てっちゃんのまったり通信

まことに恐縮ですが、ネットビジネス系のコメントは削除させていただきます。ご了承ください。

C11 325号機

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「この週末は関東平野部でも積雪を伴う雪となるでしょう。

東京都心部でも・・・・」

どのチャンネルをひねっても

気象予報士の顔がいくら変わっても

その口から出てくる言葉は同じだった。

しかも、その週末が近づくにつれて、表情に険しさが増し、

「不用の外出は控えてください」ときた。

おかしな話である。

そもそも、用があるから外出するのであって、用が無ければ外出などしない。

まぁ、それは置いておいて、

「奴ら、本気だな」

という感じは、ありありと伝わってきた。

普通の人であれば、これは、電車が止まるかもしれない。

とか、

滑って怪我をするかもしれないなどと考えて、外出は控えるところだ。

しかし、人々がこの予報に顔を伏せ、

お籠り用の食材の買い出しに余念の無い中、

顔を上げ、外出の支度を進める者たちがいた。

鉄道を愛好する趣味人たちである。(プロジェクト、エーックス!)

もはや、風の中のスバル状態。

「さぁ、雪よ、来るが良い」とつぶやきながら

使命感に燃え(どんな使命だ)完全装備で出発。

その者たちの行く先は多岐にわたるが、私はC11の居る真岡鐵道を目指した。

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真岡鐵道とは、茨城県北部の下館から栃木県茂木まで北に伸びた鐡道である。

それでなくとも

「関東北部、山沿いは雪に・・・」という言葉は耳にタコである。

雪を衝いて走る蒸気機関車の姿を撮影したい。

最近やっと、SLの良さに目覚めた私にとって、それは、イロハのイ。

そして、雪景色での撮影は、とても魅力的である。

牽引車は先日大井川鐵道でお世話になったC11。

計画運休とやらが発令されて、帰宅できない恐れもあったが、

翌日の予報は快晴であったので、万一の時はどこかに泊まってしまえばいい。

思いを巡らしながら、無事に真岡鐡道、取り付きの下館に到着。

よしよし、ここまで来れば、こっちのものだ。

さぁ、雪よ。降るが良い!!

と、四肢に無駄な力をみなぎらせるが、

この時は、雪というより、風花が舞っているような塩梅だった。

まぁ、いい、これから、これから。

私はC11の待つ、この鐡道の中心地、真岡を目指した。

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真岡駅の片隅。

まるで1分の1のストラクチャーのような施設の中に

C11 325号機はいた。

冷え切った大地の上で、その身体に灯をともしながら、

出発準備に余念がない。

当然、正面からの凛々しい表情は、言うまでもなく素晴らしいのだが、

この時、機関庫を通して見えた後姿に圧倒的な存在感を感じた。

一定の年齢がいった時、後ろ姿に責任を持て。という言葉があるが

数々の路線を走り続けた、歴戦の後姿は圧巻であった。

自己を主張するような「C11 325」のプレート。

「格好良すぎるやろ・・・」

先日の大井川鐵道でこの機種に心を奪われかけていたが、

この後姿を見た時に、それは確実なものとなった。

よく戦闘機ものの映画に出てくる、アラートでその出番を待つ

パイロットを見るような、

または、手術用の手袋をキュッとはめて難手術に向かう医師のような。

そんなドラマチックな後ろ姿に見えた。

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実は、この真岡には、あのD51も保存されている。

それは、蒸気ではなく、圧縮空気で動くらしい。

体験という名のもとで、少々の距離の運転、そして汽笛を鳴らすことができる。

しかし、私の目には、この世界のスーパースターとも言えるD51より遥かに

C11の方に、強い思い入れを抱くようになった。

やっぱり、現役が華という側面もあるかもしれないが、

通常は本体と別途になっているテンダー(炭水車。石炭を積むところ)

