無芸大食

取り留めもなく色んなことを書いてますが、内容がなくて申し訳ありません。お立ち寄り戴けましたら狂喜乱舞致します。リズム音痴なのに?

明治村

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帝国ホテル

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 帝国ホテルには、もう何度訪れたことだろう。最初のイメージがどれだけわたしの記憶に残っているかが定かではないほどである。
 玄関を入り、敷き詰められた赤い絨毯を通り過ぎ、石段を上がると、決まってロビーのソファーに深々と腰掛けた。
 その動きは、一連の作業で、まるで機械仕掛けのように、仕組まれている。一時の安らぎに身を委ねようとすることすらが、そうだった。

 いつものようにビバルディの四季が重奏低音として深く、静かに流れている。聞き慣れている筈のバロック音楽であり、親近感があるはずであるが、どこか遠いところで奏でられているような違和感――場所柄が身分不相応なこともあるのだが、何かしっくり来ないものを感じている。

 帝国ホテルに入って先ず感じるのは、天井の低さからくる圧迫感だった。玄関ピロティから不自然にも石段を数段上らせるのも、その奥にある吹き抜けのロビーの広さを演出させるためのものかもしれない、と余計な勘ぐりを入れてしまう。

 ロビーは、外光を取り入れようとはしているものの仄暗かった。陰影には、威厳が交錯するのかもしれない。建物内部の意匠を、光をコントロールして仄暗さのなかに微かに浮かび上がらせようとしている。独特の雰囲気を醸し出している。ただ、暗さは低さを目立たなくするためのものようにも思えて、これまた勘ぐってしまう。

 建築のことは皆目分からないが、こういうのは空間を上手く利用していると言うのだろうか? いくら明治の日本人の背が低いといっても、外国人が設計した、国際的に通用するホテルである。天井までの高さがあまりに低い。それに、1.8mに少し満たない身長のわたしは軒や装飾物に頭をぶつけそうになる。現代のホテルや、いや明治の西欧様式の建物の天井のやたらと高いのと比べると、何か制約があったのかしらと思うほどである。

 ただ、ロビーから二階へ通じる大きな階段とは別に、玄関の両袖には中二階へ通じる細い階段が設けられている。煉瓦がふんだんに使われていて、意匠としては大変面白い。

 ここは明治なのである。現代のホテルのロビーの開放感や煌びやかさを基準に考えてはいけないのかもしれない。寛ぎという観点からすれば、ロビーよりも個室(客室)の雰囲気がより重要なのかもしれないが、明治村には現存(復元)されていないので、知る由もない。
 帝国ホテルが、黎明期のホテルということを考えると、何もかもが斬新で、厳かだった。画期的な結構だと言えるのだろう。建物内部にまでふんだんに煉瓦を使うという、独特の趣向を凝らした意匠には感心させられる。交互に組み合わせられた赤煉瓦の質感には、温かさがあり、ここがホテル内ということを暫し忘れさせてくれる。どこか秘密の隠れ家に来たような趣である。

 そう、ここはホテルというよりは、どこか別次元に誘ってくれる特別な場所なのである。
 足を踏み入れた途端、我を忘れることのできる空間。が、これは現代からのわたしの解釈なのだろう。それだからこと、逼塞していてもいいのかもしれない。仮面を脱いで――そんな仮面は端から付けてはいないのだが、自身と静かに対峙し、時を過ごせる空間なのかもしれない。

ハレ

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 京都七條駅でSLと市電を乗り継ぐのも一つの方法であるが、わたしは北口駐車場に車をとめると、SL東京駅を左手にやり過ごして(地下道を通り過ぎて直ぐ)、左手に見える帝国ホテルに向かうことが多い。
 帝国ホテルの前には噴水があり、光が燦々と降り注ぐ。その先には広い石畳や芝生が広がる。
 芝生の一角には神戸コロッケ(名称は不確かです。ビーフコロッケを販売)の販売所があり、仲の良いカップルが芝生に設けられたテーブルに座って、美味しそうに頬張っている姿が(目に浮かぶ)
 ここは明治村でカップルの似合う一番の場所である。

 週末ともなると、真っ白なウエディングドレスを身に纏った新婦の姿を目にすることがある。
 帝国ホテルの奥の名鉄岩倉変電所(岩倉ホール)披露宴会場として使われているようだ。
 結婚式は、聖ザビエル天主堂でも行える(明治村のウエディングの情報の記載されているHP http://www.meijimura.com/miryoku/wedding.aspで確認すると、その他の教会でも可能とのこと)
 ――厳かな雰囲気の天主堂と、格式のある帝国ホテル。
 帝国ホテル前は、明治村の一番のハレの場所である。

 噴水の前で集っている人々――
 写真を撮ったあとであろうか。新婦の横に新郎がいなければ、黒ずくめの参列者の中から彼を捜すのは難しい。色合いからして、主役が新婦ということが、遠目からだとほんとに良く分かる。目立つのは新婦ばかりである。
 二人で新しい生活を始める門出であるが、今日の気持ちを忘れずにいついつまでも共に相手のことを思い手をとりあって歩んで欲しい。

