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福銀、熊ファミ銀統合 来年3月めど持ち株会社へ 資産8兆9694億円
地方銀行上位の福岡銀行(福岡市、谷正明頭取)と第二地方銀行の熊本ファミリー銀行(熊本市、河口和幸頭取)は12日、両行が資本提携し、来年3月までに共同持ち株会社を設立、経営統合することで検討を始めると発表した。統合すれば両行の総資産は8兆9694億円で全国の地方銀行で4位となり、九州経済の中心地である福岡・熊本両県にまたがる広域金融グループが誕生することになる。
今回の資本提携は、早期健全化法に基づき2000年2月に熊ファミ銀が注入を受けた公的資金について、福銀が全額肩代わりして国に一括返済するのが骨子。これにより、熊ファミ銀は、経営の自由度を高める一方、九州トップの福銀との提携により競争力強化を図る。また、福銀は熊本県での営業基盤強化を図る。
両行頭取は12日夕、福岡市で記者会見。今回の資本提携について、福銀の谷頭取は、みずほコーポレート銀行の紹介で昨年12月から協議を開始したことを明らかにした上で「熊本ファミリー銀は熊本県で確固たる基盤を築いている」と評価。熊ファミ銀の河口頭取も「福銀は九州の銀行で最も信頼性、安定性が高い。福銀と共同歩調を取ることは当行にとって最良の選択だ」と語った。
今回の提携で業務面では、両行共同で取引先企業の事業再生支援などに乗り出すほか、投資信託、年金など資産運用商品や個人向けローン商品の販売業務を共同で行う。また、両行の現金自動預払機(ATM)の利用手数料を相互に無料化する。
資本面では、公的資金投入で整理回収機構が保有する熊ファミ銀の優先株4000万株(発行総額300億円)について、福銀が約315億円で17日付で全株取得する。
経営統合については、今月下旬に両行で統合準備委員会を設置し、資産査定を行って統合比率を決定するなど、共同持ち株会社の詳細について協議を進める。
4月には、西日本シティ銀行(福岡市)が豊和銀行(大分市)に出資すると発表しており、九州での銀行再編が再び活発化している。
■福岡銀行
1945年3月に設立した九州最大の地方銀行。2005年3月期の単体の業務純益は591億円、最終利益は270億円と地銀上位の収益力を誇る。05年9月末の預金残高は6兆3208億円。単体ベースの自己資本比率は9、51%。福岡県を中心に167店舗があり、従業員数は3089人。
■熊本ファミリー銀行
1992年4月に旧熊本銀行と旧肥後ファミリー銀行が合併して発足。2005年3月期の単体の業務純益は157億円、最終利益は49億円。05年9月末の預金残高は1兆2154億円。単体ベースの自己資本比率は8、06%。熊本県内を中心に77店舗があり、従業員数は1137人。
■地域経済貢献を期待 津曲俊英・福岡財務支局長の話
今回の基本合意は、営業ネットワークの拡大による顧客サービス向上などが目的と聞いている。業務・資本提携などにより、両行の地域密着型金融の機能が一層発揮され、地域経済の活性化に貢献することを期待する。
=2006/05/13付 西日本新聞朝刊=
(西日本新聞)
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