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ちょっとかたい話になりますので、興味のない方はどうぞスルーして下さい。 日本など先進国から後進国に行われるODA(政府開発援助)のなかには、将来返済される資金を貸し与える有償供与(借款)と、事業を指定して世界銀行やアジア開発銀行を通じて援助される長期間ローンの協調資金援助とが大部分を占めます。 日本でも東海道新幹線や東名高速道路、黒四ダムなどの昭和時代に行われた国家的大プロジェクトは、世界銀行からの資金供与で完成したものです。 ODAは後進国にすべて無償で与えるものだと勘違いされる方が多いので、あえて書きます。 『借款(しゃっかん)』とは国と国との間で行われる借金のこと、5年ほどの短期で無利子のこともありますがこれは極めてまれ。 折々の世間相場からは超低利といわれるものの、利子が付くことがほとんどです。 上に書いた日本のビッグプロジェクトも、1990年に利を含めてすべて返還済みです。 国対国で行われる援助には『ヒモ付き』と呼ばれる部分があって、資材・機材の何十%以上を日本から購入することや、元請けは日本の会社であることなどの条件が付けられることです。 これは双方の国の政治家や政府高官が暗躍する原因となって、極めて不透明の批判を受けて減少傾向にありますが、今も25%ほどあります。 しかし、下の記事などからは付帯条件がなくても日本のODAには日本企業が受注することが暗黙の了解になっていることがうかがえます。 ですから、いくら低利であっても供与先がデフォルト(支払い能力欠如)に至らない限りは、出資額に幾ばくかの金利がついて国庫に戻るし、資材・機材の調達費で国内景気を刺激することにもなります。 無償援助ももちろんあります、でもODA総額のおそらく2割にも満たないと思います。 ベトナムでサイゴンタイムスという英字新聞が発行されています、同時にwebでもほぼ同じ記事が掲載されることがあって、ここで読んだことがずっと気になっていました。 その日本語訳を、あるお役所で見つけました。 発行はベトナムと日本とベトナムの経済交流団体のひとつ、大阪に事務所を持つ『日本ベトナム経済交流センター』でした。 ここでご紹介している画像はその中から抜粋させてもらったもの、webを拙訳するよりずっと説得力があると思います。 わが家の前で行われている工事も、ここに書かれている一連のプロジェクトに含まれています。 今年は去年以上に冠水や浸水の発生することが多くなったから、そして住民のほとんどが工事が始まってからその規模の大きくなったことを水面下で話しているからです。 とうとう援助先の国からも批判の声が上がり始めていると言うことです。 ホーチミン市はこの10年で人口が実に200万人も増加している上、気候変動による降雨量も増加しています。 これらをまったくと言っていいほど計算に入れてはいないし、まして温暖化による海面上昇などは最初から除外された工事だと、工事を担当する会社上層部なら知っていることです。 また、ベトナムニュースを配信しているVIETJOでは、こんな記事もありました。 『ティエンザン省ロンビン村に架かるロンビン橋の建設は、(中略)日本のODA資金が使われている。この橋が、不便きわまりないと住民に大不評だ。 川幅8メートルに対して橋の長さはなんと約100メートルもある。さらに不必要に橋が高すぎるため、橋を渡る際は急な坂を登らなければならず、嫌がって住民はわざわざ遠回りをしている。通学のためその橋を渡らなければならない子供達にとっても危険が大きい。 最初に地元の交通運輸局が提出した計画では、橋の長さは30メートル、建設費用の見積もりは14億ドン(約1000万円:当時)だった。それが、交通運輸省が承認した時には規模が拡大、費用も131億5200万ドン(約9500万円)に膨れ上がり、建設中も「日本側の要望」、「再調整」などとして何度も橋の長さや幅などを変更した。最終的に橋は長さ98.5メートルになり、2003年に完工したが、度重なる設計変更や水増し請求のため、実際にかかった費用は明らかになっていない。』 ここで書かれている『交通運輸相に承認』された計画も、『日本側の要望』や『再調整』は、こちらで発行されている新聞によればすべて『コンサルタント会社』からのものです。 