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引越しします。詳細は限定記事をご覧ください。感謝!

2019年3月の読書リスト

ブログ移転に伴い、過去の投稿を読んでいたら「巨大システム 失敗の本質」で書いたことが
柳田邦男さんの記事にもあって、この部分コピペしたのか?と我ながら驚いた。
ずっと変わらない問題なんだろうなと思いながら、自分の語彙にもソートー幅が無いのかもと
愕然としました。


 2019/3/7読了
 /巨大システム 失敗の本質: 「組織の壊滅的失敗」を防ぐたった一つの方法
 クリス・クリアフィールド/アンドラーシュ・ティルシック
 原発や、金融、医療、複雑化するシステムが密接に関連(密結合)していることで、
 わずかなミスがドミノ倒しのように
 システムをメルトダウンさせるという具体例を掲示しながら、多様性のある客観的な視点を
 取り入れることがメルトダウンを防ぐ方策であることを説く。
 身近な例などもあり理解しやすい。どのような分野、立場であれ、かなり参考になると思う。


 2019/3/15読了
 /民主主義の死に方:二極化する政治が招く独裁への道
 スティーブン・レビツキー/ダニエル・ジブラット
 民主主義の崩壊を研究してきた著者がトランプ大統領出現をきっかけにいよいよ警告すべき時期が
 来たと判断したのだろうか。
 案外脆弱な民主主義の姿はトランプ以前から世界で表出していたし、アメリカ自体が民主主義の
 トップランナーではなかったという現実も知るべし。
 内部から崩壊していく可能性がある民主主義を言葉通り信じているといつの間にか独裁政治を
 受け入れている、なんてことになりかねない。
 勿論これは日本にも起き得るわけで、空気に流されないよう警戒が必要だ。


 2019/3/24読了
 ::一九八四年[新訳版]
 ジョージ・オーウェル
 「民主主義の死に方」を読んだ後にはやっぱりこの作品がいいのではないかと思い、
 今更ながら読みました。
 ディストピア作品を読むと必ずと言っていいほど、また現在の某大国の状況を伝える時にも
 よく引き合いに出される作品なので内容は推察できていたし衝撃を受けるほどのことはありませんが、
 だからといって古臭さも無く、普遍性のある作品だったことがよくわかります。
 世界情勢やインターネットの普及により、かえってこの小説が身近に、
 むしろ現実味を増しているわけで、読んだふりをしなくて良かった。


 2019/3/27読了
 ::戦後怪奇マンガ史
 米沢嘉博
 「第一部 戦後怪奇マンガ史」「第二部 恐怖マンガの系譜」で構成。
 書店で見かけて躊躇なく買ってしまった。
 個人的には知らない作家さんが多いが、膨大な知識を体系化している労作。
 楳図かずお、日野日出志はもとより諸星大二郎やつのだじろう、手塚治虫、
 萩尾望都、美内すずえ、里中満智子など有名作家さんでも知らない作品ばかり。
 相当マニアックな人ではないと楽しめないような気がするが、資料としては案外貴重かも。
 山上たつひこ、池上遼一なども怪奇マンガを描いていたのは驚いた。


 2019/3/30読了
 /炯眼に候
 木下昌輝
 織田信長を取り巻く人物目線から見た天才織田信長を描く連作集。
 サクサクと読み易い割りに合理的に状況を見極め、何手も先を読みながら天下を目指す信長の
 凄さが浮き上がる手際は木下さんらしい。ちょっと信長が凄すぎるけれど。
 「弾丸」「鉄砲」「首級」が好み。
 その中で「首級」は弥助視点の本能寺における解釈が面白いし、
 作品自体の世界観も今までの木下さんには無かったものなので今後の広がりを期待します。
 



5冊読了

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2019年2月の読書リスト

たった2〜3日短いだけなのに他月と同じペースで考えてないか?と発注先への不満を
ここに書いても解決しないのだが、書いてみた。
「Q10」の直後に読んだ「リハーサル」。内容のギャップに眩暈が(苦笑)
ストーリー展開としては粗さを感じたが、「リカ」シリーズから目が離せない。。。


 2019/2/3読了
 /大友二階崩れ
 赤知
 二階崩れに関してはさらっと流された印象で、その後の大友家重臣、吉弘家を描いている。
 登場人物の名前が似通っていて解り難いということもあり、慣れるまで物語に集中できなかったうえに
 吉弘鑑理の「義」にこだわるあまり大事なものを失う人物像に共感しにくい。
 ただし、この後の物語には興味があるので続編が出れば読むかもしれません。
 関係無いが、地図が最後に付けられているのは、何故?