が本体と一体化されているコンパクトな感じが良い。

小さくてローカルな路線がよく似合う感じ、

それでいて九州の方では、当時の代表的な特急「さくら」を牽引したりできる

万能感。

大井川の190号機はお召し列車まで引いたらしい。

まぁ、惚れてしまえば、あばたもエクボということもある。

とにかく、そのすべてが肯定的に、格好良く見える。

「蒸気機関車は何でも同じ」という概念から

「C11」だから撮りたいと初めて私に思わせた歴史的(笑)な名機なのである。

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真岡で検修の方から気になることを聞いた。

「コンプレッサーの調子が悪く、あまり煙は期待できないよ。」

見ると、後ろからDE10がフォローする気満々で待機している。

この沿線は今回が初めてであるから、

「どんな時でも、市塙(いちはな)は間違いないよね。」

というネットの言葉を信じるしか無い。

市塙の駅の先の坂を登りきるために市塙出発時にC11は

石炭をくべられ力強く煙を吐き出すというのだ。

イメージ的には、以前115系を撮影したときのような

降りしきる雪でモザイク模様になったC11。

そして、そのC11は、自己の煙に巻かれ、

宇宙戦艦ヤマトが、自ら破壊した遊星爆弾の煙の中から

ゆっくりとその姿を表すように。、

そんなイメージが湧いていた。

伝わるかな(苦笑)。

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真岡を出る時には降りしきっていた雪。

これは、天気予報通りであると、ほくそ笑んでいた。

むしろ、降りすぎてしまうと、煙ではなく雪のベールに隠されてしまうのでは

と、心配した。そうなると、ちょっと困る。

が、

全く、その心配はなかった。

悔しいくらい、なかった(苦笑)。

結局、真岡を出たときが雪のピークであり、現地に到着した頃には、視界は良好。

雪が降った名残は、と証明するの

周囲の木の枝にほんの少しと、畑が薄っすらと白くなっている程度であった。

これは、もう笑うしか無い。

難のためにここまで、という思いはあるが、

そうこうしているうちに、

やがて、駅の向こうに坂を登ってくるC11が姿を認めた。

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市塙の駅に到着。

石炭をくべたのか黒い煙が舞い上がる。

上り便の交換待ち。

上り列車の到着とともにC11は大きく呼吸を開始した。

白く巻き上がる水蒸気。

上り列車どころか駅全体、自身の姿までも白煙の中に包み込み、

やがて、その中を衝いてC11は駅を発進する。

煙は黒く力強いものではなかったが、コンプレッサーの故障にも関わらす

良い煙を吐いてくれている。

この一連の流れは、スチールより動画のほうが良かったかもしれない。

SLは無煙の列車よりさらに印象強く、五感に訴えてくるものであることを知った。

次回は動画に挑戦してみようか。

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C11 325号機。

残念ながら、真岡の鉄路を走ることができるのは、限りがあるらしい。

ちなみに、売却先は未定。

折角、その魅力に気がついた時なのに。

と残念に思うか、

何とか間に合った。と喜ぶべきなのか。

三脚を立てて、「間に合った!良かった」

とつぶやきながらシャッターを切る方に、私はなりたいと思った。

そして、そんな思いで、私は次の日も

この地を訪れてしまったりするのである。

まったく。もう・・・・。

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夜汽車に乗って

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「花嫁は夜汽車に乗って嫁いでいくの・・・」

