歴史好きのダボラ吹き

「令和の御代」の始まりが・・

全体表示

[ リスト ]


 そのためにも「自主防衛無くして同盟無し&同盟とは相互扶助」「平成の大攘夷体制」の履行&構築が急務では・・(思案)



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



東シナ海ガス田 条約締結交渉の早期再開 日中首脳会談で確認へ 2018年10月24日 5時08分


26日、中国で行われる日中首脳会談で、日中両政府は、東シナ海でのガス田開発に関係する条約の締結交渉の早期再開を目指すことを確認する方向で最終調整に入りました。さらに経済分野での協力をめぐって、国際スタンダードに合致し、第三国の利益となる企業間協力の推進でも一致する見通しです。




安倍総理大臣は25日から中国を訪れ、26日には習近平国家主席、李克強首相との首脳会談に臨むことにしています。

これを前に日中両政府は首脳会談で、2008年に共同開発することで合意した東シナ海のガス田開発をめぐり、中断している条約の締結交渉の早期再開を目指し、意思疎通の強化を確認する方向で最終調整に入りました。

また運用が始まった、海上や空での偶発的な衝突を避けるための連絡方法などを取り決めた「海空連絡メカニズム」について、第1回の年次会合を年内に開催することで一致する見通しとなりました。

さらに経済分野での協力をめぐって、国際スタンダードに合致し、第三国の利益となる企業間協力を推進することや、自国で服役している相手国の受刑者を相互に引き渡すための条約と犯罪者を相互に引き渡す条約の締結交渉について、可能なかぎり早期の大筋合意を目指すことで合意する方向となりました。(NHKより抜粋)

中国のGDP、いつも数値が微動という“異常” 経済的な意味はない、政治的なメッセージ 高橋洋一 日本の解き方


 19日に発表された中国の7〜9月期国内総生産(GDP)は前年同期比6・5%増と、2009年1〜3月期以来の水準となった。中国の統計数字の信憑(しんぴょう)性も含めて、この数字をどのように読めばいいのか。

 筆者には『中国GDPの大嘘』(講談社)という著書がある。同書で中国の国家統計局が旧ソ連の統計組織を模して作られたことを指摘している。そして、ソ連の統計は70年間もごまかされ、ソ連の崩壊でやっと発覚したことを明らかにしている。その他の状況証拠から、中国のGDP統計に疑惑があるとの懸念を示した。

 中国のGDP統計の疑惑は、筆者以外の多くの人も指摘している。有名なものでは、現首相の李克強氏がGDP統計を信じず電力、鉄道貨物、融資の3統計がまともだと考えているという米国務省のメモがウィキリークスによって暴露された。そのため、この3指数から中国経済を推計する手法がある。李首相が遼寧省の幹部時代にGDP成長率を信用しなかったことが、図らずも中国のGDP統計の信頼性の危うさを暴露することになった。

 一党独裁主義で社会主義国の中国では、統計はあてにならないと思う。国営企業が経済の中心である社会主義国では、経済統計が産業所管の役人の成績にもなるので、改竄(かいざん)がしばしば行われるからだ。この点をみても、中国は国家統計が信用できない国だ。

 7〜9月期GDP成長率は前年同期比6・5%となったが、今回を含めて、これまでほとんど0・1〜0・2%刻みで低下している。

世界との輸出入取引が大きい中国経済が、世界経済の大きな変動と無縁のはずはないのに、このような小刻みな動きをみると、統計改竄と推定せざるを得ない。

 中国GDPの変動が小さいことは、GDP成長率の「変動係数」を各国と比較してみればよくわかる。変動係数とは、ばらつきを表す標準偏差を平均値で除して比較可能にした統計量である。

 2000年以降のGDP成長率について、統計が取れる180カ国の変動係数を見ると、中国は0・21と小さい方から7番目だ。そのあたりにはベトナムやラオスなどの独裁社会主義国が多い。ちなみに日本は2・00で156位だ。

 なお、先進国のGDP成長率の変動係数はどうだろうか。平均が小さく、変動係数が2桁になったものを異常値として除いた堅めの平均で1・26である。これをみると、中国GDP成長率は異常に変動しないことがわかるだろう。

 かつての本コラムでも、中国GDP成長率が0・1〜0・2%刻みでしか変動しないのはありえないといってきたが、今回もやはり同じであり、筆者の見立ては当たっているのだろう。この微動に、経済的な意味はないと言わざるを得ず、政治的な意味しかない

 米中貿易戦争で成長率が実際に鈍化したという解説もあるが、そうでなく、悪影響があり得るという政治的なメッセージだろう。(夕刊フジより抜粋)


なんと、中国CCTVが安倍首相礼賛報道?


遠藤誉 | 東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士 10/24(水) 17:30

?