 2019/2/11読了
 ::増補 夢の遠近法: 初期作品選
 山尾悠子
 初期の作品とは思えない濃密な空気感に圧倒される。
 作品に注ぎこまれた熱量が文字から湧き出し一心不乱に物語(いや物語なのだろうか?)
 を紡ぐ姿が浮かび上がるよう。
 「夢の棲む街」と「遠近法」がお気に入りだが、それ以外の作品もじっくり読みこまないと
 何を読んでいるのかわからなくなる。
 緻密に構築された「腸詰宇宙」といいグロテスクな様々な描写といい言葉で幻想的な世界を
 構築するとはこういうことなのだと突き付けられ、戸惑うやら読解力不足を思い知らされるやら。
 でもまた読みたくなる魔力があることは間違いない。


 2019/2/14読了
 /雷雲の龍 会津に吼える
 吉川永青
 千葉道場の四天王・森要蔵が幕末にどのような生きざまを示したかを描く作品。
 剣士としてかなり名の知れた要蔵が幕府側の人間として義に生きる様は理解できるし
 大剣士のわりには体型を含めて愛らしいが、大政奉還や江戸城開城、会津降伏等、
 彼らの遠い所の出来事で、時代が変わりつつある切迫感をあまり感じられなかった。
 歴史よりも愛と義に重きを置いた要蔵の内面に力点を置いたのでしょう。
 代わりに斉藤一が結構渋く本作を締めていた感がある。
 要蔵の若き頃と子孫たちにフォーカスした作品も描いて欲しいなと思います。


 2019/2/22読了
 ::失敗の本質―日本軍の組織論的研究
 戸部良一/寺本義也/鎌田伸一/杉之尾孝生/村井友秀/野中郁次郎
 再読。随分前に読んだが歳を重ねたことにより本書の示唆したものが結果どうなっているかを
 検証するにはいい頃合いかと。
 結論から言うと、日本の組織も政治もあまり変わることができていないことを痛感する。勿論自分も。
 日本軍を題材にしているが現在にも十分通用する普遍的内容なので、これからも指針で
 あり続けることでしょう。
 また何年後かに再読して、その時点での答え合わせをしてみたい。


 2019/2/24読了
 ::Q10 1
 木皿泉
 残念ながらドラマを見逃したので敢えてシナリオブックは読んでいなかったが、文庫が出たので購入。
 シナリオなので1話目こそ苦労したが登場人物とキャストを必死に重ね合わせて頭に叩き込むと、
 まるでドラマを見ているかのようにイメージが湧いてきた。
 木皿泉らしい「普通の言葉」の連続がやたら嬉しい第一巻だった。


 2019/2/26読了
 ::Q10 2
 木皿泉
 第二巻。一貫してきちんと練られたストーリーを何気ない言葉で紡ぎ出す木皿泉の
 沁みるメッセージは脳内ドラマとしてきっちり再現できたと思う。
 脚本の力の為せる技だな。


 2019/2/28読了
 ::リハーサル
 五十嵐貴久
 あの「リカ」シリーズ第4弾。第1弾の前に何があったのか、のお話し。
 純粋で子供のように欲望を満たすために狡猾な方法で邪魔者を排除していく姿は、
 狂気そのもので想像するだけで恐ろしい。
 婦長の進言通り面接で落としていれば良かったのにと思うが、その段階で断っても復讐が始まりそう。
 「リカ」同様、ターゲットの男の考え方が甘すぎて行動も軽率で共感はできないが、
 出会ってしまったことは同情する。一体何人犠牲になっているのか。
 次作品もあるようなので、リカの狂気がどのように展開していくのか遠くでこっそり見守りたい。



7冊読了

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2019年1月の読書リスト

もう少し読めるかと思ったが、一冊目に時間をかけすぎてしまった。
面白かったんだけど、読みはじめるとすぐ眠くなってしまって。
まとめてて気づいたけど、高野さん以外は外国人だった。今年は海外ものが増えるのだろうか?
「言葉人形」は今年の10冊に入る予感。
ず〜〜っと気になっていた「白い果実」をやはり読もうかな。三部作ってとこがネックなんだよなあ。