ホーチミン市政府高官に多額の賄賂を提供したパシフィックコンサルタンツ(PCI)もその『コンサルタント会社』のひとつでした。 資金供与先である国がまずグランドデザインを描かないといけないのは、当然のことです。 しかし大規模工事や近代的な工事になると、先進諸国の力を借りないとできないのが現実。 ここに『コンサルタント会社』が介在するのは当然のこと、決してブローカーではなく、自社に専門の技術者を揃えて、発注の内容から要望に添ったデザインを描いたり助言をする会社はどうしても必要になります。 ただ、この内容に不明な部分が隠されていることは否めません。 ODAを事実上管理するのは外務省が主管轄するJICAであるし、ODA予算の配分を決定するのは他ならぬ外務省。 外務官僚の名誉職とも言われて、後進国に派遣駐在される大使への評価はいかに多くのODA予算を獲得したかで左右されるとも。 日本国内での公共事業が激減して、海外でのODA事業に活路を見出そうとするゼネコン各社と『コンサルタント会社』との癒着がささやかれることは、以前にも増して多くなった気がします。 担当の外務省は、JICAも含めて口をつぐんだままです。 ベトナムに関しては、歴代の大使より影響力のある方がおられます。 ベトナム側では大使級待遇の『経済コンサルタント』、日本側では『親善大使』の肩書きをお持ちです。 この記事によれば、いかに日本の外交官に能力がないかを如実に表しているではありませんか。 日本もその恩恵を受けてきた国でもありますから、ODAは続けるべきだと思います。 ただ、そのシステムと資金の不透明性は変えなくてはいけない時期はもう遠に過ぎているとも思います。 折りから、来年のベトナムに対する援助会議の結果が公表されました。 これもVIETJOさんからお借りします。 『 3日からハノイ市で開かれていた対ベトナム支援国会合(CG会合)が4日終了し、2010年の対ベトナムODA支援額が史上最高額の80億600万米ドル(約7060億円)となることが決まった。このうち無償援助は14億米ドル(約1230億円)。 2国間援助の総額は22億1303万米ドル(約1950億円)で、うち日本が16億4000万米ドル(約1450億円)と引き続き最大支援国の立場を維持、次いで韓国の2億7000万米ドル(約240億円)、米国の1億3820万米ドル(約120億円)が続いている。 一方、多国間援助の総額は47億6852万米ドル(約4200億円)で、世界銀行(WB)が25億米ドル(約2200億円)で最大、次いでアジア開発銀行(ADB)の15億米ドル(約1320億円)が続く。 欧州連合(EU)の支援額は10億8232万米ドル(約950億円)で、うちフランスが3億7800万米ドル(約330億円)で最大。 ボー・ホン・フック計画投資相は「ベトナムの借款額は巨大だが、まだ安全圏内にある。支援国に対する返済が滞ったことはまだ一度もない」と述べ、借款の返済に自信を示した。WBベトナム事務所のビクトリア・クワクワ所長もこれを確認し、心配するような問題は何もないと太鼓判を押した。』 長文になりました、読んでいただいてありがとうございました。
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ここがヘンだよ
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こんばんは、smokyさん。
すらっと読み流して下さい、私なりの『事業見直し作業』ですから(笑)
このままでは行く先が案じられると、本気で心配しています。
2009/12/8(火) 午後 11:47
からすさん、以前に領事館の開設パーティーで名刺交換の列を待たせてまで、外務大臣が私に話しかけてこられたことを書きました。
そのあとで私のことを調べて接触してきた大会社がとても多かったんです。
私の仕事は技術移転と同時に、技術者を育てることです。
コネを利用して一儲けを企む片棒を担ぐのはできませんでした。
こちらで暮らすようになったことも、当時の弟子たちにも知らせずにいます。
いまだにYahooJAPANがメアド、クリスマスにはいまだにメールが来ても「日本は寒いですか?」で始まります(笑)
