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内宮のご遷御もいよいよ来月2日となりました。前回より色々と盛り上がり(やっとのんびり伊勢地方も商売っ気を出したか!)伊勢市駅ロータリーもピカピカになり、さびれていた外宮参道もずいぶん綺麗になって、幟もびっしり立っていい感じです。
この夏は数年前の御木曳きに続いて、正殿御敷地に敷き詰める「お白石」を奉献する「お白石持ち」の、内宮川曳きを二見浦清渚連から、外宮陸曳きを宮町奉曳団からいずれも10年以上泊っている常宿や地元のご縁で町のビジターとして、また当然写真係の一員として参加させて頂きました。
二見浦清渚連は7月26日金曜日が川曳き。前夜から「民宿潮風」に泊りこみ、早朝に風呂を浴びて興玉さんに参って浜参宮とし、同じ法被を着込んで「潮風」のご家族とお客さんと一緒に生涯学習センターのバス乗り場へ。もう長いこと通っている町だから、他の宿やお店のご家族、御木曳きでも一緒だった皆さんが「お早う」「鉄火さん今日も撮ってくれるのね」と声を掛けてくれる。
とにかく町の一大事業、豪華なバスまで何台もチャーターされていて、県体育館に着くとお弁当が配布されたけど、この日は朝から30度超え猛暑「こんな早くにお昼っても、何だか喉を通らないね〜」後からおなかが空いて脱力してもってんで頑張って箸を動かすあいだに、すぐ近くを救急車のサイレン。「さっきも来たよね」「朝からの組にも熱中症が何人も出たって言うよ」「私らも気をつけないと」この日、覚えているだけでも4回はサイレンを聞いた。無理は禁物!!
12時45分から出発式があり、二見太鼓の披露や団長の挨拶、興玉神社の宮司さんによるお祓いがあり、クレーンで奉曳車が五十鈴川に降ろされ、木遣り歌のあとから「エンヤ〜〜〜〜ッ!!」と奉曳開始。
つ、綱が、な、長っ!!とはいえ宇治とかの大所帯に比べればこじんまりで。
木遣りはやはりスターですから。この日は御木曳からずっと数年がかりで歌ってきた、いわば集大成。
今年は雨が少なくそりを曳くのに時々難儀したほどですが、それでも深い個所はありますね。御木曳のときは雨に祟られて寒かったし大変でしたが「だからって今日はカンカン照りか〜〜(笑)」
赤ちゃん抱いて
川に!?と驚かれるでしょうが、
幼児やお年寄り、
川曳きにまともに参加するには非力な
方は、浅いとこや橇が止まっている間にソロソロ近寄って
綱をちょっとだけ
握って「はい、参加」(笑)
「あの赤ちゃん20年後は基幹労働力ですね」「そうそう(笑)」お母さん満足げに岸に帰還。
民宿潮風の女将さんと、右が鉄火。
いやあ清渚連の
法被に身を固めて
川曳に参加できて
神社の末裔としては感無量です。
先祖も「よくご奉仕してくれた」と
喜んでると思う。
で、まじめに曳っぱってるだけでなく、じきに「練り」が始まってしまうのね。綱をブンブン回したり、両方からドドドと突進して木遣りをサンドイッチしたり、この通りお清めしあったり(笑)
あまり熱中してペースが遅れると叱られますが‥‥って、聞いちゃいねー(笑)
シニア組も負けてはいません。ここぞとばかり「うりゃ〜〜」「そりゃ〜〜!!」
何しろカメラ水没が怖いんで川に入ったの4分の1ぐらいで、あとは岸から望遠で引っ張ったりですが、最後のエンヤ曳きを撮るには宇治橋で待機してないといけないので、先回りして待ち受け。
前の組との間隔はトランシーバーで連絡しあったりでかなり厳密にペース管理して曳いてきましたが、橋の手前まで来て「待ち」下半身は川に浸かって涼しいですが、上はもう暑さと日焼けでほてって汗だく。手前のお二人、露天風呂じゃあるまいし〜〜(笑)
やっと進めの号令で、最後の難所を越えます。右のほうの外国人さんは、伊勢市内に在住のカナダ人。このお白石持ちに参加できて、すごく嬉しかったと。そういえばドナルド・キーンさんもどっかの町から参加してましたね。天照大神はリスペクトする全ての民を喜ばれます。これであなたも日本人(笑)
2時間掛かりでやっとここまで曳いてきました。エンヤ曳きは危険なので子供や女性、お年寄り、足腰に自信のない人は綱から離れます。
エンヤ曳きの前の最後の木遣りは、彼らも万感の思いではないでしょうか。次の20年後は役目が変わっているに違いないし。もうここから御敷地に届けとばかり、力を振り絞って歌います。
「それっエンヤ〜〜!!」「エンヤ〜〜〜〜〜!!」川曳きのクライマックス!
