特定非営利活動法人てのひら・人身売買に立ち向かう会

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先日、AIDS文化フォーラム2010の3日間の報告、その1を書かせていただきました。

本日は、その2ということで、ドキュメンタリーインタビューフィルムの完成記念上映会とワークショップの報告をします。誤解のないように初めにお断りですが、結果的に、今回の上映会は「試写会」というスタイルにおさまりました。これは、まだ出来上がった映像そのものをもう少し推敲を重ねる必要があることが、今回の上映を通してわかったからです。ですので、試写会の報告であることをご了承ください。

当日は20名近いお客様がお集まりくださいました(感謝!)。また初の試みとして「ustream(ユーストリーム)」というインターネットの動画配信サイトで、有限会社dreamcraftさんのご厚意とご協力をえて、同時配信も行いました。ustreamを通してPC上でも20名近い方が参加されました。合計で40名ほどが参加したことには、この映像への期待を強く感じずにはいられませんでした。ありがとうございます!

映像の内容は、前半が人身売買被害者を支援してきた民間施設の元ディレクター、国際移住機関(IOM)駐日事務所の前人身取引問題担当官、NGOポラリスプロジェクトの3団体から、特に性的搾取を目的にした人身売買についてのお話です。私たちが性的搾取を対象にした人身売買をなくすために活動しているので、強制労働や臓器売買という新しい形態の人身売買をどうしても捉えきれてないことが、映像を改めて見直す中で思いました。それについては、映像の前後で解説を入れたいと思いました。

映像の後半は、日本政府が人身売買に取り組み始めた2004年を皮切りに人身売買を知り、更に自分たちの日ごろの活動や仕事の中で主に人身売買があることを広く人びとに知らせるという活動をしてきた方々のお話です。ここでは、もう少しそれぞれの方の活動シーンや描写が入り、テロップなどで説明を入れる等、さらに工夫が必要ではないか、そうでないと観客には分かりづらいというコメントを会場からいただきました。とても建設的なご意見なので取り入れたいと思っています。

こうした内容をサンドイッチするように、映像の前後で私(百瀬)のナビゲートが入ります。ただ、その部分で網羅しきれていないところ、そもそも人身売買についての一般的な説明が入っていないので、それも入れないと本当に知らない人は訳がわからないと思うというご意見もありました。また、アメリカの国務省などが配布している写真資料等もあるので、そうした資料を用いて、人身売買の全体像についても説明を入れたり、イメージを入れることでより人身売買という問題を具体的に浮かび上がらせることができるのではないか、と思いました。

そして、映像を鑑賞したあとのディスカッションでは、人身売買の被害者とは誰なのか、何をもって被害者と捉えていくのかという被害者認定の部分について素朴な質問が挙がりました。その根拠となるのが国連の人身売買禁止議定書という国際組織犯罪防止条約(2000年)に付帯する議定書の定義ですが、日本政府が打ち出している現在の行動計画では、まだその定義に沿うような取り組みには不十分であることにも言及しました。参加者の方からのさまざまなコメントにとても考えさせられました。

ただ、そうした政府機関の取り組みやNGO等の人身売買に第一線で取り組んでいる人びとの技術的な進歩、あるいは法律制定などの具体的な対策が進むと同時に、人身売買について知らない人々により多く知らせていくことが不可欠ではないかという意見が挙がりました。そして、ただ知らせるだけでなく、意識の部分で、人の意識を変えていく必要があるのではないか、というところにまで議論は深まりました。

意識の部分で変えていくとは、人身売買は、ひいては人と人の間の力の非対称(同じでない)に帰結することなのだということを知らせることです。つまり、「力と支配」という構造に原因があるということを認識してもらうことではないかということになりました。私たちは誰かを支配し、誰かに支配されるという構造の中で、残念ですが生きており、人身売買をはじめ私たちをこのように生きさせている下人には、「力と支配」の構造が横たわっていて、それを淘汰していくこと、意識の部分でそうしたことに気づいて変えていくことも、人身売買に取り組むことではないか、と改めて皆で共有し、会は幕を閉じました。

会場で、ネット上で参加していただいたすべての皆さんに感謝申し上げます。

■文責:百瀬圭吾

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