歌に出てくる「夜汽車」と言えば

硬いシートに、薄暗い電球のイメージである。

夜汽車に花嫁を乗せて嫁がせる。

華やかな印象のある花嫁とうら寂しい印象の夜汽車。

対象的な取り合わせに、ちょっとした違和感を感じてはいた。

しかし、そんなものだったんだろうなぁ、と、

どこか、昔語りを聞いているように幼い頃は思っていた。

これが、「駆け落ち」の歌だと、気がついたのは

それなりに年が行ってからだ。

「小さなカバンに詰めた、花嫁衣装は、

故郷の丘に咲いてた、野菊の花束・・・」

故郷への思いが小さなカバンいっぱいに詰まっているようで切ない。

しかし、もう夜汽車は駅を出てしまった。

故郷への思いと、嫁いでいく先との間に存在する「夜汽車」

この短い言葉だけで、色々な物語が頭に浮かぶ。

硬いシートで小さなカバンを膝に花嫁は何を考えているのだろうか。

「何もかも捨てた花嫁、夜汽車に乗って・・・」

しかし、夜汽車の終着駅は夜明けであると相場が決まっている。

この歌が本当に語りたかったのは、そんなことなのかもしれない。

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私も乗った。夜汽車に。

もうすでに、世間では、夜汽車という言葉自体が死語となってしまっているが

昔を懐かしむ趣味人の中では昭和浪漫の漂う甘美な言葉として囁かれている。

そこで、昭和浪漫が大きなウリである大井川鐵道が

その雰囲気を味わってもらおうと企画したのが「ナイトトレイン」である。

誠に、その道の趣味人のど真ん中ストライクの企画で

毎年多くの応募者で抽選となる。

今年は、何とか私もその末席に滑り込ませてもらった。
(当選通知は家宝ですな)

客車も、昨今の、汽車が引いていれば何でも良いだろうという

乗り心地の良い新し目のものではなく、恐ろしく乗り心地の悪い

その時代を走り抜いた本物の客車である。

それに、乗った。

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膝にあるのは、小さなカバンではなく、小さなカメラバックと三脚。

周囲を見回しても同じような出で立ちの趣味人ばかりである。

昔の夜汽車とは、こんなに暗いものだったのかと驚くような明かり。
(照明という言葉を使うのがためらわれるほど暗かった)

うっすらと浮かぶ座席の影。

発着のたびに大きく揺れる客車。

そして、繰り返し聞こえるC11の声。

特筆すべきなのは、余計なアナウンスは一切無いことである。

同乗した趣味人たちの、ありがちな武勇伝も聞こえず

皆、無口。(♪北へ返る人の群れは誰も無口で・・・)

ただ、夜汽車の醸し出す音と、雰囲気にまみれながら時を過ごすのだ。

これが素晴らしかった。

もはや、乗り心地などクソくらえである。

硬いシート万歳である。

夜明けにたどり着く予定のない夜汽車であるが、

私はただただ、その浪漫の中に身を埋めた。

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そんな中で、頭をよぎったのが

今はなき、はしだのりひこの「花嫁」だった。

硬いシートで小さなカバンを膝にした、若い乙女の姿が鮮明に浮かんだ。

今は思い立てば、どこでもyoutubeで思い思いに曲を楽しめる。

「花嫁」をイヤフォーンで聞いた。

リード・ヴォーカルの女性の裏のハーモニーも素晴らしい。

当時ミリオンセラーのこの曲であったが

今の時代では流行らないだろうなぁ。

なんてことを考えながら、つくづくこのような曲が流行る時代に

育ったことを幸運に思った。やっぱり、私はこの時代が好きである。

「旅の途中の小さなホームには 色んな人がいて

薄暗い明かりの下で声を上げる 別れと出会いがある

人影まばらな汽車の中で、ひとりたばこをくわえれば

聞いたこともない歌が胸の中で つぶやきをくりかえす・・・」
(♪誰もいないからそこを歩く)