 中国の中央テレビ局CCTVが安倍首相を礼賛した。この間まで反安倍であれば、どんなことでも報道していた中国のこの変わりよう。台湾問題と貿易問題でトランプと衝突している中国が安倍首相の声明を利用している。

◆CCTVが安倍首相を取材し礼賛報道

 10月24日、中国の中央テレビ局CCTVは国際チャンネルのニュースで、CCTVが取材した際に安倍首相が回答した内容を、礼賛のトーンで伝えた。

 それによれば安倍首相はおおむね以下のように述べたとのこと(中国語で伝えたものを日本語に訳しているので、必ずしも完全に一致しているわけではない表現があるかもしれない)。

1.今年は日中平和友好条約締結40周年記念だ。この条約はスタート地点であり、中国と共に祝い、中国の指導者と共に世界の多くの問題、たとえば政治、安全、文化、国民の交流などに関して話し合い、日中両国の関係をさらに発展させ、安定と繁栄の道を歩んでいきたい。

2.日中両国の間には難しい問題も横たわっており、両国が力を合わせてしっかりとコントロールしていく必要があるが、あくまでも安定と友好を重んじていきたい。

3.日中両国の間では300億ドルに上る貿易額があり、分けることのできない緊密な関係にある。中国の経済繁栄は世界にとって貴重なチャンスであり、日本は歓迎する。世界経済発展の中心であるアジアのニーズにとって、中国は大きな意義を持っている。

4.台湾問題に関して、日本は1972年に中国とともに発布した日中共同声明の立場を維持する。

5.貿易に関しては自由・公正のルールに基づく経済協力が重要である。

6.日中両国はWTOなど、多角的な枠組みの中で協力し、日中両国は世界の平和と安全に対して責任を持ち、世界の期待に応えていきたい。

 バックに使われている画面も、安倍首相のポジティブな表情を大写しにして、「礼賛」のムードをそれとなく醸し出させて、「何ごとか?」と思わせる違和感を与えた。

 これまでは安倍首相の報道となると、憲法改正反対デモなどの際に使われたヒトラーに似せたプラカードを大写しにしたり、沖縄での抗議運動などがクローズアップされることが多かったが、なんとも対照的である。

 昨年7月8日のG20ハンブルク・サミットにおける日中両首脳の表情と比べていただきたい。安倍首相が普通の外交儀礼として、常識的に笑顔で握手しお湯としたのに対して、習近平国家主席は顔をそむけている。この時点では、まだ「日本の首相に笑顔を見せてはならない!」状況だったのである。

 上のリンク先が開かない方は首相官邸ホームページの静止画面のこの写真をご覧になっても、想像がつくものと思われる。

◆トランプ大統領に対抗するため

 CCTVのこの報道は、明らかにトランプ政権の対中強硬策に対抗するためであることは、誰の目にも明らかだろう。

 中国側は、中国にとって言ってほしいことを安倍首相から引き出している。

 たとえば「4」の台湾問題に関しては、これは「一つの中国」原則を守るという意味だが、トランプ政権が「台湾旅行法」や「防衛権限法」などで、事実上「一つの中国」論に疑問を呈しているのに対して、なんとしても安倍首相のこの発言を中国は欲したものと考えられる。

 また「5」にある「貿易に関する自由・公正のルール」だが、これはトランプ政権の対中貿易戦略を非難したものであることは容易に想像がつく。

 最後の「6」にあるWTO関係だが、中国は最近、アメリカが中国を「非市場経済国」として排除しようとしていることに関して激しい批判を続けており、それに反して安倍首相が「中国排除」のための「毒丸(毒薬)条項」を持ち出したりしていないことを大歓迎し、日本を中国側に取り込もうとしている。そのことの表れであると見るべきだろう。

◆台湾からの悲鳴

 習近平は何としても台湾を中国大陸に吸収してしまおうと、激しい外交戦略を展開してきた。

 たとえば習近平は台湾が蔡英文政権になってから、それまで台湾と外交関係のあった22ヵ国の内、5ヵ国もの国に台湾と断交させ、中国大陸(中華人民共和国)と国交を結ばせている。蔡英文政権になってから台湾と断交した5ヵ国は「エルサルバドル、サントメ・プリンシペ、パナマ、ドミニカ、ブルキナファソ」だ。すべて習近平が強引にチャイナ・マネーで大陸側に引き寄せてしまった。

 2008年5月から2016年5月までの国民党の馬英九政権下で台湾と断交した国がわずか一ヵ国(ガンビア)であることを考えると、わずか2年間において縁を切らせた国のなんと多いことか。

 10月20日付のフォーカス台湾は<謝駐日代表、中国の「日本を引き寄せる」戦略に懸念/台湾>というタイトルで台湾の懸念を報道している。台湾は、「日本を引き寄せ、台湾を孤立させる」中国の戦略に悲鳴を上げているのだ。しかし上記「4」は、安倍首相に、その台湾の悲鳴を打ち消させる効果を持っている。

 すべて計算され尽くした中国の戦略。

 日本はその中国を「手玉に取り」、上に立つことなど可能なのだろうか。

 CCTVのニュースを見ながら、「敵ながらアッパレ」と、ため息が出た。(Yahoo!)より抜粋)


【中国軍事情勢】模倣脱した?中国の最新鋭「055型駆逐艦」に“世界最強説”


 中国遼寧省大連で7月、最新鋭の大型ミサイル駆逐艦055型2隻の同時進水が行われた。排水量1万2300トンは水上戦闘艦としてはアジア最大級で、戦闘能力は米海軍の艦艇を超すとの指摘もある。台湾海軍の論文からは、米国のイージス艦の「模倣」と呼ばれてきた「中国版イージス艦」の建造で経験を蓄積し、「世界最高水準」にまで性能を向上させた同艦の姿が浮かび上がる。(台北支局 田中靖人)