 ところで、アップした画像には石畳が映るばかりであるが、そう、何もないキャンバスにどのような画を描くかは二人にかかっている。二人がよければそれでいい。傍の意見も大切であるが、二人で納得して、相手を慮ったうえで自分たちのスタイルを築いて欲しい。
 古き伝統の中で、今こうして新しく生まれ、育まれるであろう、この二人の前に幸多からんことを祈りつつ、その場をあとにする。

市電

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 ところで、名古屋駅で市電に乗り継ぐとき、暫くの待ち時間がある。なのに、まるで気にならない。なぜなら市電運転手の楽しいお話が聞けるからである。
 こちらにきて、あまり人情とか人の機微に触れることが少なかったからか(※)、愛知もに良いところがあると思った。早々に閑話休題。

 市電は古めかしいものの、整備は内外ともに行き届いている。タイムスリップがどこまでできるかは人によると思うが、わたしなどは幼少期に乗った市電を思い出す。

 ごとごとと揺れながら、夕闇迫る大阪の町を走っている。景色が寂しくなる頃にはわたしは寝てしまっていることが多かったようだが、降りてから歩くのいやだった。そうしてわたしはオンブということになるのだが、3歳離れた妹はぱちっと目をさますと一人で歩いていたらしい。

 さて、元気よく走る市電の当初製造年月日を見ると、明治になっているので、ほんと明治がやけに近く思えてしまう。
 市電は、京都七條を通って品川燈台まで行くことができる。明治村は南北に長いのであるが、品川燈台は南東に位置する。ここからは人工池である入鹿(いるか)池を一望できる。いつ来ても手漕ぎボートが湖面に静かに浮かんでいるが、まるでアメンボウのようだ。
 ここで降りると、わたしの好きな長崎居留地二十五番館や迷路があるが、後で話を譲るとする。


(※)
 「こちらにきて、あまり人情とか人の機微に触れることがなかったからか」について
 そう記載したのは、名古屋市内は勿論そんなことはないと思うが、こちらでの車の運転の余りの違いからそう思ったのかもしれない。いえ、一因か。このことについては、「無題」の中の「どこぞの運転法」に記す予定です。只単に田舎だという節もある。

カタクリの小径

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 近くには、カタクリの小径があり、梅の季節の頃には愛らしい花を咲かせる。近くに、別の種類の花もあるので、間違わないように。とは、自分のこと。実は、わたしは、どれがカタクリの花か分からず、誰かに聞くことにした。
 「ここを小径にするなんてカタクリが可哀想だわ」と、呟きながら歩いているおばさんがいる。
 「すみません。どれがカタクリなんですか?」
 「ほら、これよ。足下にあるでしょう」と指さしてくれた。
 「ああ、これがカタクリなんですか?!」とわたしは少し怪訝そうに、そうして辺りを見回した。同じような花がここかしこにある。ただ、花だとは気づかなかった。
 「そうなのよ。こんなところを道にしちゃって、カタクリが可哀想」
 子細に見ると、蘭の花に似ていなくもないが、花は紫の葉っぱを四方に精一杯拡げたさまをしているので、花か葉っぱかわたしには区別がつかなかった。
 「どれがカタクリかわからなくて。でも、これで咲いているんですね。今が咲き時なんですか?」
 「そうね。これからかしら。もっともっと咲いてくるから」
 「でも、見たら、結構、咲いていて、群生するタイプなんですね。」
 「ここに来るまでも、ところどころで可憐な花があったでしょう。今はまだぱらぱらね」
 「もっと咲くんですね」
 「そうよ。ほら、踏まないでね。いま、あなたの足下にはまだ咲いていないカタクリがあるでしょう!」と言うと、おばさんは重い腰をかがめた。
 足下には雑草と見まがう緑の草があった。実に控えめであった。カタクリは普段は静かに潜んでいる。
 「すみません。注意して見てみます」と言うと、おばさんと別れた。
 この辺りは、いつ来ても静かで、わたしの隠れスポットとなっている。ただ、ほんとは一人ではなく、誰かと一緒に行きたいものである。カタクリを踏まないように、注意して歩きながら、しみじみと思った。

蒸気機関車

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 北口から乗り物(蒸気機関車と市電)を乗り継いでみよう――わたしのあまり乗ることのない蒸気機関車ではあるが、SL東京駅からSL名古屋駅までゆっくりと走る。幾ばくか下り傾斜のようで、逆方向になるSL名古屋駅からSL東京駅までの黒煙を吐きながらのぼるという喘ぎ(重厚さ)はない。途中、鉄橋を渡り、高所から明治村を俯瞰することができるなど、時空をタイムスリップした思いに浸ることができる。が、この間の旅行は5分もかからずSL名古屋駅到着で終える。

 SLを見るのにお勧めなところとしては、菊の世酒蔵の北側に登り道があるが、そこを登り切ったところである。絶好の見学ポイントである。左右に揺れながら走行している蒸気機関車を間近に見ることができる。それに、ただ、ちょっと(一人なら)恥ずかしいかもしれないが、顔を覗かせている機関手に手を振るのもいいかもしれない。お返しに、必ず手を振ってくれる。

 また、菊の世酒蔵の西側には梅園が広がっている。梅の季節にはかぐわしい香りと共に別世界に誘ってくれる。明治村ならではの独特の雰囲気がある。

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