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森コーの鉄道日誌
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書庫昭和の鉄道風景

吊り掛け・板張り・シルヘッダー。旧形電車のほとんどに欠かせない3要素です。


まず、吊り掛け式とは電車の駆動方式のことで、モーターから車輪に直接動力を伝える方式をいいます。車輪に直接モーターを吊り掛けるように固定しているのでそう呼ばれています。昭和20年代まではほとんどがこの方式でした。目に見えるものではありませんが独特の音が生じて「グゥゥウウォォォォオオ」と力強い重低音はファンの人気が高いです。

反対に、モーターから振動を吸収する部品を通して車輪に動力を伝えるものをカルダン式と言います。こちらは現在の電車では一般的なものです。


次に板張りは、その名の通り床板が木製の板でできており、現代の合成樹脂が普及するまで一般的でした。一部豪雪地帯では足下の滑り止めとしてあえて板張りにしている車両もありました。

シルヘッダーは、車体で窓の部分を補強する目的でつけてある金属製の細長い板のことで、窓枠下の板をウィンドウシル、窓枠下上の板をウィンドヘッダー、まとめてシルヘッダーと呼ばれています。

さて、この3要素が揃った電車は今となっては絶滅危機ですが熊本にはまだ現役車両があります。

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まずは熊本電鉄モハ71。昭和3年製で引退済みですが動態保存車です。旧形電車では一般的なスタイルですね。


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車内は床板はもちろん、座席も板張りに復元されています。

他にも営業車両もあります。

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熊本市電1060形と1080形です。あわせて3両が現役です。路面電車とはいえ、今も昭和20年代製で現役の貴重な車両です。今も独特な音と昭和の香りを漂わせて熊本の街中を駆け抜けていきます。

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1060形の車内です。板張りで雰囲気もいいですね。

熊本市電ではこの2両から始まり電車の進化を現役車両で辿れます。

まず、次の1090形になると、ウィンドウヘッダーが無くなり、Hゴム支持窓枠というものになります。これは国鉄ではキハ10系やキハ20 0番台で使われていたもので、通称バス窓といいます。

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次の1200・1350形になると、ウィンドウヘッダーも無くなりすっきりしたスタイルになります。

次の380・390・400・1000・5000形は大阪市電や西鉄からの編入車で、現役車両はないので割愛します。
一応400形と5000形各1両の保存車と、5000形1両が保留車として在籍しているものはありますが。

次の8200形は現代の性能で今回のネタには該当しないので割愛します。

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次の8500形は、窓も通常のもで床板も合成樹脂ですが、駆動方式は吊り掛け式です。これが熊本市電最後の吊り掛け電車となりました。

さて、その後の進化では、
次の8800形は路面電車定番の系統表示板を廃止、方向幕を大型化
9200形は車椅子スペースを導入
8800形101号車はレトロ調の復刻電車に
9200形9205号車はシングルアームパンタグラフを導入
9700形はバリアフリー低床車に
0800形は低床台車が国産に
0800形0803号車は観光仕様に
と変わっていきました。機会があればこれらも紹介したいですね。
森コー
森コー
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