共同テレビブログ〜テレビ歳事記

共同テレビは、ドラマやバラエティをはじめ、幅広い分野で活動している総合制作会社です。

プロデューサー裏日記

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中山和記です。

11月24日(木)21:00〜、フジテレビ系全国ネットで、弊社制作番組 
3夜連続『女の一代記』シリーズ 第一夜『瀬戸内寂聴〜出家とは生きながら死ぬこと』 が、放送されます。

引き続き今回も、番組プロデューサーである鈴木プロデューサーに、番組制作の裏側を語ってもらおうと思います。

女の一代記シリーズ「瀬戸内寂聴」プロデューサー回顧録

鈴木伸太郎です。
今回はスタッフや撮影にまつわる裏話です。(あとが怖いなぁ)

まずは、監督の星田から・・・
彼女を知る人は皆「燃える女」という言葉が頭に浮かぶでしょう。
ともかく、情熱的で一作毎に「命を賭けている」と表現しても過言ではない人です。
役者のテンションが最高潮に達している時に、映像に切り取る感覚が優れているので、
特に女優陣から信頼の厚い演出家です。

そんな人だけに、スタッフは大変です。
彼女の業界でもイチニを争う速い現場のスピードや、熱い演出についていかねばなりません。

今回は、りえサン自身も瞬発力型の俳優なので尚更です。
オーケストラで言えば、凄く激しく指揮棒を振る人と、繊細なピアニストが核をなしている
といった感じでしょうか。

役者の一瞬の表情を逃すまいと、カメラと録画機がケーブルで繋がっていなくても、
「本番!」の声が普段よりも多く飛び交います。
カメラさんも照明さんも、いつものメンバーとはいえ、絶えず駆け足状態で、
次々と収録を進めてました。

ですから、現場が押す事(予定時間より遅くなる)は、ホトンド無くて
(プロデューサーは有難い!)、熱のこもった演技や一瞬の映像を洩らす事無く
撮影が済みました。

次は音声の菊地サン。
彼は知る人ぞ知る、音に厳しい「職人」です。えっ?
「音声なんだから、『音に厳しい』のは当たり前」ですって?
当然そう思うでしょうが、ロケ現場は騒音の嵐で、音声部はいつも泣かされ、
妥協させられるのです。

犬や虫の鳴き声、飛行機や車、工事などなど・・・
普段は気にならない音が致命傷になるのです。
しかし、車は止められても、飛行機は止まりません。

そんな時はどうするのか?
「後で加工して」の一言で、音声が寝ずに苦労することになるのです。
そんな現状の中、菊地サンは数少ない妥協しない音声です。

普段は温和で紳士的な方ですが、ひとたびヘッドフォンをかけると厳しい人に変貌します。
ゆえに部下には恐れられ、他部署のスタッフからは一目置かれ、「菊地サンNG」が
出る事も許される希少な音声です。

そんな厳しい人が今回は落ち着きがありません。
撮影前の顔合わせでもソワソワしていて、時には酒でも飲んだみたいに真っ赤な顔をしています。

なんと!彼はりえサンの大ファンで、彼女と目が合うと、ゆで蛸になってしまうのです。
いつもは現場で威厳を保っている彼も、今回は嬉しいやら恥ずかしいやらで、大変だったようです。

次は特殊メイクの森田サン。
彼は「日本の特殊メイク界にその人あり!」と、言われる原口智生サンの若いスタッフです。
しかしその腕前は、師匠に迫る程で、丹念な仕事ぶりは見事なものでした。

ここで現状のドラマ界を説明しますと、特殊メイクはCGと共に、今の表現には
不可欠なモノになってきました。

昔は主にホラー系が活躍の場でしたが、技術の向上と金額の低下によって、
一般のドラマにも多用されています。
例えば、邪魔な建物をCGで消したり、ちょっとした傷を特殊メイクでリアルに表現したり、
等などです。
そんな訳で今回は、勘太郎さんの「老けメイク」と、りえサンの「傷メイク」「剃髪メイク」
を担当してもらいました。

「老けメイク」では、最初に顔面の型を採った上で、シワやタルミなどのパーツを作り、
現場で貼り付けていきます。
随分と細かく、根気の要る作業を2時間ほど繰り返して完成です。

現場を待たせない迅速さと、俳優の顔を傷つけない丁寧さの相反する事を要求されるので、
大変だったと思います。
なのに、いつも淡々と作業を進めつつ、笑顔を絶やさない姿勢が俳優たちの信頼を
得ているのでしょう・・・パチパチパチ!

