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どうも本当にお久しぶりです。
ログイン日数がなんやかんやで再ログイン出来ないようになってしまっていました。
今後は更新する部員が少ないかもしれませんが出来る限りやっていきますので、これからもよろしくお願い致します。
短いですが、この辺で。
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連続投稿4つめです!(もう挨拶が適当ですね。)
「……!?」
「これでもまだやんのか?次は殺ることになんぞ」
「……フッ、……道理でか。『10分で5回殺れる』というのは」
「知っているのか、その言葉」
「この狭い軍の中なら、本人に伝わることぐらいおかしくないだろう」
「だが、な、……」
「貴様はそれぐらい弱いってことを自覚しやがれってことか」
「……」
「これが僕の本気と思ったか」
「違うのか?」
「こんなものなら、海軍士官学校に残れていたと思うか?」
「ああ。王さんのボンボン息子なら金でなんとかなるだろうよ、金で」
「黙れ、いくら王家であるとは言えだな……」
「じゃあその名前だけの階級はなんだ」
「黙れ!!」
口論でも負けそうになったアニリン伯爵は、突然声を張り上げた。
「僕の本気は、これからなんだよ」
そう言うと、アニリン伯爵は脱皮するように、中から新たな身体を出した。
「そりゃあどうかな、脱皮 ( ぬ )して ( いで )み ( み )」
中の体も、外と同じように思いっきり傷ついていた。
「それでもやるか」
「まだできないわけじゃないだろう」
「もう一度聞く。やんのか。もう死ぬぞ」
「どうせこんだけ血ィ出たら死ぬ、じゃあせめててめえを殺ってから死ぬよ」
そしてアニリン伯爵は最後の力を振り絞り、剣を振りかざした。
あっさり、当然のようにそれをニトロトルエンは受け止める。
あとはちょっと力を加えれば終わりだ。今度こそアニリン伯爵は死んでしまうだろう。
しかし。
「お兄ちゃんっ、……もうやめてっ!!」
ニトロベンゼン大佐だ。彼女は昔も今も変わらない。理不尽に人が傷つくのが嫌なのだ。
その根性で軍にいるな、とは誰もいない。軍で戦い、傷ついてゆく相手は何らかの理由がある。理不尽ではないからだ。この国が先に戦争を仕掛けることはまずない。
「またあの時のことを繰り返すつもりなの……?」
トルエン博士は、ニトロトルエンを黙って見据えていた。
「これは理不尽なのか……?」
妹に対しては、真面目な口調になっていた。
「そうじゃないけど……そこまでやる必要あった?」
「……。」
「その人……奥さんいるんでしょう?」
「……!!」みんなが忘れかけていた。クメン嬢はどう思うか?
ニトロトルエンは緩く剣を離した。それでもアニリン伯爵は3mほど吹き飛んだ。
「……諦めてやるか。もうこれでコイツも懲りただろう」
妹の強烈な一言は、かなり効いたようだった。
復帰するためにトレーニングを繰り返し、アニリン伯爵は奇跡的に生還した。
それから彼はあまり地位に固執しなくなり、しばらくして大尉に左遷された。
同時にトルエン博士はキシレン閣下とパルティア香を二人同時に次期総司令長官に任命する、と発表した。
世論的にはアニリン伯爵には反対であったため、そんなにトルエン博士は責任を取らされなかった。
またニトロトルエンはアニリン伯爵に自分の弱さを自覚させた功績によって、中等大将に特進した。私の一階級下にあたり、軍史上稀、というより初の事例だ。まだ34期生にもかかわらず、だ。
改めて、軍を率いていく地位にあることを自覚させられたときであった。
そういえば、これってルビの機能もちゃんとあるんですね!
ということで3章は終了です。
そして「日常のAパート」も終了です。
長めになりましたが...
それでは〜!
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連続投稿3つめです!(最初のあいさつがだんだん手抜きになっていく...)
「王位継承権が移っただと!?」
「そうらしーよ。なんか王家でもアイツ、ヘボ扱いされてるみたいだ」
そう伝えてくれたのは、パルティア香だ。
二番目の分家にしっかりした人がいて、話し合った結果そいつに王権が移ったらしい。
「で?あの子らに言ったんだろ?ヤツをどーにかしてくれって」
「そうだな。でも次期国王じゃなくなったんなら、武力でも何とかなるんじゃないか?」
「……酸化させてアニリンブラックにしてからマンホールに放り込む?(笑)」
さらっととんでもないことを言う奴だ。
「それはさすがに軍法会議があるだろ」
と言いながらも、私の顔にも笑みが浮かぶ。少し楽しそうだ
……というか、これは武力になるのか?
