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今日は保護者の一人として出席し、入学式の後半で保護者代表としてスピーチをしました。おそらく普通は先生たちに向けてよろしくお願いしますという趣旨のことだけを言うものだろうと思うのですが、せっかくの機会、入学した生徒たちに向けても、少しメッセージを送りました。むしろそちらのほうが、話したいことだったかな。 式が終わった後、誰とも話すことなくそのまま家路についたのですが、学校の門を出たところで、来賓として出席していた小学校の校長 ―校長が定年で交代したので、昨日初めて会った先生― がわざわざ車を駐めて降りてきて、「本日はおめでとうございます。素晴らしいお話しでした。来賓のみなさん、みな絶賛してましたよ」と挨拶してくれました。自分としてはそこまでの話とは思わず、でもわざわざそう言ってもらえるとは思いもかけず、お世辞というわけでもなさそうでした。ありがたく受けとめました。 夕べ遅く、ギリギリで書いた保護者挨拶の原稿、全文は以下の通りです。 ----------------------------- 生徒の保護者を代表して、一言ご挨拶申し上げます。 本日、〇名の生徒が、この学校の門をくぐり、この中学校に入学いたしました。こから三年間、この学舎で先生方のご指導を受けながら過ごすことになります。どうぞよろしくお願いいたします。 小学校を卒業したばかりの子どもたちは、いわゆる思春期に入っていき、身体的な変化も大きく、また精神的にもときに不安定なときがあるかもしれません。大人にまだ依存せねば生活していけない一方で、大人への反発も感じがちな時期に入っていくのだと思います。 自分自身が中学生であったときを思い起こしてみても、そんなことがたしかにありました。しかしそうした反発心も、大人へと徐々に脱皮していくために必要なものであったのだろうと、大人になったいま振り返って、そう思います。 そんな難しい時期を過ごしている中学生を毎日のように相手にされる先生方のご苦労は、いかばかりかとも思いますが、ときにぶつかり甲斐のある大人として、そこにしっかりと立っていていただければ、子どもたちはきっと、表向きの態度とは裏腹に、心の中では先生方のメッセージを受けとめ、何かを考え始めていくのだろうと思います。 親ばかかもしれませんが、私たち保護者にとっては、どの子もかけがえのない大事な我が子です。どうかよき指導者として、ときに厳しく、ときに優しく、子どもたちを導いてくださるよう、心から節にお願い申し上げます。 本日入学した生徒のみなさんにも、この場をお借りして、一言メッセージを送ります。みなさんは、言うまでもなくもう小学生ではありません。大人の入口に立った一人の中学生です。「児童」と呼ばれることもありません。中学生は「生徒」と呼ばれます。まだまだみなさんは、大人に頼っていい年齢です。でも、徐々にそこから脱皮して、自立をしていってください。みなさんを見守る両親をはじめ大人たちは、もう優しいだけの存在ではありません。同じく一緒に肩を並べる人間としてみなさんを見ています。一人の人間として、自分の言動に責任を持てるようになっていってください。 それからもうひとつ、みなさん、もうひとつけして忘れてはいけないことがあります。それは、二年前に起こった東日本大震災です。二〇一一年三月十一日、みなさんが小学校四年生を終えるときに、あの激震が襲いましたね。電気や水道が止まってしまったあの日のことを、まだ生々しく覚えていることでしょう。そして東北地方の太平洋沿岸部などでは、津波やその後に起きた原発事故のために、多くの人たちの生活が失われました。千年に一度とも言われるこの大震災は、すでに教科書にも載りはじめている、そんな歴史的な出来事です。私たちはそれを直に経験しました。大人になっても、けっして忘れないでください。みなさんは日本社会を揺るがしたあの出来事を、生で語れる一人なのです。将来、みなさんが大人になって、そしてみなさんがお父さん・お母さんになったときには、ぜひみなさんの将来の子どもたちにも、あの日のことを話して聞かせてあげてください。 現在の社会は、不安なこともたくさんあります。将来のことは、なかなか大人でも見通すことができません。でも、明日がどんな世界になっていくのかは、若いみなさんにかかっています。さあ、まずはこれから、この中学校で、張り切って大いに学びましょう。今日中学校生活をスタートさせたみなさんに、心から声援を送ります。 二〇一三年(平成二五年)四月十日 保護者代表 伊藤哲司 |

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