最後はフジテレビの中村百合子プロデューサー。
「女の一代記」シリーズの3作品を企画として立ち上げ、「寂聴」編では
プロデューサーとしても現場に関わりました。

5年越しの御本人の企画とあって、気合の入りようは「燃える女」星田監督に
一歩も引けはとりません。
脚本創りやキャスティングにも時間を惜しまず情熱を傾け、私などは彼女に
引っ張られたといっても過言ではありません。

実はプライベートでは幼稚園児の母であり、第2子がお腹にいる時で、相当ハードな日々だった筈です。
撮影の時期と、お腹が目立ち始めた時期が重なり、周囲からは「大丈夫?」と言われつつも、
いつも楽しそうに現場でニコニコしていました・・・

この企画、この現場を愛している気持ちがキャスト&スタッフに良い影響を与えたのは
言うまでもありません。
スニーカーで山道を登り、海辺を歩き、撮影現場の雰囲気を胎教代わりになさっていました。
きっと、影響を受けてドラマの好きなお子さんが生まれることでしょう・・・

そして!11月10日に女の子が誕生しました!!
縁を信じるなら、寂聴さんのような壮絶な人生が待っているのかも・・・(笑)

(第5回に続きます)

鈴木伸太郎(すずき しんたろう)プロフィール

1961年5月24日 東京生まれ。
明治大学中退。ベイシス所属。

<主なプロデュース作品>

連続ドラマ
1997 CX「木曜の怪談/妖怪新聞」
1998 ANB「チェンジ!」
1999 KTV「砂の上の恋人たち」
2000 TBS愛の劇場「永遠の1/2」
2001   〃    「ラブ&ファイト」
2002 ANB「ツーハンマン」
     TBS愛の劇場「太陽と雪のかけら」
2004 NHK「トキオ」
2005 CX「海猿」

単発ドラマ
1996 CX金曜エンタテイメント「明智小五郎・暗黒星」
1997 CX    〃     「江戸川乱歩賞受賞作・左手に告げるなかれ」
1998 ANB「スイス体感紀行」
     CX金曜エンタテイメント「チャイドルママの事件簿」
1999 CX金曜エンタテイメント「覗かれた主婦」
     CX    〃     「江戸川乱歩賞受賞作・果つる底なき」
2002 TBS「モーニング娘。新春!ラブストーリーズ/伊豆の踊り子/時をかける少女/
         はいからさんが通る」
     TBS年末SP「モーニング娘。ドラマSP/スイッチ/三毛猫ホームズ」
2003 NHKハイビジョンドラマ「R.P.G」
2004 土曜ワイド劇場「キソウの女2」
2005 金曜エンタテイメント「屋台弁護士」
     3夜連続特別ドラマ「女の一代記」シリーズ 瀬戸内寂聴


3夜連続『女の一代記』シリーズ 第一夜『瀬戸内寂聴〜出家とは生きながら死ぬこと』
詳しくはこちらで!

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中山和記です。

11月24日(木)21:00〜、フジテレビ系全国ネットで、弊社制作番組 
3夜連続『女の一代記』シリーズ 第一夜『瀬戸内寂聴〜出家とは生きながら死ぬこと』 が、放送されます。

そこで今回も、番組プロデューサーである鈴木プロデューサーに、番組制作の裏側を語ってもらおうと思います。

女の一代記シリーズ「瀬戸内寂聴」プロデューサー回顧録

鈴木伸太郎です。
今回はりえサン以外の出演者について、私の回想や御紹介をしてみます。

○阿部寛(小杉慎吾役)
阿部サンは1997年に「チェンジ!」という連続ドラマ以来の仕事です。
渋い男に見せて実はコミカルな役でした。
私たちの狙い通りピッタリの演技を見せてはくれていましたが、
御本人は納得していなかったようです。