サイズは巡洋艦級

 055型は昨年6月と今年4月、上海の江南造船が各1隻を進水させている。今回は2隻の同時進水で、中国海軍が配備を急いでいることをうかがわせる。初号艦は2019年に就役する見通し。

 台湾の海軍司令部が発行する学術誌「海軍学術」の今年6月号の論文によると、055型は全長174メートルで基準排水量9千トン、満載排水量1万3200トン。最大速度は32ノット(時速約60キロ)で乗員は310人。

 中国はこの艦を「駆逐艦」と称しているが、米国のタイコンデロガ級巡洋艦(満載9700トン)より大きい。米国防省は8月に発表した今年度版の中国の軍事力に関する報告書で、巡洋艦に位置付けた。NATOコードも、駆逐艦に付与してきた頭文字が「旅(Lu)」のシリーズではなく、「Renhai」級としている。漢字圏での表記は「刃海」「任海」「人海」「仁海」がみられ、まだ一定していない。台湾の論文は計8隻の建造が計画中としている。

段階的に発展

 台湾の論文は、中国海軍が「模倣版イージス」とも呼ばれた052C(旅洋=ルーヤンII)型、052D(同III)型の建造で徐々に技術を向上させ、055型で「世界各国の軍艦の先頭を行く」までに至った過程を振り返っている。

 それによると、052C型(6300トン)は艦隊防空を主任務とし、計6隻が就役。自主開発のフェーズドアレイレーダーはSバンドの空冷式で、探知能力は450〜500キロ。中国海軍で初のミサイル垂直発射装置(VLS)を備え、対空ミサイル「海紅旗(HHQ)9」計48発を搭載できる。

 その発展型である052D型(7600トン)は現在、中国海軍の主力駆逐艦で、建造分を含めると計17隻の存在が確認済みだ。レーダーは液体冷却式に代わり探知距離は500〜600キロに向上。初めて防空、対艦、対潜の各種ミサイルを同一の垂直発射機内に納めることができるようになり、数量も計64発に増加した。単独あるいは他の艦艇と連携し、より広範囲の防空・水上作戦が行えるようになった。

米イージス艦しのぐ?

 こうした経験から生まれた最新鋭の055型は、052D型が搭載するSバンドレーダーの改良版346B型とXバンドの双波レーダーを採用。Sバンドで長距離の探知を行い、Xバンドで精密探知と射撃管理を行う。双波レーダーは、米海軍の最新鋭空母ジェラルド・フォードも採用している「世界最新の艦載レーダー技術」といい、早期警戒、海上索敵から対地攻撃、弾道ミサイル防衛まで多様な任務に対応できる。

 論文は探知距離などを明記していないが、346B型レーダーの性能は、距離や精度、射撃管制能力などで米国のイージス艦が現在装備しているAN/SPY1Dを「大きく上回る」としている。また、055型は、ステルス戦闘機を探知するためのメーター波レーダーも搭載し、F22やF35に対抗するという。

 兵器の搭載量も大幅に増加しており、VLSは艦の前部に64発分、後部に48発分の計112発分と052D型と比べほぼ倍増、米海軍のアーレイバーク級駆逐艦(90発または96発)よりも多い。射程1500〜2500キロとされる対地巡航ミサイル、長剣(CJ)10や、射程500キロで終末速度は音速(マッハ)4に達する対艦巡航ミサイル、鷹撃(YJ)18など、各種ミサイルを搭載できる。また、対潜ヘリ2機も搭載できる。

空母打撃群の旗艦に

 論文は、こうした性能向上を踏まえ、055型は将来、空母打撃群の戦闘指揮艦となる可能性が高いと指摘。052C/D駆逐艦やフリゲート艦と連携して空母を護衛するだけでなく、長距離の対艦攻撃や陸上目標の攻撃も担当すると予測している。その上で、「作戦能力は世界最強」として、就役すれば台湾への圧力は「さらに高まるだろう」と警戒している。

 台湾の国防部(国防省に相当)が8月末に立法院(国会)に提出した「中共軍力報告書」(非公開)も同様に、「各種作戦艦隊の旗艦となり、長距離防空火力を提供。作戦需要に応じ、陸上の重要軍事目標を攻撃することも可能」と分析している。

 海軍の実力は個々の艦艇の単純な性能だけで比較できるものではない。だが、中国海軍の艦艇の性能を「米艦のコピー版」と侮っていられる時代ではないことだけは確かなようだ。(産経より抜粋)

板門店・共同警備区域から見張り所と兵力、火器の撤収で合意

 【ソウル=名村隆寛】朝鮮半島の南北軍事当局と米軍主体の在韓国連軍司令部の3者が、軍事境界線がある板門店(パンムンジョム)の共同警備区域から25日までに監視所と兵力、火器を撤収することで合意したことが分かった。

 韓国国防省によると、22日に行われた大佐級の3者協議では、9月の南北首脳会談に際し発表した軍事分野の合意に従い、南北が共同警備区域の地雷撤去を完了したことを確認。監視所、兵力、火器の共同警備区域からの撤収は完了後、3者が2日間、共同で検証するという。

