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『再会の街で』

イメージ 1

『再会の街で』には、誰かと話をすることによって、人の心が癒されていくことが描かれていました。
希望が感じられるストーリーに、余韻がある作品でした。

ある日、ニューヨークで歯科医をしているアランは、街を歩いているときに、大学時代にルームメイトだったチャーリーが、原付スクーターで通りかかるのを見かけた。

アランは、5年前、9.11の事件によって、チャーリーが妻と子供たち失ってしまったことを新聞記事で知っていて、その後の彼の消息が気になっていた。

大きな声でチャーリーの名前を呼び続けるアランに、チャーリーは全く、彼に気付く様子もなく、通り過ぎてしまった。

アランには、美しい妻と二人の娘がいて、歯科医としての仕事も順調だったが、同じビルで開業する精神科医・アンジェラ(リヴ・タイラー)を仕事帰りに待ち伏せては、その友人の件を繰り返し相談しようとし続けていた。

アランのそうした行動は、アンジェラにとって、面倒な付きまといのように思われ、閉口したい状況になっていた。

後日、アランは、チャーリーと再会した。彼と外で食事をし、彼の自宅であるアパートを訪問することにもなった。しかし、その間に、チャーリーはアランのことも昔のことも全く覚えていない様子だった。

現在(2008年1月27日)、ほとんどの上映館で、公開が終了しています。
あまり上映館が多くなかった作品でもありますので、ご覧になっていない方には、DVD鑑賞の参考に
していただけたら幸いです。

この作品について、以下に、5つのポイントから綴りたいと思います。


監督、製作について

監督は、マイク・バインダー。
スタンダップ・コメディアンとしてキャリアをスタートした後に、脚本家、監督業、俳優へと活動の
場を広げていった方です。監督としての代表作には、『ママが泣いた日』(2005年)があります。

プロダクションノーツによれば、彼は、実際、9月11日の事件当日、朝のテレビ番組に出演するために
ニューヨークの街にいたそうです。
彼にとっては、忘れられなかったという記憶、目にした人々の多くにとって「心に受けた傷は今も
癒されていないのではないかという思い」が、本作品を撮影する着想となったようです。

映画化に当たっては、多くの遺族の方々へのリサーチが繰り返されたといいます。そして、作品の
完成前には、遺族の会「ファミリーズ・オブ・9.11」のために大きな試写会が開かれ、遺族の方々にも、
とても喜んでいただけたといいます。
本作には、監督自身も、会計士のシュガーマン役で出演もしています。

製作には、過去に、彼が監督・脚本・出演しているTVシリーズの製作・総指揮を務めたマイケル・
ロテンバーグと、監督の実弟、ジャック・バインダーの二人が参加しています。

東京国際映画祭で来日したマイク・バインダー監督は、ティーチ・インで、自らの体験を告白して
います。

彼は、「20代前半のころ、ドラッグ(薬物)とアルコールで苦労した」といい、それを乗り越えることが
できたのは、同じような境遇にある人たちに、自分の気持ちを打ち明けることだったそうです。
そして、「20代、30代、40代のそれぞれに、常に友達などに思いを語ってきた」といいます。

きっと、彼にとって、この作品を撮る原動力となったのは、9.11の遺族に対する思いと共に、映画を
観たことをきっかけに、それ以外の様々な辛い境遇にある人々にも、自分の心情を周囲の人々と
語り合うことで、心が癒されることになったらという思いがあったのでしょうね。


ニューヨークの街並みの魅力

作品には、チャーリーが原付スクーターに乗って、深夜の街を奔放に走るシーンが何度かありました。
アランを後ろに乗せて、走るシーンもありました。

それを追いかけるように撮ったカメラワークが見事でしたね。ほぼ人の目線の高さから、ニューヨーク
の街の様子を、巧く撮影することができていたという印象を受けました。
一連の映像は、観客に向けて、スピーディーに、かつ、さりげない方法で、街を紹介して回っているか
のような仕上がりになっていました。

私自身は、今までにニューヨークに行ったことがありません。それでも、これらの映像には、この街が
持っている魅力の一端を感じさせるのに、十分なものがありましたね。

きっと、今迄に旅行や滞在などで、ニューヨークに馴染みのある方にとっては、特にうれしいシーンに
なっているのではないかと思います。


各シーンによくマッチした70年代、80年代のロック・ミュージック

チャーリーの役は、若い頃からロックが好きで、今でも、ipodからヘッドホンでロックを聴いている
ことが多いという人物設定でした。

そして、彼が、各シーンで聴いていた70年代、80年代の懐かしいロックサウンドは、そのままサウンド
トラックとして使われていましたが、そうした音楽の使い方が、とても効果的でしたね。

特に原題にもなっている、『Reign Over Me』は、『Love, Reign Over Me』というザ・フーの曲に
由来しています。現在、この作品の公式ホームページで、映画で使われたパール・ジャムのカバー
を聴くことができます。まるで、ボーカルがチャーリーの心の叫びのようにも聴こえる印象深い曲
です。

