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鉄火お嬢、撮りおろし書き下ろしブログ!

旅する鉄火

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『300歳の貴婦人、圓明寺のしだれ桜』  愛知県犬山市

 すわ有事?と固唾飲んで見ていた半島情勢ですが「ミサイル発射も、失敗」情報筋によれば北は圧倒的不利を理解して対話に方針転換?との報道も。空母3隻も引っ張り出してこれかよ〜〜!まあ危機はとりあえずいったん沈静と思っていいのかな?(こんなことの繰り返しにはうんざりですがね〜)来週とある用件で広島・呉に久しぶりに出かける予定でしたので、ほっとはしてますが。

 最近静岡エリアにのべつまくなしに出張、やっと先週ひさびさに3日間連休がありましたが、夜半に帰り着いた鉄火、疲れていたのか段差を踏み外して派手に転倒、去年捻挫してやっと治った足首をまた酷く傷めてしまった。前回には無理して翌日出勤したため重症化した反省もあり、風呂で足首を流水で感覚がなくなるぐらい冷やしまくり、すっかりうまくなった固定と冷湿布で、足枕をしてビタミンEを摂り(アボガドとかアーモンドミルクね)ネットスーパーを頼んでとにかく安静、じっと休養すること丸2日、3日目には何とかさして違和感なく歩行できるようになりました。

 早く治そうとしたのは、この圓明寺のしだれ桜が今年の遅まきの満開を迎えていたからです。雨もあったし、気が気でない。「待ってて〜!散らないで、待っててね〜!」 
 まだ若干恐る恐るの足で犬山駅に降り立ち、寺町の通りをゆっくり歩いていきました。

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「ああ‥‥」何とか満開のピークの最後に、間に合ったようです。毎年このときだけの私の憧れの「美女」との邂逅。

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また今年もお会いできましたね。「ずいぶん遅かったじゃないの」「すみません〜」私の気のせいかもしれないけど、古木ってなにか感情というか波長を持ってるような気がするのよ。

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たわわで重々しい枝を、ゴージャスに広げる、ほんとうに美しい姿。

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何て鳥かなあ。花の蜜を吸いにき来ているらしい。

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惜しむらくは、昨日のうちなら快晴だったのが、今日はもうどんより曇り始めていることだった。「明日からまたお天気は崩れるらしいですよ」「ああ、じゃあ今日がほんとに最後の見ごろだったんですね」

まあ晴天のときならもう結構過去に撮ったから、これも良しとしよう。

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この日も数十人、いや100人ほども入れ替わり立ち代わり花見客が訪れる圓明寺。鉄火、毎年「桜を維持するだけでも庭師の手当てもばかにならないのに、桜だけ見てさっさと帰り、参拝してわずかなお賽銭すらあげない人ばかり」というのに腹を立てていたのだが、それを言っても無粋だろうしで、ふと思いついて今年から作戦を変えた。
「このお寺、外観は素朴なんですけど、内陣がすっごい豪華なんですよね〜、ご本尊も立派ですよお。極楽浄土ってかんじ〜〜」「そ、そうなんですか」「あれ見ないで帰るのは勿体ないな〜!自由参拝できるから、お参りされてきては〜〜」そうなの?と半信半疑で戸を開けて中を見たお客「おお〜〜!」どうやら賽銭箱にお志が落ちる音がし、みなさん福々しい表情で満足げに出てこられる。「本当に立派ですね〜〜!いいもの見ました!」こうやって何組も本堂に送ったわ。はい、これで皆さんもご仏縁を得られてようございました(笑)

せっかく少し青空がのぞいていたのが、雲が増えるにしたがって風が強くなってきた。雨のあとだけに、強い風が来るとひとたまりなく花吹雪。

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そこに、ボランティアか施設の職員なのか、車椅子や松葉杖の老女たちを連れたグループがやってきた。あいにく、ここは座って休憩できる場所はない。「階段で座らせて頂いて良いのでは」「そうですね」

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子供が話しかけても、だいぶ反応の薄い方も数人いたが‥‥降りかかる花びらに、みな一斉に笑顔になった。あと何回桜を見られるのかしら、とつぶやく人もいた。

この日は折から半島情勢が急迫して、犬山の対岸にある岐阜基地から、今まで聞いたこともないようなペースで戦闘機の飛び交う音が轟き、桜の園には不似合いな金属音が夕方まで止むことがなかった。「ただごとでない‥‥」ネットをチェックすると、やはり基地周辺の住人が「こんな激しい訓練見たことない」とツィートしており、華やかな桜を前に、胸中暗雲が広がる思い。何が起ころうというのか‥‥。

まえも震災の直後だったり、不安な気持ちを桜が柔らかく受け止めてくれていたような。

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昼前に来て、のんびり桜に付き合って、気が付くと夕方。少し日が陰ってきたかな。

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一縷の希望で日暮れ時の西日を期待して戻ってきたけど、もうこの日は雲が厚くなって、そのまま暗くなる気配。それでも立ち去りがたくて門でたたずんでいたら、着物の少女がふたり、覗きに来た。これもご褒美かな?

最後に鉄火がそう名付けて呼んでいる「女御さま」であるしだれ桜に挨拶すると、そのとき舞い上がった風で、無残なばかりの落花が石畳を覆った。「ああ〜」美しくも惜しい光景に思わず声をあげると、ささやきが聞こえた。

「待っていたのよ。お前が来るのを。私もう一杯一杯だったの。」

山門から見ると、昼に来た時に見たのと様相は変わり、たった半日でもう花はずいぶん落ちて葉も目立っていた。必死で咲いていて疲れたの、と桜がつぶやいていた。
来年も。またきっと会いにきます。有難う、女御さま。振り返り、振り返り寺をあとにした。







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