それはね、聞こえてきますよ。

室内がだけが映る車窓をひたすら眺めれば

色々な情景が浮かぶというもの。

そんな時間を強制的に持たされるのが夜汽車の良いところかもしれない。

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乗ると・・・撮れない。

もう、何回このブログにこの台詞を載せただろう。

しかし、このツアーの秀逸なところは乗って、しかも、撮れるところである。

大井川鐵道の終着駅「千頭(せんず)」にて

夜の明かりに浮かぶSLの撮影会が企画されている。

現状SLが多く走っているとは言え、皆昼行便であり、夜に走ることは滅多にない。

夜の帳の向こうに浮かんだSLの姿は、それだけで幻想的である。

それを、撮る。

駅で三脚を立てても怒られない(笑)。

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撮影会は2つのシーンが提供された。

駅の側線に停車した場面と、転車台の場面である。

予告付きで

「それでは、汽笛を鳴らします」

「それではドレーンを出します」

至れりつくせりである。

安全のためのヘルメットをかぶった趣味人達が三脚にしがみつき

ひたすらシャッターを押し続ける。

いままで撮影してきた列車と違い、SLは吹き出す煙で、それぞれ表情が変わる。

SLの撮影も、夜間撮影もなれていない私は

事前のイメージも無く、余裕も無く、ただシャッターを押すことしかできなかった。

こういう、とっさの時にセンスって出るんだよなぁ。

撮影結果を確認しながら、サメザメと泣いた。

機会が与えられれば、来年の再履修は確定である。

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撮影が終わると折返し、また夜汽車に揺られることになる。

ここで、提供されるのが駅弁と温かい豚汁。

2月の夜。

撮影に夢中になり寒さを忘れていたが

落ち着くと身体が冷え切っているのが分かる。

そこで、差し出された温かい豚汁は、何物にも代えがたい旨さがあった。

五臓六腑に染み渡るというのはこういうことだろう。

身体も温まった私は、短い時間であるが、うつらうつらと

幸せな時間を迎えた。

夜汽車に揺られながらの、うたた寝。

なんて贅沢な時間だろう。

このうたた寝まで計算に入れての夜汽車体験であったとしたら、

まさに、大井川鐵道恐るべしである。

それ位完璧なツアーだった。

この企画を立て実行してくれた大井川鐵道には感謝の二文字しか無い。

旅というのは日常からの脱却であると言われるが、

まさに、そのような時間を過ごすことが出来、心から癒やされた。

そして、最後に一言。

「どうぞ、来年もよろしくお願いします(笑)」

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蛇足
このツアーには大井川鐵道2日分のフリーきっぷ付き。

土曜日に開催されたツアーの翌日も大井川鐵道を楽しめるのである。

じゃ、沿線に泊まろうか。という気にさせる。

うーん。

恐るべし大井川鐵道。

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夜の街の片隅で

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「顔はところどころ味噌をつけたように、まだらで

くちばしは、平たくて、耳まで裂けています。」

宮沢賢治の、「よだかの星」、冒頭の部分である。

正しくは、夜鷹。

にごらずに、ヨタカと発音するらしい。

宮沢賢治の童話では、その醜さから、皆に疎まれる存在として描かれる。

それがこともあろうに、バードウォッチングを始めるきっかけ鳥と言われる

カワセミや、蜜を吸う姿が愛らしいと有名な蜂すずめの兄であるとされている。

ヨタカからしてみれば、たまったものではない。

さらに、鷹には名前の一部がタカであることが気に食わず改名を強要されるなど、

まったく行き場がない。

そして、この手の物語の最後は、よくある話ではあるが、

どこまでも昇っていくヨタカが燃えて星となることとなる。

よくあると言ったが、

この手の物語の原型となったものなのかもしれない。

さて、そのヨタカである。

先日、興味本位でフクロウカフェなるものを訪れた。

すると、数いるフクロウの中に、どう見てもフクロウとは言えない一羽が存在している。

ちんまりと収まって黙って前を見つめている姿は、

ジブリの物語の不思議な世界にいそうな印象だった。

となりに湯婆々や、カオナシがいてもおかしくない、そんな雰囲気。

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カフェのお姉さんに

「二頭身倶楽部」と笑われたその鳥は、ヨタカだという。

あ〜。あのヨタカ。

しかし、夜鷹といえば、イメージとしては、もっとスラリとしている感じ。

それも、そのはず、この鳥は外来種で

「オーストラリアガマグチヨタカ」というものらしい。

くちばしは平らで口まで裂けている。と表現されている上に

ガマグチなどという冠まで頂戴しているのか・・・。

しかし、その姿は宮沢賢治の世界で描かれたヨタカのように醜くは無く

むしろ、愛嬌のある顔をしている。

なぜに君がそこにいるの?

