歴史好きのダボラ吹き

「令和の御代」の始まりが・・

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 ああ、このスイスの記事に続くニューズウィークのドイツへの指摘ですが、日本にとっても耳が痛いですね。日本も「独立国・列強らしい国家体制構築への『他山の石』」としないと・・

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 自分が選んだ『特に耳が痛い部分』


 「変化と改革の回避」が公約

 冷静で現実的なメルケルは、対立関係をさばいて合意を打ち出す才能を実証してきた。現時点で彼女にかなう指導者はいない。ニコラ・サルコジ仏大統領は予測不可能で落ち着きがない。ゴードン・ブラウン英首相は事実上の「死に体」で、スペインのホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相は自国の危機でそれどころではない。

 最も重要なのは、ドイツ経済がEU域内の貿易とユーロの恩恵をどこよりも受けていることだ。EU経済が無傷のまま安定と繁栄を持続することは、ドイツにとって重大な国益に関わる。

 問題は、メルケルにもドイツにも、先頭に立とうという機運がほとんどないことだ。東西統一から20年、ドイツは満たされた内向き思考の大国となり、現状維持を何よりも大切にするようになった。

 メルケルは継続を約束することで第二次大戦以降のドイツで最も人気のある指導者となり、変化と改革の回避を公約して09年の総選挙で再び勝利した。しかしドイツの現状維持を脅かす問題は増えており、ギリシャの危機もその1つにすぎない。どれだけ外向きの積極的な対応が緊急に求められても、実験的な試みはしないことをドイツは信条にしてきた。

 一見すると、メルケルが深入りしようとしないのも無理はない。これまでEUがドイツに指導力を求めるときは決まって、ドイツに金を払わせるためだった。実際、ヘルムート・コール元首相はそのビジョンと小切手でヨーロッパの統一を後押しした。

 しかしメルケルの世代の指導者にとって、ヨーロッパの統一はもはや戦争と平和の問題ではなく、20世紀の戦争の歴史から生まれた倫理的義務でもない。



 汚れ仕事は他国任せに

 これほどの成長率を達成するには、ゲアハルト・シュレーダー前首相時代に始まった手ぬるい改革より、はるかに大胆な行動に踏み切る必要がある。だが支持率を意識するメルケルはこれまで、シュレーダー政権時代の不人気な労働市場・福祉制度改革の多くを部分的にであれ逆戻りさせてきた。金融危機が勃発した今では、市場寄りの経済改革は口にするのもはばかられる雰囲気になっている。

それでも、経済や人口統計をめぐる現実は変わらない。国内で現状維持を図れば、ドイツは斜陽を迎えるだけ。改革に手を付けないまま経済が弱体化すれば、ヨーロッパ経済の回復を牽引する原動力にもなれない。

 国際社会においては、メルケルはドイツの国益を積極的に主張しているようにみえる。にもかかわらず将来を見据えたグローバルな外交政策を打ち出さず、国際社会のリーダー役を回避して孤立主義路線を貫いている(温暖化対策など数少ない例外もあるが)。

 いい例が、国外派兵だけでなく民生支援分野でのリーダーシップ発揮にも及び腰な外交姿勢だ。ドイツ軍はアフガニスタン駐留を続けているものの、計5350人のドイツ軍部隊が戦闘で果たす役割は限定的。メルケルは09年9月にようやく、議会演説でアフガニスタン戦争について触れた。

 政界やメディアのエリート層の間でも、戦後ドイツがそれまでの反動で平和主義に走ったことが災いし、戦略的対話が驚くほど欠如している。ドイツの平和主義は長年、戦争や紛争の汚れ仕事を他国に押し付ける原因にもなってきた。

 ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の後遺症である倫理的潔癖症が招いたこうした態度は、国際社会の現実やドイツの関与強化を求める声と衝突しっ放しだ。国連安全保障理事会の常任理事国になるというドイツの目標とも相いれない。