 一方、聯合ニュースが韓国政府消息筋の話として伝えたところでは、協議で北朝鮮は、米軍の指揮官が乗ったヘリコプターが共同警備区域周辺を飛行することに異議を唱えなかったという。事前に連絡すれば飛行は可能となるようだ。(産経より抜粋)


文在寅氏がまた先走り 国会同意なく平壌共同宣言批准

 【ソウル=桜井紀雄】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は23日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と9月の首脳会談で署名した「9月平壌共同宣言」と南北軍当局が交わした「軍事分野合意書」について国会の同意を得ることなく、閣議決定だけで批准手続きを終えた。

 宣言には大規模な経済協力策まで盛り込まれ、軍事分野合意書も今後の安全保障政策を左右する内容で、野党や保守層は文政権の独断に強く反発。対北政策をめぐる文政権の先走り姿勢がまたも鮮明になった。

 日本の内閣法制局に相当する法制処が9月平壌共同宣言は、4月の首脳会談で署名した「板門店(パンムンジョム)宣言」の履行という性格が強く、板門店宣言が既に国会批准同意の手続きを踏んでいるため、別途、国会の同意を得る必要がないとの判断を示したこと受けた措置。

 ただ、文政権は9月、板門店宣言の批准同意案を国会に提出したが、与野党の対立が続き、批准のめどさえ立っていない。文氏は政権が替わっても宣言内容が維持されるよう国会批准の必要性を訴えてきたが、北朝鮮が宣言の早期履行を繰り返し要求する中、“本末が転倒した”いびつな状態で南北協力の履行策に踏み込んだ宣言から先に押し通した形だ。

 法制処は、軍事分野合意書についても、国会が批准同意権を持つ「国や国民に重大な財政負担を負わせるか、立法事項が必要な場合」に該当しないと判断した。文氏は批准に関し、閣議で「南北関係の発展と軍事的な緊張緩和は、朝鮮半島の完全な非核化をより容易にし、促進する役割を果たすだろう」と強調した。

 一方、最大野党「自由韓国党」などは「国民をだまし、国会を無視している」と批判しており、板門店宣言の批准審議にも影響を与えそうだ。(産経より抜粋)



サウジの暴走なぜ起きた 加納宏幸

 サウジアラビア人ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏(59)の死亡事件はなぜ起きたか。イランの封じ込めを図るトランプ米政権がサウジとの共闘関係を緊密化させる中、事件への関与も伝えられるムハンマド・ビン・サルマン皇太子(33)の強権手法に目をつぶってきたことが、暴走に拍車をかけたとの見方が浮上している。

 サウジへの1100億ドル(約12兆円)相当の武器輸出合意を重視するトランプ大統領は、サウジ批判を抑制してきた。22日にも「100万人の雇用や1100億ドルの投資を失いたくない。軍事関連以外も含めると4500億ドルになり、非常に重要だ」と強調した。

 歴代大統領は最初の訪問国に隣国カナダやメキシコを選ぶことが多いが、トランプ氏が2017年5月の初外遊で選んだのはサウジ。武器輸出合意もその際に結ばれた。

 イスラム教スンニ派の盟主を自任するサウジは、シーア派大国イランを強く警戒しており、同国封じ込めを中東戦略の柱とする米国と利害が一致する。「サウジは決定的に重要なパートナー。イランの侵略を押し返すため多くの構想を引き続き前進させることが望ましい」。トランプ氏の娘婿で皇太子とのパイプ役のクシュナー大統領上級顧問は事件後、こう語っている。

 今年5月にイラン核合意から離脱し、11月にはイラン産原油の禁輸に踏み切る米国には、原油高騰リスクを最小限に抑えたい思惑もあり、世界有数の原油供給力を持つサウジに配慮せざるを得ない状況だ。

 一方でサウジは15年、イランの影響排除のため隣国イエメンに軍事介入。同国は深刻な人道危機に陥っており、米議会にはサウジの非人道的な攻撃などを懸念する声があるが、米政権の動きは鈍い。ここでも、サウジとの共闘関係を崩したくないとの配慮が作用しているとの指摘は根強い。

 「サウジは米大統領から自由裁量権を得たと信じている」。野党・民主党のマーフィー上院議員は、トランプ政権のサウジへの過度な「ソフト姿勢」が記者死亡事件への反応にもあらわれていると非難した。(産経より抜粋)

プーチン氏、パリで米露首脳会談提案 ボルトン氏と会談

 ロシアのプーチン大統領はボルトン米大統領補佐官に対し、11月にパリで開かれる行事に合わせトランプ大統領と会談することを提案した。ボルトン氏は「トランプ氏はパリでの会談を楽しみにしている」と応じた。

 ただ、プーチン氏はボルトン氏に対し、「米国のロシアに対する友好的と言えない行動に驚かされる」と述べ、中距離核戦力(INF)全廃条約破棄の方針表明を暗に批判した。(産経より抜粋)

内部留保を「CSR」に活用せよ 日本財団会長・笹川陽平

 財務省が先に公表した法人企業統計によると、2017年度の日本企業の内部留保は446兆円と6年連続で過去最高を更新し、企業が利益を抱え込む構造が依然続いている。

 欧米各国に比べ労働分配率(賃上げ)や株主への配当率、国内投資も低く、個人消費が低調で「経済の好循環」が実現しない一因ともみられ、企業に賃上げや設備投資を促す方策として「内部留保課税」を検討する動きも出ている。

