|
--------------------------------- 夕べは、5つ星のメリアホテルに泊めさせていただきました。17階の部屋からは、ハノイの街を見渡すことができました。もちろん部屋はきれいでとても快適です。でも、そのような場所から下を眺めていただけではわからないことがあるとも思いました。私は、1998年にハノイで在外研究を行ったのですが、そのときはハノイの路地のフィールドワークを行いました。人々が生活しているその現場に入りこみ、できるだけ同じ視線で物事を見ようと試みました。 今回の発表を聞かせていただいて、どちらかというと国家間の関係や協力といった色合いが強く、上から俯瞰する視線を感じました。それももちろん必要であると私も思います。でも、それだけでは理解が及ばないことが当然あります。路地で、もの売ったり買ったり食事をしたりしている人たちの傍らに佇んで、その人たちが何を見て何を感じているのかということをすくい取ろうと努力しなければ、見えてこないことがあるわけです。 ところで2年前にここベトナム社会科学院でフィールドワークの実習を伴う講座を担当させていただきました。それに参加していた若い文化人類学の研究者が、こんなことを言いました。「私も先生のように、もっと自由に書いてみたいんです。でも自分の先生は、そのことを許してくれません」と。「ならば、若い人たちだけで研究会でもつくって、自分たちで勉強してやってみては」とアドバイスすると、「それも先生の許可がないとできないんです」とのことでした。「学問の自由」というのは、とても大切な自由です。ベトナムと日本では社会体制も違いますから、単純には言えませんが、若い人たちがもっと自由に研究できる状況を確保してほしいなと願います。 それから、ここには素晴らしく日本語が上手なベトナム人が何人もいますが、ベトナム語を流暢に話せる日本人はほとんどいません。私もかろうじて、ベトナム語で日常会話ができる程度です。ベトナムと日本が対等の関係になっていないということです。ベトナムからの日本への留学だけでなく、日本人の若者がもっとベトナムに留学し、ベトナム語やベトナムの生活習慣や文化を身に着ける人が育っていける状況をつくることも必要だと思います。そうした状況をつくるのも、私たちの仕事だと思います。 --------------------------------- あまり的を射たコメントではなかったかもしれませんが、自分らしいコメントにはなかったかなとは思いました。同席していた知人の日本人の先生は、あとで「さすがに鋭いこと、はっきりおっしゃいますね」と褒めてくれました。私が言わなければ、たぶんその場の誰も言わないことだったかなと思います。立食形式の昼食を挟んで、その後もう2つほど発表を聞いたのですが、私のほうはそこで時間切れ。15時過ぎに研究所から直接、ノイバイ空港へと車で向かいました。本当はせめて今夜の夕食会まで臨席できるとよかったのですが。 ハノイからバンコクを経由して、プーケットに到着したのは深夜でした。明日から、3日遅れでサステイナビリティ学の国際演習に合流します。ちょっと気持ちを切り替えないといかんですね。 |

- >
- Yahoo!サービス
- >
- Yahoo!ブログ
- >
- 練習用