夜行性のこの鳥は、原住民にフクロウと勘違いされていたらしい。

なるほど。

フクロウが鋭い足を使って狩りをするのに対して、

ヨタカはくちばしで、狩りをする。

種類が違うのである。

その立ち姿を見るに、大きさはかなり違うが、確かにクチバシは短いが

カワセミにディテールが似ていなくもない。

身体の色からは、どちらかといえばヤマセミかな。

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宮沢賢治の描くヨタカと違って、ここでは、なかなかの人気者である。

多分、未就学くらいの齢の子が書いたであろう

「ガマちゃん」の似顔絵が壁面を飾っていた。

当のガマちゃんといえば、

「そんなこと、わしゃ、知らん。」

と言っているような、すました顔をしている。

漫画的に描くとすると、その大きな口を開いた先に手塚先生の

ヒョウタンツギを描いてみたくなる

そんな、ちょっとヌケた感じの魅力がある。

お腹が減っていたらしく、その大きな口で

小さなぬいぐるみを捉えてバクバクかじっていたが、

そんな姿も愛嬌がある。

「巣作りを初めて、そのへんのものを集めてきたんだけど

飽きちゃったみたいなんですよねー。

ほら、これ」

と、言いつつ中途半端な巣を見せてくれたお店のお姉さんも苦笑いだ。

ガマちゃんは何食わぬ顔でそっぽを向いている(笑)。

時を経て、すっかり「愛されキャラ」になっているヨタカに

少し安心した。

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さて、この店の主役の方であるが、まず目に映ったのがこのフクロウ。

ヨタカに夢中になっていたので、名前は特に確認してはいないが

少しヒゲを蓄えたように見える口元。

目をつぶっていると、何か深い考えを巡らせているように見える。

森のことなら、何でも知っていそうな

私的に名前を付けるなら「森の賢者」というところである。

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目を開けるとこんな感じ。

「何かわしに用かの?」

と静かに問われそう。

実際に彼が考えているのは次の餌のことだけなのだろうが(笑)。

この「森の賢者」は私が滞在している間中、

「ホウー、ホウー」と、おなじみの鳴き声を披露してくれた。

フクロウの鳴き声

結構、癒やされるものである。

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フクロウと言えば目力(めじから)。

店に訪れている人、特に女性客が

「かわい〜」

を連発していたが、

可愛いというより、むしろ、精悍で格好いい部類だと思う。

その鋭い視線は、代々受け継いできた

森の狩人のDNAが、そこはかとなくにじみ出ている。

男性誌によくある時計や革製品などのグッズを扱った誌面に

よく似合う面構えだ。

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以前から、その存在を知っていたが

なかなか、訪れる機会のなかったフクロウカフェ。

今、猫カフェなど動物系のカフェが流行っているようだが

なかなか面白かった。

早い時間帯に入店して、サラリと見てから夕食にしようと思っていたが

知らないうちに閉店間際。

やはり、夜が深まっていくにしたがって、

フクロウたちの動きが活発になっていき、

それに釣られるように長居してしまった。

店を出ると、ほとんどの飲食店が店を閉じている。

かろうじて、空いているカレーショップで腹を満たすこととした。

閉店したカフェでは、これからが彼らの食事時間だろう。

むしろ、閉店した後に彼らの本当の姿かみられるのかもしれない。

いったいどんな様子になるのだろう。

それを、見ることが出来ないのは残念だが、やむなし。

夜中の店内の様子を想像しながら、こちらも

かろうじてありついたカレーをほおばった。

しかし、間違っても、あの店にネズミなどが迷い込むことはなかろう(笑)。

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リアルキンダーブック

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私が幼稚園に通っていた頃「キンダーブック」という本があった。

多分月極だと思うが、毎月幼児が喜ぶような絵柄で誌面が飾られていた。

幼児が喜ぶような絵柄を、ということなので、動物とか乗り物とかの類が多い。

当然私が反応したのは乗り物の方で

毎月幼稚園に新しいものが届くのを楽しみにしていた。

「夢の2階建て飛行機」(ジャンボジェットのことですな)

「夢の高速旅客機」(コンコルド等のことですな)

「夢の超特急」(ま、新幹線のことですな)