真面目で実直な性格ゆえに、つかこうへいサンの舞台で役者のレベルアップを図り、
(陰口された)「単なる二枚目俳優」からの脱皮に苦労していました。
その後、剛柔どちらの芝居も身につけ、今や得難い俳優に成ったのは皆さんも
よくご存じだと思います。
私もこの8年間で何回も「もう一度!」と声を掛けていましたが、
タイミングが合わずに今回が久々の再会でした。

ビックリしたのは8年前と変わらぬ外見と、それとは逆に人間としてひと回り
大きくなった雰囲気でした。
俳優でない私が自分と比べるのは、おかしな話ですが、
同じ男として正直「悔し〜い!」くらいでした。
きっと、阿部サン自身が現状に満足しないで、謙虚に努力を続けてきた成果なのだろうと、
感心させられました。

○中村勘太郎(木下涼太役)
勘太郎サンはお父上である勘三郎サンの番組で、幼い頃から成長していく姿を見かけていて、
とても興味ある存在でした。
3年前に弟の七之助サンと御一緒したことがきっかけで仕事をしたい気持ちが高まっていました。
サラブレットに例えられる歌舞伎界の若手が大勢いる中で、私のアンテナに
強く反応したのが彼だったのです。

歌舞伎座に訪ねた時の第一印象は、24歳になったばかりとは思えない貫禄を漂わせ、
相反する若さをも兼ね備えた不思議な感じでした。
現場でも映像経験が少ないはずなのに、研ぎ澄まされた感性のなせる技なのでしょう・・・
どんな要求が監督から出ても、適切に表現してみせるその姿に感動さえ覚えました。

○泉ピン子(小俣きん役)
ピン子さんは星田監督が仲良くしている関係で、3シーンだけの登場しかなく、
本来はタップリとお芝居をなさりたい御気性にもかかわらず、二つ返事で出て貰いました。
(私は2回、御一緒させて貰ったので少しは存じ上げていました)

りえサンとも時折食事に行かれるほど、個人的に親しくなさっているそうで、
現場は和気あいあいの楽しいものとなりました。
少ない登場シーンとはいえ、サスガ!の存在感は並み居るキャストの中でも際立っていました。
今回のドラマではホッと息を抜くシーンでの登場なので、御本人の朗らかなお人柄が、
マッチしていました。
(そうそう、現場で言いそびれましたが、食べきれない程たくさんのお菓子の差し入れ、
有り難うございました!)

○佐野史郎(楠本役)
佐野サンは、大ヒットドラマでの当たり役「冬彦サン」で認知された為、
世間では「怪優」の評価が定着していますよね。
私も今回初めて仕事をするまでは「どんな人なんだろう?」と鵜の目鷹の目でした。

実際はもちろん「冬彦サン」のような人のはずもなく、実直で真面目な俳優さんでした。
りえサンの映画デビュー「僕たちの7日間戦争」からのお付き合いだそうで、
役の上では憎しみ合う関係ですが、現場の待ち時間では仲良く話をされている姿が印象的でした。
その話が、昔話に終始するのではなく、芸能関係から始まり文学や社会問題に及ぶ
範囲の広いもので、勉強家の一面も感じました。

○大杉漣(瀬戸内豊吉役)
大杉サンは、今回で3回目の仕事です。
最近、活躍の場をドンドン広げているので皆さんも当然ご存じですよね!?
渋さと剽軽さを合わせ持ったキャラが受けているのでしょう。

現場でも、いつも楽しい冗談を飛ばしつつも礼儀正しくて何度御一緒しても気持ちの好い方です。
たった、一日で収録が済んでしまったので、次回こそは長く現場で触れ合いたいと思いました。
(って、いつも一日だけで、「本当にそう思ってるの?」と突っ込まれそうですが・・・)

○市毛良枝(瀬戸内コハル役)
市毛さんとは、3年前に御一緒した昼ドラマ以来のお付き合いをさせて貰っています。
裏表のないサッパリとした方で、生意気で自分勝手な後輩(私です)に嫌な顔もせずに
接して下さって、まさに演じる機会の多い「優しい母」みたいな存在です。

ただ、今回はたった1シーンで「激しさを爆発させる母」役をお願いした為に、
ご本人としては相当悩まれたようです。
それは杞憂に終わったことは、出来上がりを観てもらえば判りますよね?

