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リアリティの問題

その昔、『深夜映画』というのがあって、よくヨーロッパの古い映画をやっていた。白黒だったり、ゴールデンアワーでは視聴率がとれないマイナーなものをやっていた。

うちでぽや〜〜っとウィスキーなど飲みつつみていた。

そういう時代が過ぎて、下北沢でヨーロッパのマイナーな芸術映画専門のレンタルができた、一時期、よく借りて来ていた。もう映画漬の日々でした。

そのとき、奇妙な傾向がでて、つまらない映画は早送りした。困ったことは、映画館でも早送りボタンがないのか???!!!とイライラした(笑)。『なんでこんなつまらないシーンを延々とやるのか!!』。これはエスカレートして、テレビの番組を観ていても、『頭の回転が悪いまだるっこしい奴だな』とテレビを見ている時、早送りボタンがないのでかなりイライラした。

そうこうするうち、日々の『現実感』、なんというのか、生きているリアリティ感が薄くなってくるのを感じました。これは音楽などでもそうで、録音されて販売されているものと、いかに同じように演奏するか、という反復演奏を技術的に完璧にするひとが増えた。これもつまらなかった。録音を聴いたことを確認するような奇妙な感覚。

そこから、私は自転車で疾走したり、ライヴに行ったりするようになったのだが、疾走系とか、スピィドを出すというのは、一種、リアリティの喪失がやらせるものだと私は考えている。

そこに気が付いて、『疾走』をやめたのが1990年代。

こうしたリアリティの喪失から来る、スピィドや疾走への渇望は、それだけやっていても渇きは癒えない。そこに気が付くかどうか?なのですが。現代の仕事や生活で、リアリティがない人はものすごく多いと思う。そこへ加えて、パソコンやスマホから来る仮想の現実。脳はもやもやした非現実の中でストレスを抱えている。

これは『自分の脳のかかえる密かなもやもや』なので、それを自覚して対処している人は少ない。

脳が密かにかかえるストレス。先日、私の友人の歯科医が『最近はワインに凝って、ハマっている』と言っていたので、『ああ、』と思った。私のまわりで、酒に凝って、たいへんな金額をつぎ込んでいる人の8人ぐらいが、外科医、内科医、歯科医、整形外科医など、他人の血や体液を日常的に見ている人。たぶん、そうしたものを、アルコールで流し落とさないといけない、と脳は考えるのではないか?

私の知っている救急の外科医も、いつも手術しているが、彼は英国の超車を持っている。K大の病院の知り合いの医者もイタリアの速いのに乗っている。これは金のあるなしばかりではなく、『リアリティの希薄な、それでいて生きSHIにの境を見ている無常観から、そういう飛ばす世界へ行く』のだと思う。

ベントレー・ボーイズのティム・バーキンも、WW1以降、そうした『リアリティを持てないもやもやで苦しんだ』と、どこかに書いていた。

そうした『もやもやのリアリティ希薄病』は、いまや社会全体に広がっているのではないか?荒いクルマの運転も、ワーワーいうだけのお笑いも、やかましい騒音系の音楽も、すべての問題の根は、希薄なリアリティに帰すると思う。


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