 2019/1/11読了
 ::ピクニック・アット・ハンギングロック
 ジョーン・リンジー
 この作品と初めて出会ったのは小林じんこの漫画。
 その後偶然テレビで映画を観たが、いずれもストーリーや結末がボンヤリしていた。
 思い出すのは映画の女子学生たちがやたら綺麗(神々しいんだ)だったとかハンギングロックで
 姿が見えなくなるシーンや次々と倒れるように生徒たちが眠るシーン程度。
 原作が今になって出たので早速読んだが、やはりなぜ彼女たちが失踪したのかは不明のまま。
 むしろ失踪後、関係者たちの運命がジワジワと変わっていく様が本作品の本題だったわけで
 面白く読めた。もう一回映画を観直したい。


 2019/1/15読了
 /海の歴史
 ジャック・アタリ
 海との関わりを通してこれまでの歴史を網羅し、今後の人類が実施すべき提言が纏められている。
 広く浅く駆け足のような内容だが、政治、経済、環境等幅広い分野で海の重要性が整理されていて
 分かり易い。
 南北戦争の時に最初の潜水艦が作られていたことは知らなかったが、
 更にそれがベルヌの海底二万里のノーチラス号のモデルになっていたとの記述に驚いた。


 2019/1/22読了
 /辺境メシ ヤバそうだから食べてみた
 高野秀行
 高野さんが今までの冒険で食した料理を紹介していて相変わらずのノリで面白い。
 が、カエルのジュースとかやっぱキツイわあ。
 それぞれの地域の文化でもあるのだから行くからには食べないと失礼だし、
 理解も深まることでしょう。。。
 ということで自分は今後も安全な場所で高野さんを通して理解させて頂きますので、
 高野さん!よろしくお願いいたします。


 2019/1/23読了
 /言葉人形 (ジェフリー・フォード短篇傑作選)
 ジェフリー・フォード
 どの作品も満足できる良作ばかりで、確かに傑作選。
 最初の「創造」でがっつり引き寄せられ、最後までどの作品も楽しめたが好みは「〈熱帯〉の一夜」
 と「光の巨匠」。タイプの違う作品で同じ作家からこの2作が出てくるのは驚きだ。
 また、「巨人国」ではスピーディーにエッシャーの世界をテキスト化しているかのような技巧の妙に
 翻弄され、読み終わった途端、二本の指に首をつままれたりして、な〜んて想像してしまった。



4冊読了

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2018年の15冊

本年もよろしくお願い致します。

2018年の読了数は70冊。分冊でも冊数に数えているので、作品数としては68冊。
再読は1冊。
長編が多かったので去年より下がったのは残念ですが、まあ良しとしましょうか。
その中から2018年の15冊を選びました。
いつもの通り順位ではなく、読了順です。


●小説部門(10冊)

・「火定」 :澤田瞳子
 2018/1/22読了


・「スウィングしなけりゃ意味がない」 :佐藤亜紀
 2018/2/19読了


・「地下鉄道」 :コルソン・ホワイトヘッド
 2018/4/12読了


・「さざなみのよる」 :木皿泉
 2018/4/28読了


・「本のエンドロール」 :安藤祐介
 2018/6/30読了


・「象られた力 kaleidscape」 :飛浩隆
 2018/7/17読了


・「絵金、闇を塗る」 :木下昌輝
 2018/8/13読了


・「奥のほそ道」 :リチャード・フラナガン
 2018/8/22読了


・「星夜航行 上下巻」 :飯嶋和一
 2018/9/8、24読了


・「ブッチャーズ・クロッシング」 :ジョン・ウィリアムズ
 2018/12/9読了



●ノンフィクション部門(5冊)