○斉藤由貴(瀬戸内艶役)
今回のキャスティングで、一番悩んだのが晴美の姉役でした。
色んなアイデアが浮かびましたが、自分としてはどうも納得がいきません。
そんな時、ふいに思いついたのが斉藤サンでした。

「今まで何のお付き合いもないし、登場シーンが少なくて演じようが難しいし、
どうせダメだろうなぁ」と、断られて元々とオファーをしてみました。
たまたま、小さなお子さんがいる為、短い期間での仕事を待っていた斉藤サンの
思惑と一致し、幸運にも引き受けてくれました。

数々の主役を張ってきた存在感は健在で、セリフのないシーンでも情感溢れる
素敵な芝居を見せてくれて、今回の作品に深みを持たせてくれました。

長年のトップ女優としての芸暦と、3児の母としての経験が、不思議なオーラを発散し、
私に大きな刺激を与えてくれました。
育児がひと段落なさったら、今度はガッツリと仕事を御一緒したい!
本気でそう思う俳優さんです。

○伊武雅刀(今東光役)
私にとって「困ったときの伊武サン」です。
もう10年以上のお付き合いになりますが、最初の動機は私が「スネークマンショー」の
大ファンだったことです。

若い人には馴染みがないでしょうが、私が大学生の頃に一世を風靡した
ギャグユニットの一員が伊武サンでした。
それまでは日本には少なかったブラックで大人の笑いを追及した内容を
YMOのアルバムやラジオなどで次々に発表しました。

元々は俳優だった彼が、一躍注目され、数々のドラマ・映画に出演して
個性派俳優の地位を確立なさったのも当然の事と言えましょう。
(アニメ「宇宙船艦ヤマト」のデスラー総統の声も伊武サンなんですよ!)

そんな憧れに似た感情で初めてお会いして以来、何故か私を可愛がって下さり、
ニヒルな謎の男、ドジな警部、怖くて間抜けなヤクザ、娘に殺される虚勢だけの
父親などなど、数多くの役どころを私の作品で演じ別けて下さって、今日に至ります。

今東光サンという実在した強烈な人を誰に?・・・
迷うことなく、伊武サンにお願いしたのも理解して貰える筈です。
実際の御本人は決して変な方ではなく、飄々とした自然を愛する
(そしてチョッピリ悪戯な)男性です。

○菊池均也・飯田基祐・正名僕蔵・小市慢太郎
彼らは私にとっては、なくてはならないスパイスのような貴重な役者達です。

皆サン、小劇場と呼ばれる劇団で長いキャリアを積み、映像の世界でも頭角を現してきました。
舞台出身の役者は、実力があっても映像での表現方法に馴染めず、
テレビを敬遠する人が多いのですが、彼らは必死に模索して生き残ってきました。
(映像で活躍することが役者の価値の全てではありませんが)

何よりも彼らの芝居に掛ける情熱が好きなのです。
台詞があろうとなかろうと、画面に映っていようがいまいが、精一杯演じている姿に
愛おしささえ感じます。
今回も1シーンや2シーンで、彼らには悪いとは思いながらも、彼らがいてくれるお蔭で、
監督も主演級の役者も、何よりも私が救われました。

これを読んでいる皆さんが、まだまだ一杯いる、こういう素敵な役者を知って
貰う様に御紹介していくのも、私の大事な仕事だと思っています。

ところで、4人の内で何人の顔と名前が一致しましたか?
全部判ったなら、アナタもプロデューサーの資格がありますよ!