他には、グレアム・ナッシュの『シンプル・マン』や、ブルース・スプリングスティーンの『アウト・
イン・ザ・ストリート』や、『ドライブ・オールナイト』等の選曲も、各シーンによくマッチしていた
と思います。


キャストについて

主演二人は、それぞれに、演じることができる役柄の幅広さを感じさせる演技でした。

チャーリー役を演じたアダム・サンドラーは、監督同様、スタンダップ・コメディアン出身の俳優です。

近年では、『50回目のファースト・キス』(2004年)、『もしも昨日が選べたら』(2006年)のように
コメディタッチの作品への出演が目立ちますが、本作品での彼は、妻と娘を失ったチャーリーの役
になりきっていましたね。本作品での、彼の迫真の演技には、コメディアンとしてのイメージは見受け
られず、かなりシリアスなものでした。

アラン役を演じたドン・チードルは、演技派として定評があるハリウッドを代表する俳優のひとりです。
主な出演作品には、『クラッシュ』(2004年)、『ホテル・ルワンダ』(2004年)、『オーシャンズ11』
(2001年)、『オーシャンズ12』(2004年)、『オーシャンズ13』(2007年)などがあります。

彼には、過去の役柄から、周囲の人々に対して思いやりを持っている人物のイメージがありますが、
この作品でも、やはり、彼のそうしたイメージが活きていた演技だったと思います。

時にシリアスだったり、あるいはユーモラスであったりと、様々なシーンで彼が見せた、きめの細かい
演技は、やはりさすがでしたね。

全くの余談となりますが、ドン・チードルの子供と、マイク・バインダー監督の子供は、たまたま同じ
学校に通っていて、この映画の製作で、二人は初めて顔合わせをしたというエピソードもあるようです。

共演の女優も、それぞれに好演だったと思います。割と話題性のある顔ぶれでもありました。

アランの妻、ジャニーン役を演じていたのはジェイダ・ピンケット=スミスです。
彼女は、現在(2008年1月)公開中の作品『アイ・アム・レジェンド』で主演している俳優、ウィル・スミスの
妻としても知られている女優です。本作で夫役のドン・チードルとのやりとりには、気持ちの行き違い
を感じている妻の心情が良く表れていました。

アランと同じビルで開業している精神科医役のアンジェラを演じていたのがリブ・タイラーです。
父親はロックがお好きな方には特に知られている方で、ロックバンド、エアロスミスのボーカリスト、
スティーブン・タイラーです。頼りがいのある女性というイメージが感じられる演技でした。

ドナ役のサフロン・バロウズは、患者として、アランとのコンタクトを取ろうとする女性でしたが、
彼に言い寄るという、ちょっと変わった役どころに独特な存在感がありました。


作品の特徴

愛する人を失うなど、とても悲しい思いをすることで、何をする意欲もなくなり、他人と話をすること
さえ、辛くなってしまうようなことは、誰の身の上にも起こりうることです。

それが、突然の出来事によって同時にということでしたら、やはり当人にしか分からないような苦悩
があることは、想像に難くありません。

チャーリーは、9.11に妻と三人の娘を失った人物でした。

人々が日々のストレスによって傷ついた心を癒すには、休息だったり、娯楽だったり、時間の経過と
ともに回復していくこともあるとは思います。

特に、PDSTの状態になる程に、傷ついた心を癒すためには、医療などの適切な措置が必要となる
ことでしょう。

チャーリーのように、社会から孤立するような状況に陥ってしまった場合には、社会に復帰できる
ようになるためにも、周囲の人々とのコミュニケーションはとても大切になります。

やはり、人は、人とのコミュニケーションを通じて、心が癒されていき、しだいに今の自分の状況
を受け入れながら、自分の生き方を模索していくものなのだろうと思えるような作品でした。

とは言え、人によっては、気持ちを分かち合える人が身近にいると実感できる場合もありますし、
できない場合もありえます。愛する妻と子供を同時に失ったチャーリーが、妻の両親に向けて語った
言葉には、そのことを痛感させられるものがありましたね。

スクーターで、街を行く、チャーリーが常にヘッドホンで聴いていたのは、まさに彼が若いころに
よく聴いていたであろう70年代、80年代のロック・ナンバーでした。

ニューヨークの中心部に限らず、深夜のオフィス街には、日中の街にはないような孤独感があったり
するものですが、チャーリーは、若い頃によく聴いていて大好きだった音楽によって、きっと自らを
平静な心の状態に置こうとしていたのかもしれません。

音楽を聴かれる方なら思い当たることがあるのではないかと思うのですが、人は、精神的に辛い状況に
あるときに、大好きな音楽によって、心の平静を保てることも結構あるものです。