やたら「夢」という言葉が冠についていたという覚えがあるが、そのほとんどが

実現されていることから、やっぱり人間の技術開発力というのは、

すごいものだなと改めて思うのである。

このようなことを書くと年が知れるというものだが(苦笑)。

当然「夢」ばかり見させていては毒である、ということで現実に存在するものも

登場する。

鉄道では、やっぱり蒸気機関車だろう。

当時は略してSLなんて呼称することは知らなかったが、子供は汽車ポッポが好き、

と決めつけたように、よく登場した。

そして、記憶に残っているSLの絵柄は誇らしげに日章旗が掲出されているもの。

やたら宮内庁御用達のように各列車に飾られていたように思う。

しかし、考えてみると現実には博物館以外で日章旗が飾られた列車を目にしたことは無い。

その気にならなければ意外に遭遇しないものなのである。

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初撮りなのだから正月らしい構図がほしいなぁ。

なんてことを考えていたところに

「秩父鉄道パレオエクスプレス(SL)正月三が日、日章旗を掲出」

という記事に行き当たった。

これは渡りに船、行き掛けの駄賃(ちょっと意味が違うなぁ)というものである。

SLで有名な大井川鉄道などでは、毎年12月初めの土日に、年賀状用にどうぞ。ということで

わざわざ、日章旗を掲出してSLを走らせるそうである。

つまりは、年賀状に使用できる絵柄として選定される→鉄道を使った正月風景。

という図式が成り立つわけである。

秩父なら私が勤務している池袋からレッドアローで1時間ちょいで行くことができる。

今年の初撮りはリアルキンダーブックだ。

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秩父鉄道の看板列車であるパレオエクスプレスは、

この秋、故障とやらでほどんどその姿を見せなかった。

正月は故障明けの復活運転である。これは二重にめでたいということと

復活を待ちわびた趣味人で沿線はかなり賑わった。

SLの通過を待ちながら多くの趣味人たちと話ができた。

折り重なるような趣味人に

「みんな、こんな時に、こんなところに居ちゃイカンだろう。他にやることはないのか!」

と叫んだりして笑った。

話題の中心は、SLだけに煙の質の善し悪しとなる。

「この間、通過の直前に画角に入ってきた人がいてねぇ・・・」

あー、それはそれは・・・、と聞いていると

「SLが通り過ぎた時には煙に巻かれて燻製になった(笑)」

もちろん燻製になった方々は煙に隠れて、撮影に支障なく万事めでたしと言うオチ。

SLの撮影はこれまでの列車より気をつける点が多いようだ。

多くの煙を期待するには上り坂が望ましい。

光線状態も含めて撮影場所はおのずと限られてくるというもの。

そして、今回は日章旗のはためき方。これは日頃の行いがものをいう(笑)。

煙の方向も含めて、それこそ風まかせである。

「今回はね、旗だね、ハタ」そんな声も多く聞こえる。

そして、「良い煙が見れればいいなぁ。」なんてことを話し風を気にしていると、

山の向こうから汽笛が聞こえてくる。

すわ、とカメラを構えるが、SLはなかなかその姿を現さない。

これまでと同じようなタイミングで考えていると、前のめりになりそうな思いで

その到着を待った。

しかし、秩父の山々に響くSLの汽笛。

それだけで、侘び寂び、風情の塊というものである。

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上り坂を文字通りシュッ、シュッ、シュッ、と音を響かせてゆっくりとSLが登ってくる。

「シュッ、シュッ、ポー」とは良くSLのことを表現する時に使う言葉だが

本当にその通りの音である。

大きく煙を吐きながら重々しく進む姿は、確かに電車には無いアナログな

力強さを感じることができる。

これは確かにハマるなぁ。と思った。

SLの撮影になれていない私はSLの吐き出す煙の処置を誤ったようだ。

その場に広がる煙の風情を画角に入れなくては魅力も半減である。

うん、これは奥が深いぞ。

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帰り道は、ちょっとゆっくり目に温泉に浸かり

西武鉄道のレッドアローできとについた。

思いがけずレッドアロークラッシックというタイプの列車に当たり

喜んでホームで撮影したが、何か物足りない。

そうだ、煙が無いのだ。

首都圏で一番近いSLに出会える場所。

しばらくは秩父鉄道に通うことになるかもしれない。


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ムーンライトな夜

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昨年の初日の出は多摩川の河原で鉄橋を過ぎゆく189系を仰ぎ見ていた。