正解は・・・菊池均也サンは、キクチキンヤと読み、同人・田口の役
      飯田基祐サンは、イイダキスケと読み、丹羽文雄の役、
      正名僕蔵サンは、マサナボクゾウと読み、編集者・牧野の役、
      小市慢太郎サンは、コイチマンタロウと読み、編集者・田淵の役

この他、スペースの問題で全ての出演者を御紹介できなくて心苦しいのですが、
皆さんにとって、楽しめる配役になっていると自負しています。
(内心は「大丈夫かな?」と、ビクビクもしているんですが・・・)

(第4回に続きます)

鈴木伸太郎(すずき しんたろう)プロフィール

1961年5月24日 東京生まれ。
明治大学中退。ベイシス所属。

<主なプロデュース作品>

連続ドラマ
1997 CX「木曜の怪談/妖怪新聞」
1998 ANB「チェンジ!」
1999 KTV「砂の上の恋人たち」
2000 TBS愛の劇場「永遠の1/2」
2001   〃    「ラブ&ファイト」
2002 ANB「ツーハンマン」
     TBS愛の劇場「太陽と雪のかけら」
2004 NHK「トキオ」
2005 CX「海猿」

単発ドラマ
1996 CX金曜エンタテイメント「明智小五郎・暗黒星」
1997 CX    〃     「江戸川乱歩賞受賞作・左手に告げるなかれ」
1998 ANB「スイス体感紀行」
     CX金曜エンタテイメント「チャイドルママの事件簿」
1999 CX金曜エンタテイメント「覗かれた主婦」
     CX    〃     「江戸川乱歩賞受賞作・果つる底なき」
2002 TBS「モーニング娘。新春!ラブストーリーズ/伊豆の踊り子/時をかける少女/
         はいからさんが通る」
     TBS年末SP「モーニング娘。ドラマSP/スイッチ/三毛猫ホームズ」
2003 NHKハイビジョンドラマ「R.P.G」
2004 土曜ワイド劇場「キソウの女2」
2005 金曜エンタテイメント「屋台弁護士」
     3夜連続特別ドラマ「女の一代記」シリーズ 瀬戸内寂聴


3夜連続『女の一代記』シリーズ 第一夜『瀬戸内寂聴〜出家とは生きながら死ぬこと』
詳しくはこちらで!

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中山和記です。

11月24日(木)21:00〜、フジテレビ系全国ネットで、弊社制作番組 
3夜連続『女の一代記』シリーズ 第一夜『瀬戸内寂聴〜出家とは生きながら死ぬこと』 が、放送されます。

そこで今回も、番組プロデューサーである鈴木プロデューサーに、番組制作の裏側を語ってもらおうと思います。


'''女の一代記シリーズ「瀬戸内寂聴」プロデューサー回顧録'''

鈴木伸太郎です。
前回は長い前置きでしたが、引き続き。

まずは最初の衣装合わせの日がやってきました。
「衣装合わせ」とは、読んだ通りの意味だけではありません。
完成した脚本を読んだ上で、衣装や小道具を選びながら、
役者とスタッフが役創りについての話し合いをする真剣勝負の場でもあるのです。

監督とプロデューサーは大抵、衣装合わせの前に主演級の役者とは
顔合わせを兼ねて話し合いの場を持つのですが、今回はお互いの
スケジュールが合わず、衣装合わせが初顔合わせの場にもなりました。

こういうケースは多くはないので、緊張感も膨らみました・・・

「脚本を気に入っていなかったら、どうしよう?」
「私と相性や考え方が違ったら、どうしよう?」
「違うイメージの衣装を要求されたら、どうしよう?」・・・

様々な不安が、みんなの脳裏を行き交っている時―――

「おはよーございまーす!」
元気でハリのある声で笑顔の、りえサンでした。

彼女が少女の頃に仕事をしていた、旧知の共同テレビのスタッフ数人が
一緒に迎えたお蔭もあって、「懐かしい!」という声と共に、一気に
和やかな雰囲気で衣装合わせは始まりました。

まずは、フジテレビの中村プロデューサーの話で始まり、監督の星田と
御本人の脚本の解釈についての意見交換も順調に進みました。

続いて、衣装、小道具、メイク、特殊メイクの話し合いや選定です。
星田の演出プランに沿って、りえサンのアイデアやスタッフ達の意見で、
いつになく盛り上がった衣装合わせとなり、終了したのは3時間以上経った頃でした。

