伊藤哲司の「日々一歩一歩」

茨城大学で社会心理学を担当している伊藤哲司のページです。日々の生活および研究活動で、見て聞いて身体で感じたことを綴っていきます。

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台湾から帰国して

イメージ 1  夕べは、桃園国際空港近くのホテルに宿泊。そして午前中の便で帰国しました。長かったような短かったような、でもともあれ濃密に内容が詰まった旅になりました。今回が初めての台湾ではありませんでしたが、これだけ少しまとまった時間をとっての滞在は初めてで、台中・高雄に足を伸ばしたのも初めてのことでした。
 日本植民地時代があり、日本の敗戦後に国民党がやってきて2・28事件が起きた歴史が物語るものにも、思いが及びました。もともとのネイティブであり少数民族でもある原住民たち(台湾ではこれが普通の言い方)、それに本省人と外省人――一言で「台湾人」と言っても、なかなか複雑なものがあります。日本にも大きく翻弄され、日本に捨てられたと感じながら、しかし日本人に対して親近感を抱く人々が少なくないという構図は、朝鮮半島の韓国や北朝鮮のあり方とは、相当な違いがあることは明らかです。
 今回の旅で、その一端に触れることができたとは思いますが、まだまだ表面を撫でてみただけ。もっと知らないといけないなと、つくづく思いました。しかし、書物等で学ぶことは先々でもできても、「日本語世代」の人々は確実に高齢化し、すでに鬼籍に入られた方々も少なくないことを思えば、本当に今のうちに話を聞いておかないとという気にもなってきます。その仕事の一部は少なくとも、現在留学中のゼミ生・本田さんがやってくれるとは思っていますが、自らもまた動いてみたいと思います。
 協定校である静宜大学の先生たちや学生たちとの交流を通して、またそこにも縁ができたなと思いました。授業の一コマを頂いて、東日本大震災の話をすることができたのも、いい機会と経験になりました。願わくば私もそこに「留学」してみたい、そんな気にもなります。
 今回の滞在中に、大陸の中国からたくさんの留学生が来ていることも知りました。一方で、台湾の学生が中国に留学することはほとんどないらしいことも知りました。中国のことを「支那」、中国人のことを「志那人」と呼ぶのも、何度か耳にしましたし、中国からの観光客がたくさん押し寄せる場所を台湾人がちょっと避けたがることもあることを知りました。大陸との関係は、けっこう密でありながら、心情的にはかなり微妙なものがあるようです。
 台湾――重大な関心を抱いていく所のひとつになりそうです。また足を運ぶ機会をつくろうと思います。
 (写真は、前夜訪れた高雄の左営蓮池潭)

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いとうてつじ
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