チャーリーがニューヨークの街をスクーターで走り抜けていく姿を捉えたシーンで流れていた音楽には、
そうしたことが表現されているように思いました。

日常生活をしていく上で、人とのコミュニケーションの大切さと共に、言葉では説明しにくい音楽の
力の大きさを感じましたね。

また、置かれている状況から想像されるチャーリーの深い悲しみや、時に自分を抑えることができなく
なり、感情的に振る舞う行動の数々には、観ていても辛く、やるせないものがありました。

かなり重いテーマを扱っていながらも、ストーリーには、ふと心を和ませるようなユーモアーの要素
も見られる作品でした。この辺りはコメディアン出身のバインダー監督らしいところなのでしょうか。
そのために、全体を通して観た場合、ストーリーの印象は、決して重くなり過ぎることはありません
でしたね。

妻や娘を失ったチャーリーだけでなく、程度の差こそあれ心に何らかの悩みを持っていた登場人物
一人一人が、それぞれに前向きになっていくストーリーでした。

閉じる コメント(11)

9.11の出来事を内面から描いた作品なのですね。
派手さはありませんが、こういう物語の方がより人々の気持ちに添うものかもしれません。
アダム・サンドラーもそうですけれど、コメディアン出身の俳優さんは独特のペーソスを持っていますよね★

2008/1/28(月) 午後 11:11 Angel

アダム・サンドラー苦手です(笑)。
でもNYの街並みを描いた映画は、好きらしく、最近、メグ・ライアン主演のラブ・コメを見たりしてます。
今までラブ・コメって見なかったジャンルなんですが(笑)。

スポーツ選手が士気をあげるために音楽を聴いたり、
なんとなく好きな音楽を聴いて気持ちを切り替えたり、
音楽はいろんな役割があります。
特に僕の場合は(笑)。
The Who聴くんですが、その曲は知らないので、家のライブラリを見てみます。

2008/1/29(火) 午後 2:45 god*lo*es_*b*l

最初は、何故911なのか疑問に思っていたのですが、製作背景を読んで納得しました。

2008/1/31(木) 午後 4:54 NZ_RR

はじめまして。
去年の最後に観た映画だったんですが、去年の劇場で観た中では、一番なくらい好きな作品です。
アダム・サンドラーの演技も良かったし、考えさせられたり、共感できて、すばらしかったです^^
同じ記事を書いているのでTBさせて下さい。
他のレビューの記事も参考にさせてもらいますね♪

2008/4/1(火) 午後 7:05 [ ]

人は辛い気持ちを誰かに話すことによって癒されていくということを感じる作品でしたね。
仰るように、音楽の力も大きかったということにも気付きました。
コンセプトは良く、チャーリーの悲しみにも多いに共感出来たのですが、ところどころちぐはぐなところを感じてしまったのが残念な作品でした。
TBさせてくださいね。

2008/4/8(火) 午後 10:42 pu-ko

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ああ、こちらの記事にコメントをいただいていた皆様に、コメントのお返事を
させていただいておりませんでした。本当にごめんなさい!<(_ _)>

2008/4/12(土) 午後 1:52 swing(スウィング)

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Angelさん☆コメントありがとう!お返事おそくなってごめんなさい!
やはり、あの事件で人々が受けた精神的な被害には計り知れないものがありますね…。
そうそう、コメディアン出身の俳優さんには、人間の内面を感じさせるシリアスな演技をも
しっかりとこなせる方が結構いますよね。

2008/4/12(土) 午後 1:58 swing(スウィング)

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たかちさん☆コメントありがとう!お返事おそくなってごめんなさい!
そういえば、メグ・ライアン主演の映画には、ニューヨークの街並みが、とても
印象的だった作品もありましたね!今ではラブ・コメも楽しまれているのですね。
映画での音楽の効果ももちろんですが、音楽は、人の生活にとって、それこそ
様々な効果がありますよね。

2008/4/12(土) 午後 2:04 swing(スウィング)

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nz_rrさん☆コメントありがとう!お返事おそくなってごめんなさい!
そうですね〜。こうした映画の場合ですと、製作された背景が分かると映画自体
が製作された動機に対しても、より理解が深まりますね。

2008/4/12(土) 午後 2:09 swing(スウィング)

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映画広場さん☆はじめまして!お返事おそくなってごめんなさい!
こちらの作品の記事と、他の作品の記事も拝見させていただきました♪
最後には前向きになっていけるすてきなストーリーでしたよね…。
TBありがとう!

2008/4/12(土) 午後 3:47 swing(スウィング)

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pu-koさん☆お返事おそくなってごめんなさい!
そうですね〜。会話の大切さや、音楽の力、コンセプトの良さが、それぞれに
実感できる作品でしたね。pu-koさんは、ちぐはぐに感じられたところもある
作品だったのですね。TBありがとう!

2008/4/12(土) 午後 3:59 swing(スウィング)

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