主役と言うこともあって、私達が想像していた以上に、りえサン自身も
脚本を読み込んでいて、数々のプランを口にします。

しかも「ダテに長いこと女優をやっていないな」と思わせるプランです。
始まる前の心配も杞憂に済み、手応えを感じる幸先好い日となりました。
 
クランクイン(撮影初日)は鎌倉のお寺で始まりました。

ドラマ冒頭の晴美(りえサンの役名)が、年下の愛人・良太(中村勘太郎サン)の
もとへ走っていくシーンです。

テストから本番に至るまで、何回か全力疾走で階段を駆け登って貰うのですが、
そのか細い体のドコにパワーがあるのか・・・

クレーンで追いかけても追いつけないほどの速さで、最初のカットがOKとなりました。

その日から3〜4日撮影しては、2〜3日の休みを繰り返しながら、
順調にスケジュールを消化していきました。

途中では何度も印象に残る名演技を披露しながら・・・。

クランクアップ(撮影終了)では、達成感と安堵感からか、
大粒の涙を零して、監督から花束を受け取る姿が印象的でした。

10年以上の歳月を経て再会した宮沢りえサンは、やはり「天使」でした。

それは、女として女優として大きく成長した賜物でしょうか。

役によって自在に変化して、スタッフや共演者を唸らせる「大天使」に昇華していました。

(第3回に続きます)

'''鈴木伸太郎(すずき しんたろう)プロフィール'''

1961年5月24日 東京生まれ。
明治大学中退。ベイシス所属。

<主なプロデュース作品>

連続ドラマ
1997 CX「木曜の怪談/妖怪新聞」
1998 ANB「チェンジ!」
1999 KTV「砂の上の恋人たち」
2000 TBS愛の劇場「永遠の1/2」
2001   〃    「ラブ&ファイト」
2002 ANB「ツーハンマン」
     TBS愛の劇場「太陽と雪のかけら」
2004 NHK「トキオ」
2005 CX「海猿」

単発ドラマ
1996 CX金曜エンタテイメント「明智小五郎・暗黒星」
1997 CX    〃     「江戸川乱歩賞受賞作・左手に告げるなかれ」
1998 ANB「スイス体感紀行」
     CX金曜エンタテイメント「チャイドルママの事件簿」
1999 CX金曜エンタテイメント「覗かれた主婦」
     CX    〃     「江戸川乱歩賞受賞作・果つる底なき」
2002 TBS「モーニング娘。新春!ラブストーリーズ/伊豆の踊り子/時をかける少女/
         はいからさんが通る」
     TBS年末SP「モーニング娘。ドラマSP/スイッチ/三毛猫ホームズ」
2003 NHKハイビジョンドラマ「R.P.G」
2004 土曜ワイド劇場「キソウの女2」
2005 金曜エンタテイメント「屋台弁護士」
     3夜連続特別ドラマ「女の一代記」シリーズ 瀬戸内寂聴


'''3夜連続『女の一代記』シリーズ 第一夜『瀬戸内寂聴〜出家とは生きながら死ぬこと』'''
'''詳しくはこちらで!'''

[http://www.kyodo-tv.co.jp/ja/drama/sp.html#onnanoichidaiki]

中山和記です。

11月24日(木)21:00〜、フジテレビ系全国ネットで、弊社制作番組 
3夜連続『女の一代記』シリーズ 第一夜『瀬戸内寂聴〜出家とは生きながら死ぬこと』 が、放送されます。

そこで、今回から数回に渡って、番組プロデューサーである鈴木プロデューサーに、番組制作の裏側を語ってもらおうと思います。


女の一代記シリーズ「瀬戸内寂聴」プロデューサー回顧録

「こんにちは」なのか、「こんばんは」なのか判りませんが、
巷で大流行のブログなるものを、番組制作に関わったプロデューサーが書くということで、
私がしゃしゃり出てきました・・・あっ、申し遅れましたが、共同テレビドラマ部の
鈴木伸太郎と申します。