今では、よき思い出である。

そして、天体が一周りし、またあの日を迎えた。

多摩川の河原には、同じように鉄橋を通過する列車と

その向こうに昇る、その年最初の光を仰ぎ見た人々がいたのだろうか。

私はと言えば、年の初めから

「昨年の今頃はなぁ」とぬくぬくとストーブの前に座って新年を迎えた。

思えば、昨年は多くの列車が、文字通り旅立っていった。

最後にLSEを見届けてから、ちょっと腑抜け目標を見失った感じだ。

そんな状態の中、ふと、ムーンライト信州に乗りたくなった。

使用されるのは、最後に残っている189系である。

冬の臨時列車。その昔は繁忙期には毎週走っていたものだが

今季は、この年末に3日しか運用が無い。終末感が漂っている。

189系ではあるが、国鉄色でもない、シンボルマークも撤去されている。

しかし、昨今の特定の人々の為の豪華夜行列車ではなく

昔日の夜行列車の姿を残しているのは、この列車、そして東海道の

ムーンライトながら、だけである。

決して居心地の良いスペースではないが、体中の痛みを感じながら

あの車窓から朝を感じてみたい。そう思った。

しかし、残念ながらチケットは入手できず。

ならば、せめて、始発駅新宿で、その排気音を感じてみたいと思った。

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列車の出発する9番線にも、その対向の8番線にも、多くの趣味人の姿が見える。

駅員の目を気にしながら、すでに、その日の営業を終わった8番線に降りる。

もちろん駅員方も折込済で監視の目が行き届いている。

ならばこちらから。

「ムーンライトの撮影させていただいて良いんですか・・・」
(すでにエスカレーターも止まり、ロープが張ってあるので)

と、そっと話しかける。

駅員氏は苦笑いとともに

「落ちないように気をつけてくださいよ」

はい、お墨付き。

この日は、文字通り身を切るような寒さ。

189系が入線するまでは、まだ、ゆうに1時間はある。

ちょっと、寒さにたじろぐがホームの端から端までロケハン。

列車の位置を予測して立ち位置を考える。

すでに立ち位置を決めている他の趣味人の画角に入らないことも

大事なことである。

久しぶりの緊張感。立ち位置が決まる。あとは待つだけである。

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濃いめの緑を基調としたこの塗装を「あさま色」と呼ぶ。

「回送」のヘッドマークで入線した189系。

「ムーンライト信州」にヘッドマークを合わせるまでの幕回し。

数々の懐かしいヘッドマークが現れる。

特にその車体の色の所以である「あさま」

気のせいか、その部分では少しゆっくり目に膜を回してくれたように感じる。

あさま用の塗装に、あさまのヘッドマークが灯る。

何の不思議もないことであるが、その姿を見るのはこれが最後となるだろう。

189系のボディが新宿駅の照明に映える。

ここのところ博物館の保存車両も見て回ってはいるが

やっぱり現役の華やかさにはかなわない。

もちろん、そこらここらでシャッター音が鳴り響いたのは言うまでもない。

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やがて、シグナルがブルーに変わる。

タイフォンを鳴らすこともなく、しずしずと189系はホームを離れていく。

車内では鉄道唱歌のオルゴールとともに車内放送が始まるだろう。

今一度あの感動に身を浸したい。と思ったが残念ながら果たせなかった。

列車が行き、もぬけの殻となったホームを見ながら

改めて身体の芯まで冷えていることを感じた。

寒さを忘れてしまうほど集中したのは久しぶりである。

この心地よい感覚を思い出させてくれただけでも

189系に感謝しなければならないだろう。

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という訳で、昨年の撮り納めを終え新しい年となった。

今年は亥年。

猪突猛進の年ではあるが、間違っても列車に突っ込まないよう

冷静に撮影していきたい。

未だもって、昨年はこのポスターの主役はLSEだったなぁ。

なんて、しょうもないことを呟いている。

さぁ、新年、新年。

さて、今年の撮り初めは何にしようか・・・・。

※拙ブログを訪問頂きました皆様。あけましておめでとうございます。

本年も拙い写真に拙い文章ですがよろしくおねがいします。

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