もうヘトヘトなはずですが、ここからが長い。男衆の顔つきがむしろ厳しくなる。
ご神域に入り、奉献の前にご神職からお祓いを。もちろんこのシャッター押したコンマ5秒後には鉄火の頭も垂れてます。ありがたい、有難い。
順番にお白石を受け取ります。一個一個、白布に包んでもらって渡されます。
ここで皆揃って
同じ行為をするんですよ。
布を開いて、自分の貰った石をしげしげ拝見するんです。
宝物を頂いたように
みんな押し頂いて、何ともしみじみ幸せそうな顔で石を
見るんです。
まだ務めは今からが本番。緊張の面持ちで先頭を行く団長と役員さんたち。
御垣内では撮れませんから、写真はここまでです。
公式写真では新しい正殿の映像もありますから、探せば見ることもできるでしょう。
石を手に新正殿の御敷地に足を踏み入れた鉄火‥‥声を失った。
なんという厳かな、それでいながら温かく、慕わしい。
磨きこまれた桧の肌の、なんという艶。単純明快にして深遠。
日本の、日本人の、美意識の本質、これぞ核心。
遅滞なく石を置いて出なければいけないのに、放心して立ち止まってしまった。
建築家ブルーノ・タウトは絶賛した神宮の、こんな真新しい正殿をそばで見れただろうか??
震える手でまだ空いた土の上にお白石を置いて、個人的なことは全く思い浮かばず、日本と世界の平安と天照さまへの感謝を祈った。ずっとそこで祈っていたかった。生まれ変わっても日本人がいいなあ。
清渚連がひととおり揃ったところで、団長さんから挨拶があり、万歳三唱。
ビジターは一番いいいとこだけお邪魔する都合の良さですが、長年準備され公私ともに時間労力を掛けて尽力されて、本当にご苦労がしのばれます。後片付けも山とあります。数年ちょっとホッとしたら、次の遷宮の準備が始まります。永久に終わりのないのが遷宮です。
曳きの最中はお酒禁止ですから、
終わったとたん
脱兎のごとく
ある人はビール、鉄火は「白鷹」さんと「伊勢萬」さんの
ハシゴ。
冷えたにごりが
たまりません。
町のチャーターバスで二見浦に戻ると、民宿潮風さんでお風呂を使わせてもらい、晩御飯もごちそうになってゆっくり名古屋に帰りました。電車の中ではもう爆睡。翌日は桑名の水郷花火で夕方出撃ですが、もう昼までベッドから出るもんかの鉄火でした。
二見浦清渚連のみなさま、色々有難うございました。てっつん、宇治の木遣りに間に合わなくて残念でしたが、やっとお目にかかれて嬉しかったです。
次回は宮町・外宮の陸曳きです。
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日本人の心を知る思いです。
式年遷宮の行事に直接参加できることは素晴らしいことですよね!
報道では見ていましたが、実際のコメントには心打たれます。
義父がどういった関係か知りませんが、「お白石」を奉献した話をしていたのを思い出しました。
『日本の、日本人の、美意識の本質、これぞ核心。』いい言葉です。
やはり遷宮された真新しいお宮を見に行かなくてはとつくづく思いました。
2013/9/18(水) 午前 9:07 [ 竹淵 ]
勇壮ですね〜〜 でも 気持ちよさそう。 ナイス
2013/9/18(水) 午前 11:15
>竹淵さん、
「一日神領民」というのもありますが、2名単位で申し込むとか実質ちょっと触っただけでお土産もらって帰るとか、やはり観光客とかビギナー向けですね。2箇所参加しましたが、どっちも10年ぐらい付き合いのある地元で知った顔も多いし、御木曳から参加してて覚えてもらってて、溶け込めて良かったです。やはり祭りは眺めるものというより中に入ってみるものなのかも。それができるご縁があって幸いでした。お義父様も何か地元とお付き合いがあったと思いますが、わざわざお話されたのは、やはり良い体験だったからでしょう。
2013/9/26(木) 午後 2:42 [ 鉄火お嬢が行く! ]
>Nipponjmさん、
川に浸かってるとこは気持ちいいですが、上は暑くて焼けてヒーコラ、ほんと暑い日でした。そのときは良いんですが、ゴロゴロした川底を滑らないように歩くのに、ふだん使わない筋肉を酷使したんでしょうね。足がつったり腰や背中に祟ったり、皆さんからも「後からがキツかったんよ」といろいろ聞きました。
2013/9/26(木) 午後 2:46 [ 鉄火お嬢が行く! ]