共同テレビブログ〜テレビ歳事記

共同テレビは、ドラマやバラエティをはじめ、幅広い分野で活動している総合制作会社です。

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編集長の中山和記です。

本日、2005年7月2日(土)21:00〜、テレビ朝日系 全国ネットで土曜ワイド劇場「黒革の手帖スペシャル〜白い闇」が放送されます。

そこで、今回はプロデューサーを務めた、橋本芙美に制作の秘話を語ってもらいます。

「黒革の手帖スペシャル〜白い闇」制作秘話

初めまして、共同テレビドラマ部の橋本芙美と申します。

新卒で共同テレビに入社して4年目、まだまだ経験の足りないまま、プロデューサー(以下P)という立場に就かせていただいております。未熟な私ですが、今の自分なりに、その目線から見えたことをそのままお伝えしたいと思います。

7月2日(土)21時〜テレビ朝日系列で「黒革の手帖スペシャル」がオンエアになります。
昨年ご好評いただいた連続ドラマ「黒革の手帖」の二時間半スペシャル版です。

連続の時は、中山和記Pの下でAP(アシスタントプロデューサー)として参加しておりましたが、今回は初Pとして未熟ながらも一人立ちさせていただきました。

今回のスペシャルが決定した際、原作の話の内容を、連ドラの時点で全て消化してしまった状況下で、どんな続編をやるか、どのようなスタイルで作るか、という点が最大の悩みでした。当初は、連続ドラマの総集編という案もあったのですが・・・。どうせなら新しい話を、ということになり、テレビ朝日の五十嵐チーフPと内山Pを中心に、清張さんの別の原作から吟味に吟味を重ねた結果、「白い闇」という短編をベースにすることになりました。そして次の課題は、「白い闇」の主人公の弱い女性像から、どう原口元子を置き換えるか、いかに連ドラの「黒革の手帖」のテイストを失わずに今回の原作を活かせるかという作業でした。

最終的には、様々な議論の末に出来上がった脚本を元に、個性豊かなキャストの方々によって息を吹き込まれた、ある種怪奇的でありながらリアルに描かれたキャラクターと、連続のテイストと異なる要素を融合させ、それらを全体的にまとめ上げた松田秀知Dの演出の力によって、連続の時からのファンの方々も、また今回初めて御覧になる方々も飽きさせない、新たな「黒革の手帖」として仕上がっていると思います。どうぞご期待ください。

まずはスペシャル版も、豪華なキャスト陣に注目です。
連続ドラマから引き続きご出演いただいた仲村トオルさん、釈由美子さん、津川雅彦さん、小林稔侍さんに加え、今回から豊原功補さん、岡本健一さん、西村雅彦さん、吹越満さん、田村高廣さん、小沢真珠さん、小木茂光さん、小林高鹿さん等、さらに新しい風が吹き込まれました。

まずは腹違いの兄弟を演じた豊原さんと、岡本さんの怪演に注目です。
連続ドラマでは、裏の黒幕たちに無謀にも次々と自分から仕掛けていった原口元子が、今回はこの兄弟の骨肉の争いに巻き込まれていく事で始まっています。その中で次第に原口元子らしさを発揮して、真相を暴いていくわけですが・・・。二人の男にある意味振り回される元子の姿もまた一つの見所です。

今回は、話の半分が十和田湖畔ということで、青森弁を喋る人物が数名登場します。
その役を演じる方々には、事前に青森弁の方言テープをお渡ししました。青森県警の刑事を演じた西村雅彦さんもその一人です。西村さんの撮影初日、どんな北見刑事が見られるのか、スタッフ一同楽しみにしておりましたが、予想以上の北見刑事像に現場は度肝を抜かれました。どんな刑事かは、見てのお楽しみ・・・。青森の刑事コロンボという感じですかね(笑)。北見刑事の青森弁は、一番それらしいと思わせながらよく聞いてみると実は・・・?というくらい独特です・・・。

撮影中、こんな会話がありました。東北出身の吹越さんに、西村さんが「僕の青森弁どう?」と尋ねたところ、「零点です(笑)」という評価が返ってきました(スタッフ爆笑)。

そんな北見刑事と、真面目で頼れる相棒の、小林高鹿さん扮する金沢刑事の、見た目のギャップとは裏腹に妙に息のあったコンビも必見です。

撮影は、京都市内、十和田湖、都内、そしてテレビ朝日内のスタジオ等、様々な場所で行われました。それぞれのロケ地でのエピソードは語り尽くせないほどたくさんありますが、ここでは特にどのシーンがどこで撮影されたかをいくつかご紹介します。