「でも奴だぜ?トルエン博士も許すって」
「だけど……一階級降格ぐらいは覚悟しねえとな」
「別に俺はいいよ、そんなに階級気にしているつもりはないから」
「……じゃあ今すぐ降りやがれ」
「それはヤだね」
どちらにせよ、アニリンブラックの方法はまずい。下手をすれば殺人だ。
「ニトロトルエンにも頼んでみるか」
「それがいい。だって彼の名言が有るだろ?『10分で3回殺せる』って。あれ、3回だった?」
「5回だな。2分に1回と言えばいいものを……」
「回数多い方が効果有と思ったんだろう?」
「そうか。とにかく伝えておこう」
「でもあの兄妹だろ?きっとニトロベンゼン大佐から伝わってるよ」
「いや、捌隊はここ数日ずっと張り込み訓練やってるらしい。奴もさすがに目がトロンとしているらしい」
「じゃあ元気になってから伝えるか」
一週間後。すっかり張り込み訓練が終わって元気になったニトロトルエンと、アニリン伯爵とが呼び出された。
「何ですか?この参隊を仕切るこの優秀なぼくに。」
ニトロベンゼン、フェノール卿、パルティア香、私、そして興味本位でやって来たトルエン博士は、影でみんな見守っていたが、一斉にこの言葉で吐き気がした。
自分のことをそんな風に思っているのか。こんな奴がいると、王家全体のイメージも悪くなる。
やがてニトロトルエンが口を開いた。
「貴様の無能さを、かねてからトルエン博士は憂いていた。今から運命の勝負をしろと命ぜられた。俺に勝てれば今のままでもいいが、俺が勝てばどんな処置でも呑め、とな。」
「君の位は?ああ、中上等中将ですか。捌隊の隊長ですね?」
「隊長ではない、司令長だ。そんなものが分からんとは、基本的知識の抜けた役立たずだな」
「どっちでもいい。この僕に勝てると?」
「ええ。俺の実力をなめてもらっちゃあ困りま……」
「おヴぁあああああああ!!」
ニトロトルエンが言葉を言い終わるか言い終わらないうちに、アニリン伯爵が斬りかかった。卑怯となれば、ただでさえこんな奴なのに、もうただのクズだ。
だがさすがのニトロトルエンだけあって、面倒臭そうな顔をして、剣を使って受けた。アニリン伯爵は十数メートル飛ばされた挙句、真っ二つに剣を折られていた。
「……!!おのれ、貴様、この僕を、この次期国王をっ……!!」
これには皆が衝撃を受けた。一般国民ならニュースを見て知っているはずの情報を、愚かにも彼は知らない。陰でみんなは必死に笑いをこらえていた。
「あれぇ?知らねえの?アンタ、もう国王内定解除されたんだけど?」
「何のことだ、そんなことで僕を惑わそうとしても無駄だぞ……僕の力はそんなものでは劣らないぞ!!」
と言いつつ彼の膝はガクガクしている。また陰でみんなは笑いそうになった。
「ってか、ちゃんとニュースと、自分の体を見やがれ」
「……!!」
陰で見ていても、何が起きたかとっさには理解できなかった。
アニリン伯爵の両腕は、斬り落とされていた。
「おのれ……よりによって腕か……やってくれるではないか。だが忘れたか?僕には口とか足とか……」
「覚えてるっつの」
そう言った瞬間、アニリン伯爵の両足、口などの剣が持てるところ全てに、大きく×印の切り傷がついた。
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連続投稿2個目です!