理想論だけで片づけられる問題ではないことも、よく分かっているつもりです。
国際援助団体も登録制から許可制に、資金管理も今年から政府が関与できるようになりました。
2009/12/8(火) 午後 11:47
シュウ太郎さん、今度の『事業見直し』も財務省から提出されたペーパーが叩き台だそうですね。
問題になった『外交機密費』も俎上に上ることはありませんでした。
おっしゃる通り、まず金額ありきですから困ったものです、これは日本だけだとは思いませんけど…。
もうお耳に達していると思いますが、日本の建設業の評判はがた落ちですね、残念です。
個人的には『JICA』は『NHK』に替わって日本のPRをテレビでするだけの仕事程度でいいと思います(笑)
ご近所の日本びいきさんに聞いたんですけど、NHKワールドはずいぶんひどくなったそうですね…。
2009/12/8(火) 午後 11:48
さくらさん、『誰も通らない橋』はちょっと誇張されています、せめて『雨の時しか通らない橋』に格上げしてやって下さい(笑)
費用対効果が叫ばれ始める前に、日本が無償援助で架けられた橋を通ったことがあります。
その辺りの出身だというドライバーから、「この橋ができてから、大雨でも子供たちが学校に通えるし、渡し船の事故で亡くなる人はゼロになった」と、日本への感謝の言葉がありました。
自助努力では行き渡らないところに援助の手を差し伸べること、本来、後進国への援助はこれが原点だと思っています。
2009/12/8(火) 午後 11:48
国がこんだけ借金こさえてるのに
ズルズル同じことやってるんはアカンね
もっと精査するべきやね
2009/12/10(木) 午後 7:31 [ gob*te*_*aisuki ]
日本のマスコミは各紙共通記事が多くなっています。これはネタ元からのお仕着せ新聞発表やニュースレリーズに頼ることがおおいからでしょう。ODAの記事にしても、お役所やジェトロ辺りの発表に頼り、自分の目で自分の問題意識での記事が少なくなっているからでしょうね。ベトナム戦争の頃の特派員の記事は読み応えがありました。後に彼らの中から多くの文学界をリードする作家が輩出したのも当然のことでしょう。
2009/12/10(木) 午後 10:48
おっしゃる通りです、それが言いたくて記事にしたんですよ、goboさん。
何にでも、誰がしていても、長い時間の中では水は淀みます。
この場合は、人間が変わっても組織的には同じなんですよ(激怒)
2009/12/10(木) 午後 11:40
とらねこさん、↑にも書いたんですけど、ベトナムから多量の難民が流出しているときに出会った朝日新聞の記者がいます。
ホテルでの食事時間がたまたまかち合ったときに、話しをしました。
横堀氏は自分の考えておられる『公式発表と現実の間の矛盾点』をいくつも話されました。
ビザは2週間、ほとんど『公式発表』の後追いしか取材は許されなかったそうです。
足と頭で取材できた報道記者は、たぶんその頃で終わったのかなと思っています。
政財界トップと交流を持つ方がニュースの範囲と速報性は高まります、ただあくまでも検証しなければならないという側面を、今の報道には感じられません。
現在は単なる癒着、『日本記者クラブ』が最たるものです。
2009/12/10(木) 午後 11:42
私がも一つ不思議なことは、俳優である杉良太郎氏がなぜそれほどの権力をベトナムで持っているかということです。以前にタイトルを忘れましたが、若い日本語学校の教師が書いた本の中で、杉氏がその学校にも絶大な権力を持っていて、仕事をやめるにいたった経過がかいてありました。俳優以外にも他の重要な仕事をされているんですかねえ。夫が好きな時代劇チャンネルで彼の姿を見るたびに不思議に思います。
2009/12/11(金) 午前 10:38
とらねこさん、まず人物についてはwikipediaをご覧下さい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%89%E8%89%AF%E5%A4%AA%E9%83%8E
お読みになった本は新潮文庫の『ハノイの純情、サイゴンの夢』(神田憲行:著)だと思います(笑)
彼の権力が飛躍的に高まったきっかけになったのは『日越文化交流協会』の設立です。
