境法令に基づく事業場からの届出情報や各種統計を基に推計したもの。 (2)統計解析手法
ダイオキシン類は、構造の異なる異性体の総称であるが、農薬製造や物質の燃焼などの発生過程ごとに出現する異性体の組成には一定のパターンがみられる。そこで、ダイオキシン類の発生源を解明するため、そのパターンを統計解析する手法が多くの 堆積量 (富岩運河等) 209g-TEQ 浚渫分 210g-TEQ ①事業場[排水] 0.13〜0.14g-TEQ ②大気[降下ばいじん] 20〜39g-TEQ ③田畑 約1割 調査研究や地方公共団体による汚染原因の解明に幅広く用いられていることから、統計解析手法を富岩運河等に適用できるか検討した。 まず、富岩運河等に堆積したダイオキシン類について、主成分分析(多変量のデータを統合して総合的な特性を表す、新たな指標(主成分)をつくりだす統計手法)を行ったところ、発生源は農薬(PCP、CNP)、燃焼(焼却)、PCBの4種類に絞られた。次に、それぞれの発生源の寄与割合を算定するため、ダイオキシン類濃度の高い地点*の分析結果を用いて、重回帰分析を行ったところ、表1のとおりとなった。この結果は、残差(誤差)の割合が小さいこと、また決定係数がよいことから、適切な分析結果と評価できるものである。 * 堆積年代測定(資料2−2参照)で最も濃度が高かった60〜62cm層の分析結果を統計に用いた。 以上の結果から、重回帰分析の富岩運河等への適用が妥当と考えられることから、富岩運河等全体における、農薬(PCP、CNP)、燃焼(焼却)、PCB、それぞれの発生源の寄与割合の算定を行った。具体的には、重回帰分析により、調査地点ごと(富岩運河:234地点、住友運河:100地点、富山港:25地点)に各発生源の寄与割合、各発生源からのダイオキシン類の量を算定し、すべての調査地点の結果を積算することで全体の寄与割合を算出した。その結果、表2のとおり、最も寄与割合が大きくなったのはPCP(製造)由来であり、富岩運河等に堆積しているダイオキシン類の77.4%を占める結果となった。
(統計解析手法による寄与割合算出のイメージ及びダイオキシン類の異性体組成比の比較図は別紙2のとおり) 富山県富岩運河等ダイオキシン類対策検討委員会最終更新日:2016年2月11日
■富山県富岩運河等ダイオキシン類対策検討委員会事務局
〒930-8501 富山市新総曲輪1−7 富山県土木部港湾課 建設係 富岩運河水質・底質汚染富岩運河では流域に工場が建設されたことによって高度経済成長期までは運河に工場の排水がそのまま流されていた。そのため上流ではヘドロが堆積し、船での航行が出来なくなった。水質調査を行うと、ダイオキシンの濃度が環境基準を大幅に超えていた。また、流域の井戸の水質も悪化し、飲んではいけない基準を超えていた。これを受けて富山市はヘドロの除去やごみ拾いなどを行い、水質を改善させようとした。
市が行った平成18年度の水質調査によると下流の千原崎では浮遊物質(SS)が3mg/l、溶存酸素(DO)が8mg/l、75パーセント生物化学的酸素要求量(BOD)が1.0mg/lと環境省の環境基準では良い方である。[8][9]しかし、上流の方はこれより水質が悪く、県が行った平成18年度のダイオキシン類環境調査によると千原崎でのダイオキシン濃度は1.1pg-TEQ/Lで依然環境基準の1.0pg-TEQ/Lを超えている。[10]
富山県は委員会を設置し、底質汚染対策工法やその費用負担について検討している。 中島閘門
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