まず、元子の新たな拠点であった京都のクラブ「千扇(ちせん)」。
表のシーンは、京都市内のある料亭をお借りし、一方クラブ内は、山本修身さんデザインでテレビ朝日スタジオ内に建てられた、豪華なセットにて行われました。連ドラのクラブ・カルネやロダンも然る事ながら、今回のクラブは「和」を取り入れた、古都・京都らしくも何故か今風な惚れ惚れするクラブセットが出来上がりました。一日で取り壊す事がとても惜しまれ、撮影中には米倉さんや小林稔侍さんにも絶賛される程素敵な造りでした。中心に大きな生け花を据えてその四方をガラスの壁で囲んであり、またソファー席の壁面には大きな舞妓さんの絵が描かれており、通路上部には大きな竜のオブジェが設置されていました。クラブシーンは内装にも要注目です。

今回、スケジュール等の都合から、地方の設定でありながら都内で撮ったシーンがあります。
津川雅彦さん扮する総会屋・長谷川庄司の登場シーンもその一つです。青森県警での事情聴取から解放された元子が道に出ると、前方にお馴染みの怪しい坊主頭(長谷川のSP)が車のドアを開けて立っていますが、そこまでは実際に青森のとある道で撮影をしましたが、車内に乗り込んで長谷川と久々に言葉を交わすシーンは、都内の地下駐車場で撮っています。(オンエア前にこんなにバラしていいのだろうか・・・。)

青森のバーという設定のシーンも、実は都内のあるホテルのバーで撮影を行いました。
連続ドラマの時もよく銀座のクラブでパフェを食べていた甘党の長谷川ですが、今回も美術さんがその設定に合わせて、青森版ずんだ餅入り(!)抹茶パフェを作りました。ちなみに葛きりも入っています(笑)。

仲村トオルさん扮する安島と元子が再会するお葬式のシーンは、京都のお寺をお借りしました。
この日はクランクイン当日で、大勢のエキストラやらカメラ用クレーンやらで賑わった現場でした。天気雨のような中途半端な天候で、かろうじて撮影を進めておりましたが、あと数カットでこのシーンが撮りきるという時、突然強雨に襲われ、雷が鳴り始め、仕舞いには雨が雹(!)に変わったため、一時撮影を中断して避難せざるをえなくなりました。

その雨宿り中の会話。
連ドラの第六話でも、一泊二日の京都ロケがありましたが、実はその時も雨に降られ、雨のシーンという設定で已む無く撮っていたので、「トオルさんはひょっとして雨男・・・」という話題で盛り上がり、トオルさんは苦笑してました。(トオルさん、ごめんなさい)結局「京都」とトオルさんの組み合わせが雨を呼ぶ(?)という結論に至り(笑)、そうこうしているうちに撮影が再開して無事そのシーンは撮り終えたのでした。日帰りで、しかも1シーンのために京都まで来てくださったトオルさん、ありがとうございました。

このシーンは、特に連続ドラマからのファンにはたまらない、二人の切ないシーンになっております。
ご期待ください。

取留めもなく書き綴り、それでもまだまだご紹介したい話がありますが、ひとまずここまでとさせていただきます。

今回のスペシャルは、キャストの方々に加え、連続から引き続き参加してくださったスタッフの方々と、今回新たに加わってくれたスタッフの方々みんなの力によって出来上がった素敵な作品です。
その全ての関わった方々に、感謝、感謝、です。

テレビ朝日土曜ワイド劇場スペシャル 松本清張「黒革の手帖スペシャル〜白い闇」は、
サスペンスベースの中に、ラブあり、コメディ(?)あり、ホラー(??)あり・・・、様々な要素が一つにまとまったドライブ感あふれる作品となっております。
是非御覧ください。

ちなみに、次回もしまた書かせていただける機会があれば、現在撮影中で、7月5日からスタートするフジテレビ七月期連続ドラマ火曜夜九時枠「海猿」についてご紹介したいと思っております。

橋本芙美 【プロフィール】

1979年生まれ。埼玉県出身。津田塾大学英文学科卒。
連続ドラマ「黒革の手帖」(テレビ朝日)、「ワンダフルライフ」(フジテレビ)や単発ドラマ「古畑任三郎スペシャル」(フジテレビ)等のプロデューサー補を経て、単発ドラマ「空中ブランコ」(フジテレビ)、「黒革の手帖スペシャル」(テレビ朝日)、2005年7月期連続ドラマ「海猿」(フジテレビ)のプロデューサーとなる。

「黒革の手帖スペシャル〜白い闇」の情報はこちらで!

http://www.kyodo-tv.co.jp/ja/drama/sp.html

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