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大国インド

中国との付き合い方で、手詰まり感のある政府要人のなかで、インドに注目する人が多いという。
実際、シリコンバレーなどの高度技術集積地でのインド人の存在感は年々増しており、地域大国であることはもちろん21世紀後半には人口で中国を追い抜き、アジアのsuper powerとなりうる条件がそろっていると思われる。
中国に関しては日本がたくさんのお金をこれからも中国に支払わなければならない状況が続いても中国が日本のために何かしてくれるということは考えにくい。おなじ地域に二人のリーダーは並び立ちにくいものだ。この隣人との付き合い方はこの欄のテーマではあるが、今回はすこし離れた観点でみてみたい。
その中国には春秋戦国の昔に遠交近攻策というのがあった。そのころの中国国内の地域の均衡は多国間のバランス、すなわち地政学とそれぞれの細やかな利害計算が全体の力学を決めていたが、現在の日本がとりうる選択枝に、中国の背後の大国インドに注目するのは妥当であろう。
安全保障理事会の常任理事国候補にインドを引き入れたのもその意味では正解であった。(ただし第3世界の票を警戒するアメリカの忌避するところとなっているのが皮肉だが)
おなじお金を出すにしてもインドに投資する意味は中国とはかなり違う。反日リスクは少ないと考えられるし、人事の交流は日本の技術者不足を補ってくれるかもしれない。
ただし、民主的選挙による政権があるとはいえ、厳しい階級社会が旧態依然としており、近代化システムの導入には時間がかかるかもしれない。
そこで日本人にとってインドという国を盟友と考えるようになるにはどうするのがいいだろうか。
料理や映画の文化についてはしっていてもそれ以上に広がりがないような気がする。
政府同士が軍事同盟やFTAをめざすのも一手だが、中国やパキスタンの警戒を招けば、多国間バランスに影響がある可能性がある。
まずはインドに対して2国間協定で、雇用の開放(技術者は特に需要がある)、ビザ免除、就職や永住権の開放などを話し合ったらどうだろう。そのうえで日本は常任理事国を含めて、国際舞台でのインドの活躍に協力する(インドの核保有や対アメリカに関して日本の讓れない相違点を除いて)。
こういうふうに親密な2国間関係をすこしずつ醸成していくしかないように思われる。
でも実は、中国も日印関係については留意していると思われ、これまでのようにパキスタンののみに肩入れしないようになってきている。古来あの国は離間策を得意としており(日米にもしきりにその働きかけをしているらしい)、日印のまだ脆弱な2国間関係だと、中国に容易に阻止されるかもしれない。
しかしここが多国間バランスの面白いところで、今度はインドが日本、中国を天秤にかけて、有利な条件をどちらが出すかと品定めができるようになっている。
最後にインド(国民)がどちらを信用するか、日本にはまだ勉強することができるのではないか。


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