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さて、「余力」について。
性能表示で規定されている構造の安定 等級3で(最上級)は基準法の1.5倍としてあります。
(これだけを満たせば3という訳ではないですが。)
じゃあ、1.5倍必要かというと、ここらへんが難しいところです。
プランによっては細長い形状の建物の場合、
すじかいの量がとりにくいので少なめになったりします。
耐力壁の量だけを上げるのであればできないことはないですが
全体のバランスから考えた場合、一部の壁だけを強くして
壁量を満たしたとしても丈夫と言えるのか・・。
(柱脚にすごい力かかりますし)
実際の話、1.2〜1.3倍くらいで考えるのが現実的ではないかと思います。
(あくまでも一般的な話として。もちろん、より強くすることは良いことですが
少なくとも、この書庫の最初の設定では標準的な、ということからはじめたので。)
と言うのも、耐力壁以外の要素も実際には建物の丈夫さの一部を担っているようで、
デザインが特殊でない限り、一般的な「普通の」家であれば
結果として1.5倍程度の耐力を持ってしまう場合もあるようなのです。
あー、ただ、根拠となる計算を明示もしないのにこんな言い方をするのは良くないなあ・・・。
とにかく、(強引だ)
壁量を1.2〜1.3倍くらいとした場合、阪神大震災クラスの地震では倒壊する可能性は低いようです。
(バランスも大切ですよー!)
しかし、被害が皆無と言うことはないでしょう。
まあ、木造住宅の場合、構造計算が義務付けられていないのが問題であって
だから壁量だけを考えて話すことがナンセンスだ!という意見もあるでしょうね。
ただ、構造計算をしなければ絶対にまずいのか、というと
それもちょっと疑問。
阪神大震災時、木造住宅は一時悪者扱いされましたが
被害のあった家は、古かったり、間取りに問題のあるつくりであったりというところに
起因するものが多く、一般的であった公庫基準で作った、比較的新しい家の被害は
ゼロではないにしてもそれなりに耐震的な住宅であったと言えるようでした。
(参考文献/坂本 功 日本の木造住宅100年史)
その被害状況からホールダウン金物の使用などが生まれてきたわけです。
私自身、今の壁量の規定やホールダウン金物を使うやり方は
それなりに評価されて良いものだと思っています。
(はじめは文句の多いこと多いこと!業界の皆さん、相当ぶつぶつ言ってましたけどね。)
構造計算をするという方法はもちろん良いとは思いますが
それなりの成果を出しつつある(と私は思います。完璧ではないでしょうが)
今の基準法の規定を単純に否定するのもどうかと思います。
(無論、疑問に思う規定もありますが)
基準法だけ守ればいいや!と考えているわけではありませんし、
耐震性はもちろん、耐久性の向上なども含め、施工者としてはよりよいものへと
改善をしていく姿勢が常に必要だと思っています。
ちなみに最初の方で少し書いた等級3クラスにしたとしても被害はやはりあるでしょうから
その上を目指すのなら免震装置しかないでしょうね。
でも、高っかーいんですよねぇ・・・。
それにしても、何が一般的なのかというのは難しい問題です。コストが絡むし。
どうも、今回の記事はボヤキが多い・・・。
あ、もうひとつ大切なことを。
それはできるだけシンプルな形にするということ。
でこぼこの家と四角い家を比べればどちらが丈夫か。
明るくしたいから全面開口で壁をなくして、などというデザイン偏重の設計は
基準法を満たしているからと言って地震に万全と言えるのか。
第一優先すべきは構造計画。そういうスタンスが大切です。
生活スタイルや土地形状からくる必然があって
どうしても形が崩れるときに、はじめて構造を工夫し
不整形でも耐震的にするという考えのほうが私は好きですね。
ちょっと話がずれましたが、今回はここまで。
(この記事も3/20に書いておいたんですが、少々修正。
すこし、中途半端な気がするが・・・ええい、突込みたい人はどうぞ!!)
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珍しい。てっつあんが続けて更新してる。記事よりそっちの方がびっくり。傑作押して帰ろう。
2006/7/20(木) 午後 8:35 [ miy*ki4**p ]
家が壊れるほどの地震でも、人命を奪わない空間が確保できているような『粘り強い構造』の家をつくりたいのですが・・・なかなか難しいです。
2006/7/23(日) 午後 8:45
構造計画が大事!僕も同感です!!続き楽しみにしてますね(期待)
2006/7/28(金) 午後 9:14
ねえさん。はっはっは、びっくりでしょう?そういうことするからコメントするのさえこんなに時間がかかるのです。しかし!そういう理由で傑作を押さないように!
2006/8/3(木) 午後 8:53
TOYさん。そうですねえ、粘り強さは伝統工法で貫でやらないと出ませんものね。今の木造住宅で施工するすじかいや面材は単に「固める」だけですから別物ですし・・。個人的にはいつか貫工法をやってみたいなあ。
2006/8/3(木) 午後 8:58
NOKOさん。続きは期待しないこと!いつになるかわかりませんよー。もうちょっと頑張らないとなあ・・・。
2006/8/3(木) 午後 8:59
がんばってくださ〜い!期待してますから(脅迫)(笑)
2006/8/9(水) 午後 9:45