11月27日放送の大河ドラマ「江」最終回の視聴率は、最終回としては平凡な数字19.1%でした。
この結果、年間平均視聴率は、17.67%となりました。
大河ドラマ「江」 視聴率の推移
第1回:21.7% 第11回:15.7% 第21回:17.6% 第31回:13.1% 第41回:17.0%
第2回:22.1% 第12回:17.1% 第22回:18.3% 第32回:15.4% 第42回:16.1%
第3回:22.6% 第13回:16.6% 第23回:18.0% 第33回:15.6% 第43回:16.1%
第4回:21.5% 第14回:19.2% 第24回:18.1% 第34回:17.8% 第44回:15.6%
第5回:22.0% 第15回:18.0% 第25回:16.3% 第35回:15.4% 第45回:15.6%
第6回:19.6% 第16回:15.9% 第26回:16.2% 第36回:15.8% 第46回:19.1%
第7回:18.5% 第17回:20.7% 第27回:15.3% 第37回:16.4%
第8回:20.9% 第18回:18.1% 第28回:18.9% 第38回:15.9%
第9回:20.0% 第19回:17.3% 第29回:17.4% 第39回:15.7%
第10回:16.9% 第20回:19.0% 第30回:17.6% 第40回:15.2%

最終回の視聴率については、特にコメントすることはありません。
過去3年の最終回視聴率を比較対象として、掲示しておきます。
2010年 竜馬伝 21.3%
2009年 天知人 22.7%
2008年 篤姫 28.7%

年間視聴率は、「武蔵」「新選組」に次いで、ワースト3位。
戦国時代物としては、これまで最低だった風林火山を下回り、史上最低視聴率となりました。
放送開始当初から、NHKには「史実歪曲」のクレームが殺到したと聞いています。
2月ごろまでは高視聴率だったもので、NHKの「江」関係者は、
「大河ドラマとはいえ、視聴率を取ることは重要であり、そのためには、現代的な解釈、現代人にも受け入れやすいドラマが作りが必要と考える。そしてその目的は達成されつつある。」
という意味のコメントを発表していました。
最終的に、こうした惨憺たる結果が出た今、
この結果をどう受け止めているのか、もう一度お話していただきたいものです


最終回も、嘲笑すべきか、激怒すべきか、おおいに悩まされるシーンがいくつかありましたが・・・
江戸城に現れた龍子さん
「江戸見物をしたい」
と言っていましたが、
江戸城の完成は1640年頃、
この当時はお堀もまだ完成していません。
寛永寺の開山は1625年。
つまり、見物する所なんか、まったくない発展途上の江戸でございます。。。
嗚呼

鬼になった?はずの
2代将軍向井秀忠が、お江ちゃんに平謝り・・・
隠し子発覚と言う事ですが、
私が知る限り、こういう早い段階での発覚はありません。
お江ちゃんの寛容さを作るための伏線フィクション

四男後の保科正之が、お江ちゃんと対面したという資料も存在しないはずです

私は、昨日申し上げたように、
後後の会津藩の悲劇を想い感無量になりましたが、こういう見え見えの猿芝居はご免です

会津松平家の公式家譜には、秀忠とも対面した事実もありません。
司馬遼太郎著『王城の護衛者』では、
「秀忠と親子の対面をしたのは、生後18年目。」
とあります。
ただ、司馬氏が何を根拠にこう記したのかは不明。
正之は生前、養子入りした保科姓で通し、徳川姓はおろか松平姓さえ勧められても固辞しているので、
秀忠夫婦に正式に認知されたとは、客観的に見て考えられません。
あったとしても、司馬氏が言うように、非公式な親子の対面程度と考えるのが至当でしょう。
田渕久美子先生の手口、「その回さえ盛り上げればいい」式の出鱈目です


原作・脚本以外では、ヒットもありました。
お江ちゃん、最終回がイチバン綺麗でした

ヒステリックにクレームつける場面が少なかったからでもありますが、メイクとカメラの「技」でしょう

妖女・お福
その不気味さは尻すぼみに終わりました

富田靖子
これだけ馬鹿馬鹿しい役だと、気楽に演技できたと思われます

この女優さんは、セリフが立ちますよ!
一語一語が明瞭。
実力派ですね。
寧々さんの出番が少なく、何のために大竹しのぶなのか?
大きな疑問でしたが、最終回にしてようやく大竹しのぶらしい演技

欲を言うならば、大竹しのぶにしかできない場面をもっと作ってほしかったです。

歴史解釈、人物評価というのはたいへん難しいと思います。
1つの事件、一人の人物にも、様々な解釈・評価が並存します。
そのうちのどれを信じるか、どれに共感するかは、人それぞれで、まったくもってその人の自由です。
ただし、1本のドラマ・映画、1冊の小説だけで、
「わかった!」
なんて言うのは、いただけません。
もし、「江」を見て、初めてこの時代に興味をお持ちになった、という方がいらっしゃるなら、
複数の歴史小説をお読みになる事を、強くお薦めいたします。
例えば、徳川家康に関してですと、山岡荘八氏による、歴史小説の草分け的存在、
『徳川家康』
これは1950年代に書かれた超長編小説です。
(内容・・・個人的意見として)
家康を完全無欠の聖人君子として描いています。
これだけ読めば、ひょっとしたら信じてしまうかもしれませんが、
同じく山岡荘八氏による『織田信長』を読んでみてくださいな!
織田信長も完全無欠の聖人君子なんです!!!
つまり、山岡荘八氏にかかると、彼の作品の主人公は、すべて聖人君子。
信長も家康も同じキャラ、個性はありません。
山岡荘八氏が三文作家だったからではなく、1950年代当時までは、
歴史小説=偉人伝であり、主人公の悪い点には一切触れないというのが定石だったのです。
そこに、大きな変化をもたらしたのが、司馬遼太郎氏です。
『国盗り物語』『覇王の家』『新史太閤記』等で描かれる、家康、信長を、
山岡荘八氏の家康、信長と比較してみてください。
まったく、別人の家康・信長がそこに居るはずです。
その他にも、歴史小説家はたくさんいます。
いろんな作品を読まないと、リアリティー度は計れません。
さらにもっと探究心が湧けば、新書や研究者の論文を読みたくなる事でしょう。
1年間、正確には11カ月、「江」を見てきて、
原作者兼脚本家の田渕久美子氏が、戦国時代を舞台にした歴史小説をほとんど読んで居ない事は明白。
戦国時代、さらに言えば日本史に対する思い入れ、愛着が乏しいのも明らか。
犬嫌いの人に犬の世話を1年間やらせてしまった
そんな感じです。
そして、
なにより、犬が可哀そうでした。
この場合の「犬」とは何か?
賢明な当ブログ読者には、もはや説明不要かと存じます。

明日、総まとめとして、
「今後の大河ドラマのあり方」
を書きあげ、投稿するつもりです。
ここまで、厳しく批評してきたのですから、
批評・批判だけで終わることは、私の使命感、正義感が許しません。
発展的、建設的な提言をもって、最終稿としますので、
できれば、明日もお付き合いくださいませ。
はあ〜、かなり疲れました・・・・