ある意味「人でなし」映画
「デイ・アフター・トゥモロー」でディザスター映画監督としての評価を得たローランド・エメリッヒ監督が2009年に撮った作品。
「2012」と言うのは2009年当時古代マヤ人の予言(というよりマヤ暦解釈で)2012が一つの区切りとなることから破滅が起こるとされた説から。
この「2012年」説と言うのは個人的に見れば平安時代の終末思想や1999年7の月に恐怖の大王が落ちて来るとやった「ノストラダムス予言」に近いんですよね。
でも原因に過去になかった巨大太陽フレアを持ってきているのはこの2・3日の太陽フレア報道に通じますね。
あらすじ
2009年インドの科学者サトナムは人類が経験したことのない巨大太陽フレアの影響でニュートリノが変質し地球のマントルが流動化・不安定化し破滅的な地殻変動が起こるとアメリカ人科学者エイドリアンに伝える。
エイドリアンは大統領首席補佐官アンハイザーを通じ大統領ウイルソンにこの事実を伝え
ウイルソンはG8各国を巻き込み「チョーミン計画」を発動する。
当初は「宇宙船」による脱出計画の如く暗示されていましたが実は「チョーミン計画」と言うのは「ノアの箱舟」そのもの。
巨大な閉鎖性の高い船舶を用意し津波等の影響が少ないチベットで建造すると言うもの。
売れない作家のカーティスは富豪ユーリのリムジン運転手をして糊口をしのいでる。
別れた妻から2人子供を預かってイエローストーンにキャンプに行くのだが
子供たちは乗り気ではなく
立ち入り禁止地域に立ち入って異変を目撃し軍に拘束されたことから
軍を監視していたチャーリーと知り合う。
チャーリーはいち早く異変を察知し協力者を得て活動していたのだった。
この辺りはエメリッヒ得意の家族愛描写部分。
でも「ディ・アフター・トゥモロー」でも思いましたが案外余計なんですよね。
でカーティスは家族を守るためにやる事と言えば「人でなし」なんですよ。
船に乗る権利を買っていたユーリの様子からチャーリーの言う異変が真実と気づいたカーティス。
元妻と子供2人・元妻の恋人ゴードンと飛行機での脱出に成功し
間一髪チャーリーから「チョーミン計画」の地図を受け取る。
チベットに渡る為に大型機を求めて空港に立ち寄ったカーティスは
そこで足止めされていたユーリ一行と合流しアントノフ機でチベットを目指す。
しかし中継・給油地たるハワイは既に壊滅。
燃料切れで不時着した一行は中国軍へりに救助されるが
助けられたのは「チケット」を持つユーリとその子供2人だけ。
「デープ・インパクト」だとシェルターに入る権利は「必要な人間」以外は抽選で選ばれた人間とその家族が入れると言うものだったんですが
この映画では金持ちに売ってるんですね(一人10億ユーロ)。
乗船シーンで金持ちの白人夫人がペットの犬を二匹連れて乗り込んでいくのには腹が立ちますよ。
作業員家族の密航に助けられて「箱舟」に乗り込むカーティス一行。
「箱舟」は4隻の内1隻が予想外の地震で破損し
その船に搭乗予定だった人々が残りの箱舟に殺到する。
家族を失ってヒューマニズムに目覚めたエイドリアンとウイルソンの娘は箱舟のゲートを開く。
ところがゲートを開いた為に密航目的で侵入していたカーティス一行がトラブルを起こす。
ゲート故障でエンジン起動できずエベレストの山頂が箱舟に迫る。
ここでいい人ゴードンが退場します。
そしてカーティスと元妻はよりを戻す。
ユーリも息子2人をゲートに投げ込んで本人は谷底へ転落。
なんとかいい話にまとめようとしてるんですが・・・・・
殺到した乗客なんてのは金で権利を買ってるんですね。
つまり金のないのは黙って死ねと言う訳です。
ノアの箱舟だと信心深い人が助かるんですけど「2012」では金がないと助からないんですね。
いやまあ撮っててその辺り不快に感じる人間が出ないと思わなかったのかなあ。
人非人の筆頭たるアンハイザーなんかちゃっかり生き残ってアメリカのトップになってるし。