 ≪日本経済の活性化を奪う≫

 しかし、内部留保は課税後に積み立てた利益剰余金であり、「二重課税に当たる」とする反対論も根強い。そんな中、ハンセン病制圧活動で毎年、訪れるインドでは、企業にCSR(企業の社会的責任)活動を義務付ける世界でも珍しい法律が施行されている。内部留保を有効活用する妙案として、わが国でも検討に値すると考える。

 内部留保は途上国経済の減速を懸念して欧米各国でも増加傾向にある。しかし、わが国の場合は企業投資も国内より海外に偏る傾向にあり、賃金も上昇しているものの企業が生み出した付加価値に占める割合を示す労働分配率でみると、17年度は66・2%と43年前の水準に逆戻りしている。

 企業の国際競争力維持に向けた法人税率の引き下げも加わり内部留保が一層膨張し、現預金に限っても国内総生産(GDP)の約40%にも相当する222兆円に上る。先進7カ国(G7)でも例を見ない数字で、企業が過剰な現預金を抱える現状が日本経済の活性化を奪っているとの指摘も多い。

 経済界からは「内部留保は経営に自由度を与える源泉」(16年、日本商工会議所・三村明夫会頭)といった反論も出ているが、「そんなにためて何に使うのか」「企業収益が上がるのは良いことだが、設備投資や賃金が上がらないと消費につながらない」(麻生太郎副総理兼財務相)といったいらだちも聞こえる。

 ≪インドは利益の2%義務付け≫

 これに対しインドでは、13年に改正された新会社法で、「純資産が50億ルピー以上」「総売上高が100億ルピー以上」「純利益が5000万ルピー以上」の3要件のうち1つ以上を満たす会社に上場、非上場を問わず過去3年の平均純利益の2%以上をCSR活動に費やすよう義務付けている。

 「飢餓および貧困の根絶」「子供の死亡率減少」などCSR活動の具体的内容も定められ、現地日系企業も含め16年時点で約1500社が計約830億ルピーを医療や衛生など幅広い分野に費やしている。為替レートで換算すると、5000万ルピーは7700万円、830億ルピーは1278億円となるが、インド経済の躍進で対象企業は急速に広がる気配だ。

 わが国が経済の好循環を達成するためにも膨大な内部留保はまず賃上げや配当、投資に充てられるべきであろう。その上でインドと同じ2%をCSR活動に回すことができれば、現預金に絞っても5兆円近い額になり、山積する社会課題の解決に大きく貢献できる。国の借金が1000兆円を超すわが国は今後の公的財政投資に限界があり、なおさら効果は大きい。

 ≪求められる「社格、社徳」≫

 インドの企業がCSR活動に前向きな背景には「自分の資産などを貧しい人々やお寺などに寄付すれば幸福になれる」とするヒンズー教の教えがあり、タタ財閥などでは新会社法の制定以前から慈善活動や社会貢献活動に熱心に取り組んできた伝統があるという。

 米国にも「Give Five」の掛け声の下、企業が税引き前利益の5%を公益的な寄付に拠出する取り組みがあり、筆者は1989年、新聞投稿で米国の取り組みを紹介、企業に積極的な公益的寄付を呼び掛けたことがある。

 これに対し経団連は翌年、「1%(ワンパーセント)クラブ」を設立。現在、法人226社、個人850人が会員となり、それぞれ経常利益や可処分所得の1%以上を社会貢献活動に拠出している。

 現時点では十分、期待に応えているとは言い難いが、わが国には江戸初期から続く近江商人の「三方良し」(売り手良し、買い手良し、世間良し)に代表される社会貢献に熱心な企業風土がある。CSR元年と呼ばれた2003年から15年と欧米に比べ歴史は浅いが株主利益最優先の欧米系企業と違い、従業員や顧客、地域社会まで幅広いステークホルダー(利害関係者)を大切にする伝統もある。

 国の財政が逼迫(ひっぱく)する中、企業には税金を納めるだけでなく深刻化する少子高齢化や地方創生、障害者雇用、里親制度の拡充など社会課題解決への積極的な取り組みが求められている。人に人格、人徳があるように企業にも一層の「社格」や「社徳」が求められる時代となった。

 内部留保をどう使うか、最終的な判断は企業の決断に委ねられるが、CSR活動への積極的な取り組みは間違いなく企業に対する国民のイメージを好転させ、企業・経済界の発展、ひいては景気の上昇にもつながる。(産経より抜粋)

明治改元150年 近代国家の原点考えたい 先人の気概で国難の打開を

 幕末、海外の列強が日本に押し寄せてきた。あからさまな外圧に動揺し、攘夷(じょうい)と佐幕との激しい対立を経て日本は維新を実現した。150年前の陽暦10月23日、元号が明治と改元された。

 新時代となり、日本は西洋の文明を懸命に学んだ。ひとえに国の独立を保つためだったといってよい。国力をつけた日本は植民地にならずにすんだ。東洋の小国が、一寸の虫にも宿る五分の魂を燃え上がらせた時代だった。

