|
枯れる大地 水まく外資 (日経産業新聞 2006/11/06(月))
対策費5年で15兆円
水力発電停止/村の人口半減/地下水から有害物質
中国各地で水不足が深刻になっている。背景には急速な経済成長に伴う水需要の増加がある。不足する電力や石油と並び、水問題が今後の成長を阻みかねない。そんな状況に危機感を抱いた中国政府は外資導入などで水対策を本格化。日本企業も中国での水ビジネスに商機を求め、先行する欧州勢を追い始めた。
(重慶=富沢徹、染谷好信、田中浩司)
内陸部の重慶市は今夏、50年に1度というひどい水不足に襲われた。水需要の増加に干ばつが追い打ちをかけた。断水が相次ぎ、市の人口の5分の1に当たる600万人以上の飲料水が不足。農業も打撃を受けた。
水不足の影響は思わぬところにも広がった。市内の服装会社、重慶師得龍服飾は8月、突然の停電に何度も見舞われ、そのたびに主力商品のズボンの生産が止まった。「停電は垣例行事」。半ばあきらめ顔の王暁春総経理は、工業用の電力消費が減るため停電が少ない夜の操業に切り替えて、生産を継続した。
市内の電力需要の2割弱に相当する100万キロワットの電力が不足し、各地で停電が相次いだ。原因の一つは水が減ってダムが干上がり、多くの水力発電所が停止したことだ。人工降雨で乗り切ろうとした市政府は、市内に100基以上設置した発射台から降雨促進剤を連日空へ打ち込んだが、雨は時々しか降らなかった。
水不足による経済損失は重慶市と隣接する四川省合計で120億元(約1800億円)にも達した。寧夏回族自治区郊外のある村は人口が20年前の5000人から2000人に減った。水不足で砂漢化が進み、生活できなくなった人たちが他の地域へ移転したためだ。売店を経営する曹淑霞さんは「売上高が5年前の2割以下の1日100元(約1500円)に減った。私もここを離れたい」と嘆く。
砂漠化の原因の一つは野菜の大量栽培で土地がやせたこと。給水システムの設置を急いでいるが、砂漢拡大に追いつかない。砂漠化による黄砂の大量発生がもたらす大気汚染も広がっている。砂が飛ばないようワラを植え込み固定する取り組みも焼け石に水だ。
中国の一人当たりの水資源量は世界平均の4分の1。北東では中国平均の8分の1にとどまるなど、地域によっては不足が極めて深刻だ。水利省が主要669都市を調査したところ、400強で水が不足し、うち110都市で深刻だった。
都市部だけでも年間60億立方メートル足りない。東京都の年間総配水量(工業用水除く)の3.7倍の量だ。今年は内陸部での干ばつの影響で被害が特に深刻だったが、工場が十分稼働できないなど経済損失は通常年100億元との試算もある。
水不足に追い打ちをかけるのが水質汚染だ。中国環境科学研究院の趙章元研究員によると、中国北部の地下水から各種の有害物質が基準を超える濃度で検出された。
特に北京の汚染がひどく、一部では発がん性物質のベンゼン系有機化合物などが発見された。工業排水やごみ集積場が汚染源とみられ、趙研究員は「水汚染が北京住民の健康に大きな脅威を与えている」と指摘。企業の工業用水の確保にも影響を及ぼしている。
重慶、上海など大都市の水源となっている長江も、川沿いに立ち並ぶ重化学工場からの排水が川を汚染している。長江水利委員会の調査では最近10年間、長江の水質は悪化の一途をたどっているという。
事態の深刻さを受け、政府もようやく動き始めた。建設省によると、2006年から10年までに中国全体で給水、汚水処理など水関連の投資総額は官民合わせ1兆元(約15兆円)を超える見込み。同省は水対策を都市インフラ整備の中核事業の一つに据え、外資の資金と技術力を積極的に活用する方針を示す。
先行する欧州 日本勢も動く
仏スエズ 給水や汚水処理
旭化成 精密ろ過膜好調
中国での水ビジネスで先行するのは欧州企業だ。水道事業の民営化が進むフランス勢はノウハウを生かし、インフラ整備に深くかかわる。日本勢はまだ水処理関連装置の納入・設置などが中心だが、現地での事業拡大に意欲を見せる。