今までパソコンという物をキチンと使いこなせずに、初歩的なメールのやり取りや、
年賀状作成くらいにしか活用できずにきた、業界では数少なくなったアナログ中年です。

面白いブログになるか全く自信がありませんが、少しでも楽しんで貰えるように、
番組が出来るまでの回想を、ギリギリ精一杯の裏話やストレートな感想をまじえて
書いてみようと思います。
(まぁ、不備があれば、ブログのスタッフが直してくれるでしょう)

さて、第一回目(何回続くんだろう?)は、「宮沢りえ論」です。

今回、彼女と10年以上ぶりで仕事をさせて貰いました。

私がまだアシスタントプロデューサーだった頃、「花嫁介添人がゆく」という
シリーズドラマで、約1年ほど一緒だったのですが、その頃のりえサンは2
0歳ソコソコで初々しく、女優としてもマダマダ未知数な感じでした。

もちろん、当時から感性の鋭さを発揮はしていましたが、経験が浅いためか、
芝居自体はプロのスタッフたちや共演者を唸らせるまでには至っていませんでした。

ただ、声を大にして言いたいのは、私がオーラというか、存在の凄さを感じたのは、
20年近い業界経験の中で彼女と沢口靖子サンだけなのです。
(こんなこと書くと、今まで一緒に仕事をした俳優さん達に失礼ですね・・・
でも尊敬している方は一杯いるんですよ・・・市原悦子サン、役所広司サン、
渡辺謙サン、佐藤浩市サン、浅野温子サン、・・・
人として役者として、本当に素晴らしい方々です。
それとは違う、第一印象の話なのでお許し下さい!)

「きっと天使のような人で、私なんかとは違う種類の人間なんだろうなぁ」と
漠然と感じたものです。

想い込んだ異性を神格化する時に「あの人はきっと、食事もウンコもしない」
なんて言うことがありますが、それに近い感じです。

そんな訳で、世間の方々も知っている、アンナ事やコンナ事を経て、
大人の女性になった、りえサンに逢うのは楽しみでもあり恐怖でもありました。

ましてや数々の映画で高い評価を得て、女優として確立されつつある存在の今、
テレビドラマにも簡単には出演しなくなった今、自分がプロデューサーとして
迎えるのは感慨深いものがありました。

それは「俺もここまで来たか」なんてものではなく、「なめられてたまるか」に近い、
身震いを伴った感慨でした。

(第2回に続きます)

鈴木伸太郎(すずき しんたろう)プロフィール

1961年5月24日 東京生まれ。
明治大学中退。ベイシス所属。

<主なプロデュース作品>

連続ドラマ
1997 CX「木曜の怪談/妖怪新聞」
1998 ANB「チェンジ!」
1999 KTV「砂の上の恋人たち」
2000 TBS愛の劇場「永遠の1/2」
2001   〃    「ラブ&ファイト」
2002 ANB「ツーハンマン」
     TBS愛の劇場「太陽と雪のかけら」
2004 NHK「トキオ」
2005 CX「海猿」

単発ドラマ
1996 CX金曜エンタテイメント「明智小五郎・暗黒星」
1997 CX    〃     「江戸川乱歩賞受賞作・左手に告げるなかれ」
1998 ANB「スイス体感紀行」
     CX金曜エンタテイメント「チャイドルママの事件簿」
1999 CX金曜エンタテイメント「覗かれた主婦」
     CX    〃     「江戸川乱歩賞受賞作・果つる底なき」
2002 TBS「モーニング娘。新春!ラブストーリーズ/伊豆の踊り子/時をかける少女/
         はいからさんが通る」
     TBS年末SP「モーニング娘。ドラマSP/スイッチ/三毛猫ホームズ」
2003 NHKハイビジョンドラマ「R.P.G」
2004 土曜ワイド劇場「キソウの女2」
2005 金曜エンタテイメント「屋台弁護士」
     3夜連続特別ドラマ「女の一代記」シリーズ 瀬戸内寂聴


3夜連続『女の一代記』シリーズ 第一夜『瀬戸内寂聴〜出家とは生きながら死ぬこと』
詳しくはこちらで!

