nonsense of wonder

I am nothing "but" or "just" or "only" nonsense of wonder.

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持ち物

誰でも自分だけのものさしを持っている。
自分が自分であるため最も重要なアイテムだ。

しかし、それをヒトに宛てがうと結構ズレている。
不思議に思って、そんなヤツに聞いてみると、ヤツはコンパスを持っていた。

ものさしとコンパスがあれば7つの海をわたるコトが出来た。

ある島で、全く考えの合わないヤツと出会った。
ヤツの持っているモノを尋ねると分度儀だった。

僕らは宇宙に飛び立つ計画を立てた。
しかし、巧く行かない。
そんな時に計りをもっているヤツが現れた。

イカルスの到達点が見えた時、僕らは墜落した。
墜落した場所には温度計を持っているヤツがいた。

僕らは、月では凍てつき、太陽では燃え尽きるコトを知った。
そして、別れた。

山を2つ越えたトコロで、本を持ったヤツにものさしを真っ二つにされた。
ヤツの本も裂いてやろうと奪ってめくれたページには
僕らが見てきた事実とは異なるコト、間違っているコトが書かれていた。
窘めた。
受け入れてもらえナイ。

諦めて見上げた青空に飛行機雲を見つけた。
駆け出した。

目の前の湖に水柱が立って、2人組が岸に這い上がって来た。
1人は本を持っていて、僕らが見た真実が書かれていた。
1人はペンを持っていて、僕の知らないコトをその本に書き始めた。

風が吹いた。
ヤツらは空を見上げた。
僕は綿毛を飛ばすタンポポを見つめていた。

1コ前のオチ

子供に罵られた時は、何かの間違いだと思ったろう?
犬に威嚇された時は、何かを感じたろう?
猫に逃げられた時には、もう何かを確信したろう?
そう、1つめが偶然、2つめが必然、3つめが運命だ。
そして、その運命に従うようにオマエはまた此処に来て、ワタシと話しをしている。

ワタシはタバコに火を点けて、思いっ切り煙を吐いた。
キレていない、自分でも落ち着いているのが解る。
アンタ、オレの運命を玩んだのかい?
って言うか、オレの運命ってあんなにチンケなんかい?
残念だ。

そうだろう、残念だろう。

イヤ、アンタにだよ。
悪魔だか天使だか解らないけど、フツーじゃん。
もっとさー、角があるとか、羽が生えているとか無いの?

...

イメージを裏切るなよなー、ホントに。
もっとベタに出来ないのかよー、らしく、らしく、らしくしろよー。
キレて来た。

...

飛べるの?

オマエは解っているのか?
運命を玩ばれたンだゾ。

そーだよ、全く期待ハズレの悪魔だか天使だかにね。
それもかなりチンケな運命をさ。
そっか、アンタがチンケだから、オレの運命もチンケになっちまったンだな。
ったくー、勘弁してくれよな、台無しじゃん、オレの人生、って言うか運命。

オマエの望む運命とは何だ?

少なくても今は、ホールデン・コールフィールドと同じあの部屋に送ってくれないか?

春の悪戯

桜見物に散歩に出た。
スッゴイいい感じになって、ほんわかしながら家路に着く。
交差点で普通に信号待ちをしていると、
左折している最中のクルマの後部座席から子供が顔を出してこう言い放った。
この悪魔!

その交差点にはワタシしかいなかったので、きっとワタシへの罵りだ。
生まれて初めて悪魔と言われた。
しかし、通りすがりのガキんちょに言われる筋合いもなければ、
悪魔と罵られるほど人非人でも無いと、少しムっとしながら横断歩道を渡っていると、
散歩の途中であろう連れられて渡って来る犬がキバを剥き出しでワタシを威嚇している。
連れているお嬢さんも制し難い程の興奮状態だ。

ムっとした感じから「?」な感じになった。
マンションの前まで来ると、近所の猫がワタシに気付くや否やブワッとなって逃げて行った。
もう「?」な感じは「!」な確信に変った。
絶対に憑かれたハズだ。

急いで部屋に入り、鏡を見るが何とも無い。
デジカメを持っていなければ、携帯も持っていないので、自画像を撮るコトも出来ない。
急いで部屋を出て、駅前の証明写真スタンドに入る。
しかし、何も映らない。

その写真を持って駅前公園のベンチに座る。
その公園は鳩が結構いて、ポケットに手を入れるだけで餌が貰えるだろうと寄ってくる。
しかし、意外にも鳩は沢山集まってくる。
オレは悪魔かオバケに憑かれているンだゾと思いながらも、
平和ボケの象徴は感覚すらもボケているのか?とも思う。

実を言うと、憑かれた経験なんぞ無い(無いのが当たり前だが)ので、
自分の身体や心が乗っ取られる経験をしてみたいと思っていたのだ。
そうです、ワタシは体験主義なのです。