次の日、彼らは予定通りの時間に来た。
「ニトロベンゼン大佐、フェノール卿少佐から話は聞いているな」
ちなみにフェノール卿の『卿』は時と場合によっていつでも取り外し可能だ。
「ええ、まあ」
「……なぜ中佐がいけないか、ということだ」
「はい」
「今の参隊の司令長を知っているか」
「……アニリン伯爵、ですか」
「!?」
フェノール卿が驚きを見せた。
「……どうかしたの?」
「その人の奥さんは、……クメン嬢ですよね」
「そうだな、彼の二番目の奥さんだ」
「えっ!バツ1なんですか?」
「性格が合わなかったらしい。それで、クメン嬢がどうかしたのか?」
「俺を軍に入る気にさせてくれたのが、そのクメン嬢なんです」
「!?」「……!!」
今度はニトロベンゼンとキシレン閣下、二人が驚く番だった。
「となると、君にも若干関係があるということだな」
そういった後、私はしばらく一人で語った。
フェノール卿はそこそこの家の生まれだが、アニリン伯爵はさらに金持ちの家、この国の国王の分家の生まれであった。
本家の生まれならばそういうこともなかっただろうが、彼は軍隊に入った。しかし、予備学校1年生のころに本家の跡取りが早くに亡くなり、王位継承権はアニリン伯爵に渡った。
当然、彼への皆の態度は恭しいものとなる。当時の初代総司令長官も例外ではなかった。
そしてアニリン伯爵は、次期国王という身分にかこつけて、大した実力もないのにどんどん位を上げていった。
そのことは初代総司令長官の最大の失態と言われており、アニリン伯爵に反発する奴は、彼が下等元帥という上から4番目の位となった今も多い。まだ28期生である、ということもある。
一方ニトロトルエンは実力が大いに認められてるからいいが、本来なら超異色の存在である。
ちなみに―――
「その初代の総司令長官は誰だかわかるか、ニトロベンゼン大佐」
「ベンジルアルコール、ベンズアルデヒドですか」
「そうだ」
「えっ、2人?」
「ああ。コンビの方がいい仕事をしていたからな」
「……それで?」
「パルティア香と私2人が彼らの失敗を引きずったのはなぜか、分かるか」
「いいえ、そこまではちょっと……」
「ベンジルアルコール、9期生の風雲児。彼は私の従兄。
ベンズアルデヒド、7期生の優男。彼はパルティア香の従兄だ」
「……!!」
「今は軍を退いているがな」
「今の軍の重鎮が、昔のトップと関係ある……」
「そうなる。パルティア香は上がトルエン博士で、当時は総司令長官になるには危険すぎたから、まあ仕方ないが、私の場合は間違いなくアニリン伯爵が絡んでいる。いくらなんでも弱すぎる。あのニトロトルエンが、『あんな雑魚は、10分で5回殺れますよ』って宣言して去っていったぐらいだからな」
「兄がそんなことを!す、すみません……」
「いや。確かにニトロトルエンにしてみれば、剣が泣くほど弱いだろう。それはトルエン博士も重々承知だ。だが次期国王であるがゆえに、左遷することが出来ないのだ。彼が一度言ったことがある。
『奴なら、本来は大尉程度で上々だ』とな。そこでだ……」
「武力で彼を打ち負かすと、後々どうなるか分からない。だから、他の方法で彼を引きずり下ろす事を考えてくれ。そういうことですね?」
「その通りだ。頼む」
「はいっ、キシレン閣下」
二人はきっぱりと返事をし、それでその日は解散になった。
ところが、その次の日のことである。
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こんばんわ!
久しぶりですね!
中間考査が終わったっきり全然更新していませんでしたが...
はっきり更新し終わっているのは2章までですね。
とりあえず3章の最後までは更新します。
※途中で「それどうかな」と思われる表現(場合によってはグロテスク?)が出てきますがご了承ください。
私だけの統治になって、肆隊の風紀は再び乱れるかもしれない。
そう危惧していたが、さらに1週間して、ニトロベンゼン少佐が大佐に昇格した時に解決した。
この翌々日、続いて新たな辞令が下った。
「フェノール卿、翌日依リ少佐ニ任命ス」
片仮名交じりなのは昔から今までずっと続いている事なのだが、思わず私は腰が抜けそうだった。ニトロベンゼンの後には、フェノール卿が就任するのだ。
彼であれば、これからも安心して肆隊の司令長を務めることが出来る。
そして、フェノール卿が私に対面する時が来た。
「―――今日からお世話になります、キシレン閣下」
「ニトロベンゼンから大体のことは聞いたのですが…」
「そうか、幼馴染だったな」
「はい。一昨日は彼女に告白 (こく )され (られ )ましたが」
いきなりそんなことを言われてしまうと、言葉に詰まる。
「……そうか」
「かわいいですよね、あいつ」
「まあ、その反面厳しいことでも有名で、肆隊の風紀を叩き直した奴でもあるがな」
「では僕も頑張ります」
「君にできるかな。みんな君の予備学校や大学校時代を知っているからな。なめられると思うぞ。それに、……『僕』というふうにわざわざ変える必要もない」
「……え?」
「私以外なら一人称は『俺』なのだろう?わざわざ改める必要はない」
「……ありがとうございます」
「舐められないための第一歩、というところか。軍人でそのような気弱に感じられる一人称では、あまり良くないと私は思っている」
「はい」
「ところで、ニトロベンゼン大佐とよく一緒にいるそうだな」
「……あ、はい。彼女になりましたので……」
「では、伝えておいてくれ。……君もそうなんだが、中佐にならなくてよかった、とな」
「……どういうことですか?」
「ニトロベンゼン大佐なら分かるだろうが……君はまだ軍人経験が浅いからな」
「詳しく教えていただけませんか」
「ああ。確か、……明日肆隊は休日だったな。弐隊は休日だ、とか聞いたか?」
「ええ、確か、……今日と明日の2日休みだったと思います」
「じゃあ明日、予備学校のところまで来てくれ。二人両方に話したい」
「分かりました」
その日、そのことに関する話はそれで終わった。
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