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高エネ研 京都大 薬物輸送に応用も (日経産業新聞2006/10/04(水))
高エネルギー加速器研究機構と京都大学は細胞内でたんぱく質などを輸送する際に働くたんぱく質を特定した。薬を狙った場所に届ける薬物送達システム(DDS)などに応用が期待できそうだ。
成果は米科学アカデミー紀要の電子版に掲載される。
運び役のたんぱく質が他の2種類のたんぱく質と結合して働くことで、特定の細胞小器宮からたんぱく質が運び出され、別の細胞小器官に運び込まれることが分かった。
細胞内には核やミトコンドリア、ゴルジ体など脂質二重膜に囲まれた様々な細胞小器官があり、固有のたんぱく質がみられる。細胞小器官同士では輸送小胞を介して、たんぱく質や生理活性物質を輸送しており、運び出すときは「ARF」、運び込むときは「Rad11」というたんぱく質が働いている。
これまでRab11などは別のたんぱく質「FIP3」と相互作用していることが分かっていたが、輸送にどう関与しているか不明だった。
高エネ研の若槻壮一教授らと京大の中山和久教授らのグループはFIP3とRab11などとの関係を結晶解析から解明した。FIP3はRab11などと複合体を構成することで運び役の機能を担っていることが分かった。
細胞内で必要な物質が正常に輸送される仕組みが分かったことで、DDSなどへの応用も期待できるという。
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