平和ボケの象徴が靴を啄ばむばかりに寄ってくるので、
たぶん憑かれたとしてもタクシー代わりだったンだろう。
少し残念な気持ちになってベンチを立つと、公園で遊んでいる子供達が全員コッチを向いた。

何?と思い、何となく後ろに振り返ると、
ベンチの裏にある垣根いっぱいにカラスが十数羽止まってワタシを見つめている。
何だ?と公園の方に向き直すと、まだ子供達はワタシを見つめている。
その光景に自分の子供を連れ出そうとするお母さんもいたが、子供は言うコトを聞かない。
全員、ワタシを微動もせず見つめている。

ワタシは公園を出て、ロータリーでタクシーに乗った。
行き先はと聞く運転手は普通の対応だ。
ワタシはただ逃げたいだけだ、行き先なんぞあるハズは無い。
しかし、口に出した行き先はさっき桜を見物した公園だった。

さっき腰を下ろして桜を見上げた同じベンチに座った。
頭を整理させたかった。

しばらくして気付いたのだが、そういや、向いのベンチのアイツ、さっきも居たな。
と言う視線に気付いたか、向いのベンチのアイツがコッチに向って来る。
そして、ワタシと同じベンチに座り、ボソっと言った。

すいません、少し悪戯しました。

新橋の立ち呑み居酒屋でトナカイ8頭分の駐車違反の切符に愚痴をこぼす、
NORADにストーキングされているハズのサンタに付き合っていたら、
となりで呑んでいるヒトの携帯電話の画面にNORADのカウントダウンが始まるのが映し出された。

サンタが言うには、あれは全部影武者で、
ディズニーリゾートのミッキーマウスよろしく配置と行動パターンが完全に管理された、
亜光速でストップ&ゴーの繰り返すプレゼント配りのブルーワークサンタと
NORADをはじめとする広報用のホワイトワークサンタの2種類のサンタがいるらしく
それぞれは青さん、白さんと呼ばれる特殊訓練を受けたエキスパートだそうだ。

その影武者サンタも180人程度しかおらず、激務のためか多分に漏れず人手不足が問題で、
女性のサンタ職参入は、時代の潮流と言う詭弁を正当化した苦肉の策だと言う。
また、大資本の世界踏破とインターネットの普及が、
今までサンタを必要としなかった国までにその存在を知らしめるコトになり、
人手不足に拍車をかけたらしい。

こう言った状況を緩和すべく、地域ボランティアサンタにその多くを頼らざるを得ないらしいが、
地域ボランティアサンタだけでなく、無登録ボランティアサンタの勝手な行動によるトラブルも多く、
複数のサンタが街角で出くわすを目撃したと言うクレームも多いそうだ。
本物のサンタは赤さんと呼ばれて今じゃ名誉職のただのお飾り状態で、仕事らしい仕事と言えば、
クリスマスの雰囲気とはほど遠い季節に開催される世界サンタクロース会議の議長声明だけだそうだ。

しかし、なんでこの時期に日本にいるのかと訊くと、
北朝鮮の緊張がサンタ業界にも波及しており、あのヒトにもプレゼントを配るコトと引き換えに、
世界で一番早くクリスマスになる日本ー韓国ー中国を最短で飛ぶ空路を確保した6ヶ国協議からの帰りで、日本に着いてから色々あって、電通の監視下に置かれたらしい。

あー!じゃ、あの携帯のヒトは電通?
そう、見張られているンじゃよ。
どうして、電通なの?
子供にプレゼントを配るにも金は必要だからね、そのためにコーラの宣伝に出たのが運の尽き...。
来年のワシのマネージメント権は電通が取った、そう言うことじゃ。

でも、この日この時間に新橋にいるのはおかしいでしょ?
6ヶ国協議の帰りに成田でトナカイの通関と検疫に時間がかかってのー、
その後、唯一のプレゼント配りの持ち回りの聖路加病院の子供達のために
博品館でプレゼントを買っていたら...、
解るじゃろ、休日のクリスマスの銀座に駐車場の空きなんて無いンじゃよ。
それでしかたなくのー、路駐したら持っていかれたンじゃ。
そうなったらワシではもう何も出来ンから、電通に連絡して事を収めてもらったンじゃ。
そうしたら、これ以上問題が起きたらイメージダウンになるって言うンで、
世界的にクリスマスが明けるまで、日本時間なら26日の昼過ぎまでは、
彼ら電通の監視下に置かれたってワケじゃよ。

その当のトナカイは?
ディープインパクトと一緒に中山に入れてもらったよ。
でも、なんで聖路加病院だけが持ち回りなの?
さーな、6ヶ国協議の帰りに丁度良いし、電通も近くにあるからじゃろ。
それに、キリスト教系の病院だしなー、秘密保持とかも安心なんじゃろ、きっと。

