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「第29回日本アカデミー賞」の授賞式が行われたそうです。 http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20060303i514.htm ▽作品=「ALWAYS 三丁目の夕日」▽監督=山崎貴▽脚本=山崎貴、古沢良太(「ALWAYS三丁目の夕日」)▽主演男優=吉岡秀隆(同)▽同女優=吉永小百合(「北の零年」)▽助演男優=堤真一(「ALWAYS 三丁目の夕日」)▽同女優=薬師丸ひろ子(同)▽音楽=佐藤直紀(同)▽撮影=柴崎幸三(同)▽照明=水野研一(同)▽美術=上條安里(同)▽録音=鶴巻仁(同)▽編集=宮島竜治(同)▽外国作品=「ミリオンダラー・ベイビー」
「ALWAYS 三丁目の夕日」が賞をほぼ独占したことはおおかたの予想どおりなのでしょうが、なぜか「北の零年」という映画の主演を務めた吉永小百合が主演女優賞を取っています。 この「北の零年」という映画はだいぶ前に見たのですが、この映画は極めてひどかった・・・。幕末の動乱で北海道への移住をよぎなくされた稲田家一族が北の大地に移住して悪戦苦闘の日々を送るという物語であり、題材としては面白そうなテーマです。 そもそも吉永小百合と渡辺謙が夫婦という設定に無理があることはさておき、渡辺謙の裏切りによって一族から追い出されることになった吉永小百合とその娘が、映画の後半に入った途端に、いきなり大きな牧場を抱える身分になってしまいます。そして、それまで吉永小百合をいじめていた人たちがなぜか吉永小百合に使われる身分になっている。このシーンが切り替わるところで、映画館全体が一気に興ざめしてしまったことが肌で感じられました。映画を見ているひとは、むしろなぜ吉永小百合がどん底からそこまではい上がったのかを見たかったに違いありませんが、そこが見事にスポッと抜けてしまっているのです。渡辺謙の裏切りも、おそらく見ている人たちは実は渡辺謙がどこかでがんばっていた、というストーリー展開を期待していたと思うのですが、その期待も見事裏切られてしまう。 最後のシーンでも、けがをしていたはずの吉永小百合が急に立ち直って、それまで対立していたような人びとまで含めてそこら中の土を耕し始める・・・、全く意味不明です。とても最後まで直視していられない映画でした。 こんな脚本がめちゃくちゃな映画ですら、日本アカデミー賞の大半の賞にノミネートされ(優秀脚本賞まで与えられている・・・)、しかも、主演女優賞が与えられてしまうわけで、やはり近年の日本映画の1つの限界なのだなぁ、とつくづく感じてしまいました。 個人的には、映像と迫力だけが売りのハリウッド映画よりも、地味だけども様々な技巧がなされ味のある日本映画にがんばってもらいたいと思っており、中にはそういう日本映画も間々あるわけで、そういう映画をこそ引き立てるのが賞の役割ではないでしょうか。
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