 政府は23日、記念式典を行った。安倍晋三首相は「明治の人々に倣(なら)い、どんな困難にもひるむことなく、未来を切り開いていく」と述べた。懐かしむだけでなく、何事かを学ばねばならない。先人が必死でつかみ取った近代国家の原点をこそ考えるべきだろう。

 ≪西郷どんの独立への思い≫

 大河ドラマ「西郷(せご)どん」の影響もあり、維新の立役者の一人、西郷隆盛に関心が持たれている。

 号を南洲(なんしゅう)という。『新版南洲翁(おう)遺訓』を読めば西郷の思いが日本の独立にあったとわかる。みだりに外国の模倣をすると国柄は衰え外国に支配される、今は戦国時代よりも勇猛な心を奮い起こさないと列強と向き合えない。そんな内容を述べている。

 おおらかな印象を持たれがちな西郷だが、独立を語る言葉はときに激烈ですらある。国が辱められるときは、と西郷はいう。

 「縦令(たとい)国を以て斃(たお)るるとも、正道を践(ふ)み、義を尽(つく)すは政府の本務也(なり)」

 一身を投げ出す気概である。自らの思う義を尽くそうとした西郷は新政府と対立し、西南戦争で敗れて自刃した。文明開化を言論で導いた福沢諭吉は、西郷を高く評価している。西洋文明の導入を唱えた福沢が目指したのも、日本の独立を守ることだった。

 この精神こそ現代に必要なものではないか。特に式典を行った安倍政権はかみしめてほしい。

 国土や国民を奪われることは、国が辱められる以外の何物でもあるまい。北方領土や竹島は不法占拠されたままである。北朝鮮による拉致被害者を、日本はいまだに救出できていない。

 拉致問題解決の糸口を見いだそうと、経済制裁を続け、米国や国際世論に訴えている。確かに今の日本にできる範囲で働きかけを強め、一日も早い被害者の奪還を図らねばならない。

 しかし、そもそも日本はなぜ自分で自国民を取り戻せないのか。国民を守れないで国家といえるのか。自国民を守ることを妨げているものがあるのなら、それを解決することが政治の何よりの責務であるはずだ。

 西郷が述べたほどの覚悟で政府が「本務」を果たしてきたとは、とてもいえまい。

 ≪憲法にも先人は挑んだ≫

 先人の足跡は憲法問題を考える上でも参考となろう。西洋の技術だけでなく学問や芸術も懸命に学んだ。憲法もその一つである。

 明治新政府は内政、外交とも苦難の道を歩んだ。特に外交は、治外法権などを認めた不平等条約を外国と結んだ状態でスタートした。近代的な法治国家となり条約を改正することが、国家的な課題だった。刻苦勉励した。

 伊藤博文も初代首相となる前、渡欧して憲法を学んでいる。明治22年、大日本帝国憲法が発布された。演説で伊藤は語った。

 「上下共同して一国の独立を図り、世界各国に向(むかい)ても、日本は此(こ)の如(ごと)きものなりと国光を宣揚せんこと、予が畢生(ひっせい)の志なり」

 このようにして明治日本は真の独立を勝ち取っていった。日本を独り立ちさせることこそ、明治人が得ようと格闘した近代国家の原点だった。今はどうか。

 日本国憲法は戦後、日本を占領した連合国軍総司令部が大急ぎで草案を作った。憲法前文には「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」とある。しかし自国の安全を他国に委ねる理念そのものが、独立国の憲法というにふさわしくはない。

 独立を回復した後も、憲法は変わらなかった。国家の原点を考えることなく、経済的な繁栄を求めてきたのが戦後日本である。

 与野党とも改憲議論に真剣に取り組まねばならない。日本を取り巻く安全保障の面からも、これ以上の遅滞は許されない。

 斃るるとも義を尽くせ。一国の独立を図れ。明治人の叱声が聞こえてきはしないか。(産経より抜粋)


迫力不足の日韓防衛相会談 結果概要に旭日旗問題提起の事実記載なし

 シンガポールで20日に行われた日韓防衛相会談は「残念」な結果となった。韓国の国際観艦式で海上自衛隊の自衛艦旗「旭日旗」を掲げないよう求められた問題について、岩屋毅防衛相は韓国側に遺憾の意を伝えたが、韓国との防衛協力も必要以上に強調するなど迫力不足に終わった。しかも、会談後に防衛省が公表した結果概要の資料には、旭日旗問題を提起した事実すら記載しなかった。

 岩屋氏は会談で、海自が観艦式への参加を見送ったことについて「非常に残念だ」と伝えた。韓国艦艇に抗日の英雄とされる李舜臣将軍を象徴する旗を掲げたことについても言及し、再発防止を求めた。

 岩屋氏は23日の記者会見で、会談での発言について「基本的には抗議だ。その意は伝わったと思う」と説明した。

 しかし、韓国側に日本の憤りや不信が十分に伝わった様子はない。岩屋氏の発言を受けた韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相は、日本側の出席者に対し「皆さん非常に表情が硬い。少し笑っていただきたい」と余裕を見せた。

 防衛省幹部は「場を和ませるための気配りだったのかもしれないが、日本の真意が伝わっていれば口にするはずのない発言だ」と語る。幹部自衛官も「日本は韓国になめられたということだ」と吐き捨てる。