その時、電通のヒトが声をかけて来た。
サンタさん、今、白さんが東京タワーを越えました。
青さんは少し遅れて、今、三田が終わってようやくこちらからは陰に入りました。
管制からGOが出ましたので、聖路加病院に向いましょう。
外から若い電通のヒトが入った来た。
新橋、築地の商店街から黒さんの協力が得られました、配置もOKです。
じゃ、赤さん、いやサンタさん、さー、行きましょうか?
そう言うと電通のヒトは、サンタさんにファッションヘルスの看板を渡した。

つくづくじゃのー、青さん、白さんは必ず一人...、本物のワシは偽物の黒さんと一緒...
木を隠すには森と言うが、ここら辺りの森は下品過ぎるの...
じゃ、若いの、メリークリスマス。
メリークリスマス、サンタさん、ガンバって。
サンタにガンバっては無いじゃろー、初めて聞いたぞ。
ほー、ほっほっほー。
横付けされたタクシーに押し込められたサンタさんは少し寂しいように見えた。

昔はボランティアのサンタなんていなかった。
中学生になって、保健体育の時間、女子が集められて生理の授業を受けている時、
男子はみんな、サンタの授業を受けている。
サンタになれるコトを教わり、サンタの守秘義務を負わされた。
嬉しかった、誇らしかった。
でも、アメリカのTVドラマの「パパは何でも知っている」が引きがねとなり、
松任谷由実が恋人がサンタだとバラしたコトで秘密が秘密でなくなった。

サンタがくれるプレゼントは、
良い子へのご褒美でも愛の1つのカタチでもなくなって、ただの義務になってしまった。
義務だとガンバリも必要だ。
サンタさんが言う、サンタにガンバってと応援するコトのおかしさとは、そう言うコトだ。

真赤なお鼻のトナカイでなく、酔っぱらって赤ら顔のお父さん達もいそいそと帰り支度を始めた。
面倒臭いと言うわりには、大事そうにプレゼントを抱えている。

やっぱり、赤ら顔のサンタにも言いたい、ガンバって、メリークリスマス。

むかし、むかし、あるところに、海彦と山彦という兄弟がいました。
海彦と山彦のおとうさんは、とてもおいしい野菜やお米を作るので村中の人気ものです。
海彦も山彦もその野菜やお米を食べて、大きくなりました。

そんなある日、おとうさんは海彦と山彦に言いました。
「これからは、お前達も自分の畑を持って1人前になれ」
そう言って、おうさんは海彦と山彦に種を渡しました。

海彦と山彦は、それぞれ、畑になるような土地を探し始めました。
山彦は、友達からとても豊かな土地を教えてもらいました。
山彦はその土地を一目で気に入りました。
もともと大らかだった山彦は、他の土地を探さずに、畑を耕しはじます。

海彦は、山彦より少しだけ堅物です。
友達や知り合いから、色々な土地を教えてもらうのですが、
なかなか、畑にする土地として納得出来ません。

そんな間に山彦は、おとうさんの種から野菜やお米を作り始めたのです。
山彦が作る野菜やお米はとてもおいしいので、村中で評判になりました。
でも、おとうさんは、山彦の野菜やお米を少しだけ気に入りません。
「山彦、お前の野菜はうまい、でも何かが足りない」
実を言うと山彦も、おとうさんと同じ気持ちでした。
山彦は、また、野菜やお米を作ります。

海彦もようやく畑にする土地を見つけました。
とでも、きれいな土地です。
でも、その土地は、野菜やお米より果物の方がおいしく出来る土地だったのです。
海彦は果物がおいしく出来るなら、野菜やお米だって、おいしく出来ると思ったのでした。

海彦はそのきれいな土地を一生懸命に耕し、野菜やお米もおいしくなるようがんばりました。
海彦のがんばりは、村中でも評判です。
海彦の畑の野菜やお米はおいしいに違い無いと、だれもが期待しています。

海彦はようやく、おいしい野菜やお米を作りました。
でも、おとうさんは少しだけ首を傾けました。
「海彦、お前の野菜はうまい、でも何かが足りない。」
実を言うと海彦も、おとうさんと同じ気持ちでした。
「でも、それは気のせいかもしれない、海彦、よくやった」
海彦は、少し悩んでいます。
「本当においしいのかなぁ」

でも、村の誰もが、海彦の野菜はとてもおいしいと騒ぎ立てます。
おとうさんの野菜やお米より海彦の方がおいしいと言う人もいます。

そんな時に山彦の野菜が採れました。
それは、それは、とてもおいしい野菜でした。
おとうさんも村の人も大喜びです。

でも、村の誰かが言いました。
「海彦の野菜もおいしい」
誰もがその言葉にこう思いました。
「海彦の野菜も山彦の野菜も、みんなおいしい」
「でも、どっちの野菜を神様にお供えするのに、ふさわしいんだろう?」
村中で、海彦だ、山彦だと大騒ぎです。

その時、一人の村人が言いました。
「海彦の畑で果物を作ったら、さぞかしおいしかろうねぇ」
村中大騒ぎで、誰もその声が聞こえていません。
でも、海彦だけがその村人を見つめていました。

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