世界的な水道事業者、仏スエズは重慶市で地元企業と合弁会社を設立。08年までに20億元を投じて市内の給水、汚水処理インフラを整備する。貴州省でも水分野の投資を計画する。水汚染が深刻な内陸部では「環境関連ビジネスには大きなチャンスがある」(同社首脳)とみている。
仏ヴェオリアは昨秋、雲南省昆明市の昆明水道水の株式49%を取得する契約を交わした。10億元を投資して市の都市部に住む250万人に、きれいな水を供給する計画。内モンゴル自治区ではフフホト水務へ出資し、水道事業を手掛けている。独シーメンスも汚水処理などの分野で事業拡大を目指し、貴州省に事務所を設立した。
日本勢では水処理膜や環境装置メーカーが中国事業を加速している。旭化成は申国で、水処理に使う精密ろ過膜が「昨年に比べて引き合いも契約実績も5割以上伸びている」(旭化成ケミカルズ膜・水処理事業部)。下水や産業用水を再利用するための商談が増えているという。
製造子会社を杭州市に設立し、8月から年産能力3万本のろ過膜モジュール組み立て工場を本格稼働させた。これを機に北京と台湾に営業拠点を新設。日本の営業部門の総責任者を中国に常駐させるなど需要開拓に力を入れる。
東レは上海に開設した水処理関連の研究所で現地の水質に合った膜の開発を進めている。グループの水道機工が資本参加している現地の水処理エンジニアリング会社を通じ販路拡大を狙う。
日系企業の中国工場向けを中心に排水処理装置の拡販を目指す企業も多い。江蘇省などで純水製造装置や薬品を生産する粟田工業は06年度の中国を含むアジアでの売り上げを前年度比20%増の50億円を目指す。オルガノも現地法人が8月、北京に事務所を開設。営業体制を強化した。
ただ中国企業も水ビジネスに目を付け始め、低コストを武器に売り上げを拡大、競争が激化している。低コストや先進的な技術をどれだけアピールできるかが、外資の成否を分けそうだ。
|
失礼します。おおさかアジアトレードセンターで東アジア環境ビシネス研究部会ができました。 まだできたばかりですが、コメントなど頂ければ幸いです。 よろしくお願いします。
2006/12/17(日) 午後 6:21 [ アジアや世界の歴史や環境を学ぶ ]
中国や韓国の汚染がジワジワ日本にも迫って来ていますね。自国の汚染は外国に出さないようにして欲しいと思います。
環境意識の低いヒトという動物が地球上で増えることに脅威を感じます。環境意識の低い国の人口は少ないほうが良いですね。
自然を大切にするように人の意識改革を行い、環境汚染にはペナルティが必要だと思います。
転載させてくださいね。
2010/6/26(土) 午前 10:44 [ 水を護る国家事業の実施を ]
2183社が重金属汚染で違法操業 中国
2010.6.3 17:24
このニュースのトピックス:中国
中国環境保護省の張力軍次官は3日の記者会見で、2009年に9123社を対象に行った鉛や水銀など重金属の汚染調査で、2183社が違法に操業していたと明らかにした。
中国では昨年以降、陝西、湖南省など各地で金属精錬工場による鉛汚染が相次ぎ、児童を中心に被害が出ている。
また、同省などは09年、242万人を動員して約98万社の企業を調査し、1万件を超える違法事案を処理したという。(共同)
2010/9/23(木) 午前 9:26 [ 健康環境安全のために法律を学ぶ ]
中国で反日デモ、ヨーカ堂襲撃 成都や西安、鄭州で
16日、中国四川省成都市のイトーヨーカ堂の春熙店前で「日本製品ボイコット 釣魚島を返せ」と書いた横断幕を掲げるデモ隊(ロイター=共同)
【北京共同】中国四川省成都市中心部で16日午後、数千人規模の反日デモが発生、デモ隊がイトーヨーカ堂の春熙店や隣接する伊勢丹に押し掛け、ショーケースなどを破壊した。新華社電によると、陝西省西安や河南省鄭州でも同日、反日デモが起きた。
成都にあるヨーカ堂の店舗によると、午後2時(日本時間同3時)ごろから若者らのデモ隊が店舗前に集まり「中国万歳」「日本製品ボイコット」などと叫び、物を投げるなどして窓ガラスを壊した。中国国歌も歌ったという。伊勢丹にもデモ隊がなだれ込み、ショーウインドーなどを壊した。
2010/10/16(土) 午後 7:45 [ 健康環境安全のために法律を学ぶ ]