中山和記です。

8月19日(金)、8月20日(土)の21:00〜、『WATER BOYS 2005夏』が二夜連続でフジテレビ系全国ネットで放送されます。

今回は、番組プロデューサーである森安彩に登場してもらい、奄美大島でのロケの様子を語ってもらうことにします。


「シンクロ大本番LOC in 奄美大島」

2005年7月30日(土)、31日(日)

晴天!!
朝起きたら真っ先に空を見上げ、ひとまずホッ。

午前7時からプール前では、一般公募のボランティアエキストラの皆さんの受付を開始。
思えば奄美に来てからみんなでいろんなところでビラを配り、宣伝したなぁ。

今まではいろんな地域からたくさんの方が集まってくださったけど、今回は島での撮影だし、なかなかそうはいかない。やはり地元の皆さんに見ていただいて、シンクロを盛り上げていただくしかない!

一体どれだけの方が実際に来てくれるか、正直ドキドキだった。
でも、見れば駐車場は満杯、自転車もズラッと並び、次々に家族連れや学生さんのグループなどなど・・・続々と会場に入っていく・・・いつの間にか不安はぶっ飛び、とにかく皆さんへの感謝の気持ちでいっぱいになった。

監督もボーイズもスタッフもみんな同じ気持ちだったと思う。
心温かい声援こそが、何よりのパワーになるからです。

集計の結果、参加していただいたボランティアエキストラは、初日何と1100人!
WATER BOYS史上最多!!

午前9時半。
ついにシンクロライブショーの始まり。
大看板のうしろ、息を潜め、スタートの合図を待つボーイズ。

「ついにこの時が来た・・・」
全員の表情に、そんな緊張と気合がみなぎっていた。

観客前、飛び入りでMCをやってくれたのは昨年のボーイズのひとり・阪田智靖くん。
彼の号令で始まる観客1100人のシンクロコール・・・。

そして音楽がドカンと鳴り響き、元気いっぱいに24人のボーイズが飛び出してきた。
シンクロ、陸ダンスともに3曲ずつ、合計6曲で構成された約30分のパフォーマンス。

見ている自分の心境といえば、とにかく心配だった。
走ってる最中に誰かこけたりしないだろうか、ジャンプでぶつかったりしないだろうか・・・
あとで考えてみたら親心に近い気持ちだったのかもしれない。

とにかくこの2ヶ月間、彼らもスタッフもみんながんばってきた。
その熱意がこの日見に来てくれたお客さんひとりひとりの心に、そして放送を楽しみにしてくれている全国の皆さんの心にしっかりと伝わり、それが何らかの希望につながれば本当に嬉しいです。
月並みかもしれないけど、最後にボーイズがお客さんの前に一列に並び、「ありがとうございましたぁ〜」と頭を下げた時、心からそう思いました。

演技の詳細もいろいろとお伝えしたい気もするけど、やっぱりそれはテレビの前で、ストーリーと一緒に感じ、楽しんでいただきたいので、ここではこのくらいにしておきます。

8月19日、20日両日とも、ぜひごらんください!!


森安 彩(もりやす あや)プロフィール

1999年早稲田大学大学院人間科学研究科卒業、ベイシス入社。
CX連続ドラマ「TEAM」(1999)、ANB「反乱のボヤージュ」(2001)、CX連続ドラマ「初体験」(2002)、TBS連続ドラマ「やんパパ」(2002)のプロデューサー補を担当。

プロデュ−ス作品
2003. 9月    ANB「ぼくらはみんな生きている」
    .11月    ABCサントリーミステリー大賞SP「運命の見える手」
2004. 1〜3月  ANB連続ドラマ「エースをねらえ!」
2004. 2月    ANB土曜ワイド劇場 「文書鑑定の女2」
2004. 9月    ANB「エースをねらえ!SP〜奇跡への挑戦〜」
2005. 4月    CX「ダンシングホスト」
2005. 8月    CX「ウォーターボーイズ2005夏」


『WATER BOYS 2005夏 』 詳しくは以下のページで!
http://www.kyodo-tv.co.jp/ja/drama/sp.html#200508_01

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