 日本側にも不手際があった。防衛省が会談後に発表した結果概要には、旭日旗問題について一言も記載がなかった。岩屋氏は23日の記者会見で「抜けているようであれば、きちんと入れたものにする」と釈明し、訂正する考えを示した。自民党国防族は「事なかれ主義の対応だ。旭日旗問題を軽視していると思われても仕方がない」と批判する。

 岩屋氏は韓国側に遺憾の意を伝えると同時に「未来志向」という言葉を用いながら日韓防衛協力の重要性を重ねて強調していた。一方、河野太郎外相は22日、旭日旗問題や韓国国会議員らの竹島上陸について「とても未来志向とは思えないことが持ち上がっている」と韓国側を牽制している。

 防衛省幹部は「同じ閣僚でもずいぶんと物の見方が違う。どちらの姿勢を国民が支持するか…」と語っている。(産経より抜粋)



日本主導のオーストラリアLNG事業 出荷始まる 2018年10月23日 15時30分


日本のLNG=液化天然ガスの供給源、オーストラリアで新たに進められてきたプロジェクトで、日本向けのLNGの出荷が始まりました。


このプロジェクトは、日本のLNG=液化天然ガスの供給源となっているオーストラリアで、新たな生産拠点を確保しようと大手資源開発会社「国際石油開発帝石」の主導で進められています。

22日夜はプロジェクトで生産されたLNG=液化天然ガスを積み込んだ運搬船が北部ダーウィンを出港し、初めて日本に向けて出荷されました。

プロジェクトではダーウィンからおよそ890キロ離れた西オーストラリア州の沖合のガス田で天然ガスを採取し、パイプラインをつたってダーウィンの施設まで運んでいるということで、日本では新潟県などの施設で貯蔵されるということです。

生産はことし7月に始まったばかりですが、プロジェクトでは今後、年間の生産量を徐々に増やし、3年後にはおよそ600万トンを日本に出荷する計画だということで、LNGの安定的な確保につながると期待されています。(NHKより抜粋)


脱炭素化の新たな選択肢〜石炭から水素の安定製造目指し、日豪約9000キロを結ぶサプライチェーン構築へ〜



 オーストラリア南東部ビクトリア州の州都メルボルンから約150キロ東に位置する炭鉱地区、ラトロブバレー。19世紀から石炭を採掘し、電力産業が盛んな同地区で、「脱炭素化」の切り札となる水素を軸にした世界初のプロジェクトが始まった。現地で未利用のまま豊富に存在する石炭から水素を製造し、約9000キロ離れた日本に運ぶ壮大なサプライチェーン(供給網)の構築を目指す新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)助成による実証事業だ。Jパワー(電源開発)、川崎重工業、岩谷産業、シェルジャパンの4社が設立した「技術協同組合CO2フリー水素サプライチェーン推進機構(HySTRA)」が中心になって進める。
 4月12日にラトロブバレーで開かれた起工式典にはJパワーや川崎重工業など日豪の参加企業のほか、オーストラリアのマルコム・ターンブル首相(当時)らが出席。首相は声明で、「エネルギー資源の多様化を図る、水素サプライチェーンの商用化に向けた初のステップとなる」と期待を表明した。

未利用の「低品位炭」をクリーンエネルギーに転換

 事業の中核になる石炭は英語で「brown coal(褐色の石炭)」と呼ばれる「褐炭(かったん)」だ。一大産地のラトロブバレーは地表下から深さ250メートルまで埋蔵が確認され、日本の総発電量の240年分まかなえる豊富な資源量を誇る。採掘コストも低く安価に入手できる一方で、炭素の含有量が少なく、水分を50〜60%と多く含むため、火力で使う瀝青炭(水分15%以下)などに比べ輸送や発電の効率が悪い。結果、需要はほぼ炭鉱近くの発電所のみに限られ、「低品位炭」とされる。


 実証では、この未利用資源である褐炭から水素を製造。液化して日本へ輸送し、荷役・貯蔵に至るまで、一連のサプライチェーン構築に向けて取り組んでいる。将来的には、水素製造の際に発生するCO2を分離・回収し、CO2フリーの水素サプライチェーンの実現を目指す。年内に現地の基礎工事に入り、2019年に水素ガスの製造プラント、低温の液化設備、港湾の積み荷・揚荷用基地などを設置し、20年にも試験運転の開始に向けて一歩ずつ進めていく。
「貯(た)め」「運び」「利用」できるエネルギー源

 パリ協定発効後、世界では温室効果ガス削減に向けた「脱炭素化」への動きが急速に広がっている。エネルギーの脱炭素化の実現には、再生可能エネルギー拡大はもちろん、化石燃料利用の脱炭素化や、水素エネルギーの活用など、多様な組み合わせが欠かせない。

 その1つである水素(H2)は、酸素(O2)と化学反応することで発電し、排出するのは水(H2O)のみ。発電時に二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスを排出しないクリーンなエネルギー源だ。

 日本政府が昨年12月に策定した水素基本戦略は国内の再生可能エネルギーの余剰電力や海外の未利用エネルギーなどを水素に転換することで、「貯め」「運び」「利用」できる特性を指摘。日本にとって、「エネルギー安全保障と温暖化対策の切り札」と評価した。