http://www.jvca.or.jp/info/enkaku.html
恥ずかしながら拙ブログもリンク先になっておりますから、私が一時でも関係していたこともお分かりいただけると思います(汗)
私は1979年からベトナムとおつき合いをさせていただいています。
彼の名前を外務省通訳から聞いたのは翌年のことと記憶していますから、結びつきの弱い時期をあわせると一般に言われている『20年来の関係』よりずっと長いと思います。
ベトナムでは柔道や剣道、空手道などより合気道の普及がさかんです、これも彼の尽力によるものでしょう。
続く。。。
2009/12/11(金) 午後 11:45
続きです。
初期は彼個人のお金がほとんど、次第に『協賛金』部分が増大してきたのも事実で、これによって権力を手に入れた経緯があります。
ボランティアはビジネスになります。
一線に立っている人たちは確かにボランティア、でもそれを専従でコントロールする人たちは単なるビジネスでしかありません。
2009/12/11(金) 午後 11:46
合気道はたしかに盛んですね。なるほど、「協賛金」ねえ……。ボランティアもビジネスなんですね。なんだか判るような気がします。時代劇チャンネルで彼の流し目を見るたびに思い出しそうです。
2009/12/12(土) 午後 11:05
とらねこさん、今は初期投資から収穫時にあたると思いますよ(笑)
少しでもベトナムに頭を突っ込んだことのある方なら、なにがしかのうわさ話は耳にされていると思います。
サイゴンの日本語教育施設「さくら学校」を訪問されたときに、「あの人、誰?」との言葉が彼の耳に届いて、退学に追い込まれた生徒があったのは有名な話です(笑)
2009/12/12(土) 午後 11:47
上記のコメントを読んだ方からメールをいただきました。
とらねこさん、横堀バンコク支局長の左遷はカンボジアのポルポト政権を取材した一連の記事のよるものだそうです。
ポルポト派に好意的だった本社筋と、否定するような横堀レポートとの乖離が衝突したと受けとるのが、時期的なことを考え合わせると妥当なようですね。
本社では中国の意向に添って「無血革命」に近い報道を繰り返していましたから。
大虐殺が明らかになってから、横堀氏が復権した話は聞きません。
朝日を含めて、マスゴミは他人には謝罪を求めても、自ら悔い改める姿勢は持ち合わせていませんから(笑)
2009/12/13(日) 午後 11:04
その後の続報は日本では伝えられん
マスゴミの悪い癖
2010/2/21(日) 午後 7:22 [ gob*te*_*aisuki ]
停職中だったこの幹部は、起訴になって失職ししました。
もっとも起訴容疑は『越権行為』、収賄ではありません、念のため(笑)
goboさん、日本の腐ったマスゴミには古いネタでしかありませんよ(爆)
2010/2/21(日) 午後 11:39
まったく、マスゴミ……。世論をミスリードして、どこへ持っていくつもりなんでしょうね。
2010/2/22(月) 午後 10:34
とらねこさん、最近のマスゴミは異常だとしか思えません。
私は複数の全国紙を購読していました、これは仕事上たくさんの情報が必要だったからだし、まだPCの発達していなかった頃の話。
今は自分で選択した問題を深く知ることが出来るようになって便利な反面、どの情報を信頼するかは自己責任になります。
日本の将来は、このままだと暗澹たるものになりそうですね…。
2010/2/22(月) 午後 11:40
ODAがほとんど無償やと思てる日本人がほとんどやろな
無償と利子つけて返還せなあかん2種類あることを
もっと国民に知らせなあかんね
無償援助がいちばん多かった国も公表せんと
その中から海保の船の修理代天引きしたらええんや
2011/2/12(土) 午後 7:35 [ gob*te*_*aisuki ]
まったくおっしゃる通りだと思いますよ、goboさん。
それと、陰に隠れたODAも、もっと公表されるべきでしょう。
某国には『無償』と『水面下』でのODAが、それこそ湯水のごとく注ぎ込まれています。
子供手当てで給食費を徴収できるんですから、海上保安庁の船だってできないことはありませんね、いいアイデアです!(笑)
2011/2/12(土) 午後 11:32