・「レッド・プラトーン 14時間の死闘」 :クリントン・ロメシャ
 2018/2/4読了


・「感染地図: 歴史を変えた未知の病原体」 :スティーヴン・ジョンソン
 2018/2/28読了


・「アイヒマン調書――ホロコーストを可能にした男」 :ヨッヘン・フォン・ラング
 2018/3/11読了


・「江副浩正」 :馬場マコト,土屋洋
 2018/3/25読了


・「軌道 福知山線脱線事故 JR西日本を変えた闘い」 :松本創
 2018/7/13読了



今年も面白い作品に出会えますように。

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2018年12月の読書リスト

ハロウィンが終わった途端に始まった長いクリスマスもようやく終わり、いよいよ年末。
あちこちで「平成最後の〜」の枕詞が踊っているが、既に鬱陶しく感じているのは自分だけか?
年号が変わるまで続くんだろうね。あれ、年号?元号?・・・ま、いっか。
明日も仕事だし検索はやめとこ。
昭和生まれの人間にとって明治なんて遠い存在だったわけだが、
次の年号で生まれてくる人たちからすると年号的な立ち位置としては昭和にとっての明治と同じ
扱いになってしまうということだ。
いや長生きする人が増えていることを考えると、江戸時代と同じ扱いになってしまうことすら
生きている間にあり得るのか。そんな長生きする気は無いが取り敢えず昭和時代に乾杯だ。何でだ。
Dr.くれはばりに若さの秘訣かい?って言ってまわるのも一興か。
戯れ言はこの辺にして、平成最後の師走の読書リストをアップします。
ん?


 2018/12/3読了
 ::補給戦―何が勝敗を決定するのか
 マーチン・ファン・クレフェルト
 今年の初めから他の本の合間に少しずつ読んでいたため忘れながらの読書だったが、
 読んでいる間は興味深い内容の連続。
 兵站という地味な分野だがナポレオンの戦争から第二次世界大戦までの兵站に関する分析は凄い。
 ある程度の歴史の知識があることが前提になっているため不明点も結構あったが、
 それでも勉強になった。
 「星夜航行」で描かれていた朝鮮出兵でも兵站の大事さがヒシヒシと伝わってきたっけなあ。


 2018/12/9読了
 /ブッチャーズ・クロッシング
 ジョン・ウィリアムズ
 19世紀、アメリカ西部にボストンからやってきた若者がバッファローを狩るために大自然に
 立ち向かう。
 世間知らずの若者が成長するストーリー。
 単純に書けばストーリーはこれだけ。ところがなぜか目が離せない。
 同行する猟師ミラーの執拗なバッファロー殺戮の是非、雪山に閉じ込められた一行の
 生き残るための戦いや軋轢を乗り越えたアンドリューズが目撃する現実、
 そしてこれから彼がどのように生きていくのか、読み手が自分に置き換えて考えられるかのように
 丁寧かつ繊細に描かれている。
 良質で正統な海外文学を読めたなと素直に思う。


 2018/12/15読了
 /文字渦
 円城塔
 文字コードと格闘していた日々を思い出すなあ。非常に疲れる読書だったが何とも愉快な作品だった。
 読めない文字だらけで辟易するのになぜかニヤニヤしてしまう。
 アミダ・ドライブが頭から離れないし、目を細めながら読んだルビは面白すぎて参った。
 著者はともかく編集者と校正の人は相当大変だったでしょうね。


 2018/12/23読了
 /決戦!設楽原 武田軍vs.織田・徳川軍
 赤神諒、佐藤巖太郎、砂原浩太朗、武川佑、簑輪諒、宮本昌孝、山口昌志
 その後の戦国の世の戦い方を変えた織田・徳川連合軍と武田との決戦を、それぞれの武将の
 目線で描いている。
 読んでいない作家さんが多かったので正直なところ期待していなかったのだが、
 なかなかどうして面白く読めた。
 時代が変わる中で抗うように立ち向かう勇猛果敢な武将たちの姿が浮かぶようだ。
 赤知覆気鵑痢崑舁二階崩れ」が気になっていたので読んでみましょうか。


 2018/12/29読了
 /作家との遭遇 全作家論
 沢木耕太郎
 だいぶ前から最近までの作品を集めたものなので既読のものがあったが、まとめて読んでみると
 違う印象の読み方ができた気がする。
 取り上げられている作家や作品の中で読んでいるものが少ないため、著者の拘りに
 追いつくことはできないのが残念だった。
 沢木耕太郎の卒論が掲載されていたのは驚いたが、その時点で既に沢木スタイルが確立されていて
 更に驚かされた。


5冊読了

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