 ただ、政府が目指す水素社会の確立には、需要と供給の両面でコストの壁が立ちはだかる。天然にほぼ存在しない水素は、現在は天然ガスなどを改質する製造方法が主流だが費用がかさむ。それゆえ採算確保を不安視する供給業者は投資に及び腰だ。供給体制が整わない中、燃料電池車(FCV)の普及が進まないなど需要拡大も見込めず、大量生産による費用低減は見込めない。「鶏が先か、卵が先か」の状態だ。

 水素のステーション価格は現在、1立方メートル(0度、1気圧の標準状態)あたり100円程度だが、政府は商用化を目指し30年に30円まで下げる目標を掲げる。


褐炭を「ガス化」して安価で大量の水素製造

 こうした需給の課題を一挙に解決する可能性を秘めるのが、今回の日豪の水素サプライチェーン構築実証事業だ。水素製造の過程で活用されるのが、Jパワーが培ってきた「石炭ガス化技術」である。

 ガス化の仕組みはこうだ。褐炭を細かく砕き、酸素とともにガス化炉に噴出。炉内で1000度以上に加熱すると、微粉炭の主成分の炭素(C)が水分(H2O)や酸素(O2)と化学反応し、主に水素(H2)と一酸化炭素(CO)の可燃性ガスになる。


 このガスから水素を取り出し、マイナス253度で液化して輸送することで、炭鉱から離れた国での大量利用を可能にする。また、低価格の褐炭を原料として製造費用を引き下げ、需要先は世界中に拡大できる。需給両面で水素の普及を後押しするシナリオだ。

 Jパワーの小俣浩次・技術開発部ガス化技術担当部長は「安価で、未利用のまま豊富に存在する褐炭をガス化することで、水素を最も安く製造する有望な方法の一つになる」と指摘する。


「EAGLEプロジェクト」の独自構造を採用

 Jパワーは1980年代から石炭ガス化技術の開発を開始した。元来は、化石資源を化学製品の原料として利用しやすい水素、一酸化炭素に転換する技術であったが、「石炭ガス化複合発電(IGCC)」とよばれる高効率発電技術の開発に取り組んできた。IGCCでは、石炭をガス化して生じる可燃性ガスを燃焼させ発電すると同時に、排熱も用いて発電する。高い効率で石炭からエネルギーを得ることで石炭使用量を減らし、CO2排出削減につなげる「クリーンコールテクノロジー」だ。



 Jパワーは新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同で実施してきた「EAGLEプロジェクト」において独自技術を開発。酸素の供給量を適切に制御することで、石炭ガス化炉の高効率化と安定稼働の両立を実現する。結果、EAGLEは1日150トンを処理できるガス化炉の大型化を実現するとともに、石炭の発熱量をガスに移行する比率も世界最高水準の82%を達成した。
「当社は10年以上にわたり、この石炭ガス化炉の安定運転を続けた。蓄積した技術と経験、人財は今回の水素サプライチェーン構築に役立つものだ」と小俣氏は話す。




 ラトロブバレーに建設予定の小規模ガス化炉で試験を繰り返すほか、日本のJパワーのEAGLEガス化炉でも運用性やトータル性能を検証する予定だ。小俣氏は「褐炭は成分にばらつきがあるので、多くのデータが必要になる。ガス化炉が安定稼働する条件を見つけ、どれだけ効率を上げられるかが課題だ」と説明した。

目指すはCO2フリーの水素製造

 水素は発電時にはCO2を排出しないが、石炭をガス化して製造する際の排出は避けられない。そこで、実証に併せ、ラトロブバレーではオーストラリア連邦政府とビクトリア州政府の共同基金で、新たなプロジェクトにも着手している。

 発生するCO2を分離・回収し、長期間貯留する「CCS技術」だ。排ガスから化学反応を利用してCO2を分離し、高純度で回収。枯渇したガス田などに輸送し、圧縮機で深さ1000メートル以上の地層の砂粒の隙間に封じ込め、実質的な排出ゼロを目指す。

 ラトロブバレーから約80キロ先の沖合には枯渇しかけた海底油田が存在し、大規模な貯留容量が見込まれる。




 今後、褐炭からの水素製造には「CCSは不可欠」と小俣氏は話す。将来的にラトロブバレー沖でCCSが可能になれば、日豪の水素サプライチェーンはCO2フリーを実現できる。

脱炭素化の実現に向け取り組みつづける技術開発

 Jパワーは国内でも中国電力と共同で、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受けて実施している「大崎クールジェンプロジェクト」(広島県)において、クリーンコール技術の商用化に向けた実証事業を進めている。IGCCだけでなく、CO2分離・回収技術を組み合わせた技術でも、実証事業に向けた建設工事を開始しているほか、ガス化により発生した水素を燃料電池に活用して発電効率を高める「IGFC(石炭ガス化燃料電池複合発電)」の実現に向けた小型IGFCの技術実証も予定している。

※IGFC:Integrated Coal Gasification Fuel Cell Combined Cycle

 小俣氏は「IGCCやIGFC、CCSは技術レベルや商用化の見通しがそれぞれ異なる。それでも脱炭素化の実現のためには、複数の選択肢を持つことが重要だ。今回の褐炭による水素製造もその1つ。将来を見据えて、脱炭素化の選択肢を1つでも増やすために、これからも技術開発に取り組みたい」と前を向いた。(産経より抜粋)

.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事