近視眼的な論議ばかり

 貿易重視の輸出大国であるドイツは(中国を除けば)アメリカを究極の守護者とする世界秩序において最大の恩恵を享受している国だ。しかしパックス・アメリカーナ(アメリカによる平和)後の世界で、ドイツがどんな役割を果たし、どんな貢献をするかという論議は周到に回避している。

 アメリカの財力が弱くなれば、冷戦時代の合意を維持できなくなり、ヨーロッパはアメリカに安全保障を「外注」できなくなるかもしれない。だがドイツは21世紀型の協力体制を目指すNATO(北大西洋条約機構)の改革を阻み、EUの外交・安全保障政策にも目に見える貢献をしていない。

 2月、ある機密メモがリークされた。それによると、リスボン条約に基づく新たなEUの外交体制に対してドイツが最も懸念しているのは、イギリスの外交官にポストを与え過ぎだという点らしい。

 安全保障の未来をめぐる論議をドイツが避け続けていることは、ギド・ウェスターウェレ外相が推進する計画にもうかがえる。ドイツに今も配備されているアメリカの核弾頭を撤去して「平和と軍備縮小」のリーダーになろう──。こうした提案は80年代的思考の産物であり、イランやパキスタンがヨーロッパの安全保障を脅かしている21世紀的現状をほとんど反映していない。

 トルコのEU加盟についての戦略的論議も存在しない。EUが安全保障分野でグローバルプレーヤーになるには、トルコの加盟が欠かせないという考えは今や世界の常識になっている。

(中略)

メルケルが国内で直面している抵抗はさらに大きい。ドイツの政治制度には停滞や障害が付き物。メルケルが何かを成し遂げられるのが不思議なくらいだ。極度に保守的で変化を恐れる有権者は自分たち同様、変革や対外関与を嫌う政治家を好む傾向がある。

 だが、流れが変わり始めた兆しもかすかながら見えている。これからはメルケルも指導力を発揮しやすくなるかもしれない。

 アレンスバッハ世論調査研究所の政治アナリスト、トーマス・ペーターセンによれば、ドイツ国民の間では故国を誇りに思う気持ちがこれまでになく強まっている。こうした自尊心はドイツ人に、以前のようなアレルギー的拒否反応を示すことなく「指導権」や「権力」という言葉と向き合う余裕を与えるかもしれない。

 09年9月、ドイツでは軍事力の行使の是非をめぐって前例のない論議が巻き起こった。ドイツ軍司令官が命じた空爆でアフガニスタン人142名が死亡し、その多くが民間人だったためだ。

薄れ始めた権力への抵抗

 アフガニスタン駐留への反対論は根強いものの、世論調査では、ドイツ軍の活動を支持する人の割合は減るどころか増える一方。ドイツ人は権力や安全保障や地政学という概念を再び受け入れる方向へゆっくり向かっていると、NATO国防大学(ローマ)のヤン・テシャウ研究員は言う。

 これまでのところ、ドイツのやり方は賢明(かつ有益)なものだった。ヨーロッパの中央に位置し、後ろ暗い過去を持つ超グローバル化した経済大国にとって、武力行使を回避するソフト路線はそれほど悪い戦略ではなかった。

 世界経済フォーラムの最新版の世界競争力ランキングで、ドイツは7位に入っている。つまり、これからも大国として繁栄を続けるための潜在能力は十分だということ。少なくとも理論上はそうだ。

 だが現実には、変化なくしてそんな未来は手に入らない。国内外において現状維持をよしとする政治的・文化的勢力に打ち勝つために、指導者は明確なビジョンを示さなければならない。今こそ、メルケルの指導力の出番だ。(上記の記事より抜粋)

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貴重な情報を拝見しました。
我が国もこれを他山の石とすべし。ですな。^^

2010/4/19(月) 午後 6:23 [ - ] 返信する

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ホント、海外のマスコミは、結構いいレベルの情報提供してくれるので助かります・・

2010/4/19(月) 午後 7:23 [ tero19632001 ] 返信する

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