隣のCAMBY

[ リスト ]

飛び入り

イメージ 1

時刻は7時10分、いつも通り地図を見ながらの寺巡りに出かける途中に出会った光景、最初はこんな時間だから結婚式の準備かなと思いました。
道路半分以上せりだした料理の準備に、テントにはピンクのカーテンが取り巻いていたからです。



イメージ 2

カンボジアの結婚式にはどんな料理が出るんだろうと回り込んでみたけれど、まだまだ下準備の段階でした。
レストランからの出張料理隊でしょう、手際はなかなかのもの、熱源はLPG。

決して味見をしたかった訳ではありません、でも、帰りならちょうどいい時間かも知れないと思って地図にはマーキングをしておきました。



イメージ 3

こちらが正面側にあたります、この時点で結婚式ではないのでは、と思うようになりました。
いくら何でも結婚式に白黒のデコレーションはないはずだし、テントの上に掲げられている文字は読めないけれど、雰囲気でこれは葬儀ではないかと悟りました。

ここで、テント中央におられたおじいさんと目が合ってしまいます。
どんな時でも礼は忘れず、脱帽して、近づいてこられるこのおじいさんに会釈を。

言葉をかけられても、私には分かりません。
英語が通じない時には日本語に大きなジェスチャーが私の世界共通語。
「すみません、結婚式と思って、無断で写真を撮らせてもらいました」

それでもおじいさんは私の肩を抱いて、この写真の右側にある家に案内してくれました。
半ば強引に。
そこにはやっぱり笑みを浮かべたおばあさんの写真が飾られ、棺が香を焚かれた中に安置されていました。
飾り付けや献花はベトナムとほぼ同じ、写真など「撮らせて下さい」とはとても言えない雰囲気です。

喪主がどなたなのか分からないまま、悲しみに沈んでおられるであろう中をおじいさんの後について進み、お線香を手向けさせていただきました。
早朝の闖入者が誰かも知らないだろうに、みなさんは私の礼に合わせて返礼。
困ったのは、この場合お香典はどうしたらいいのか、どんな袋ももちろん準備はありません。
昔なら海外出張にはちょっとしたお礼を渡すのにぽち袋は常に用意していたのに、これはまさかの事態です。

ワット・プノンに行った時のことを思いだして、果物皿の隙間にいちばん小さな額の米ドル札数枚をねじ込んでみようとしたら、察したおじいさんから笑顔の拒否に合いました。
「お祈りしてくれるだけでいいんだよ」
そうおっしゃっているみたいでした。



イメージ 4

帰り際におじいさんのちょっとした合図で、民族楽器を使った演奏が始まりました。
これは写真の許可を戴くことができました。

チャルメラの音に似た管楽器と木琴が主メロディー、円形に並べられた2台のシンバルはバックコーラスのような響きです。
指を使って打つ太鼓はゆったりと。
カンボジア舞踊の『アプサラダンス』に使われる曲とはまったく違って、さすがお葬式に使われるもの悲しげでした。
この音が聞こえていれば、きっと私は結婚式と間違うことはなかったでしょう。

準備中にもかかわらず、闖入者を許していただいたみなさんに感謝。
おばあさん、生前はこんな暖かな人たちに囲まれて、きっとお幸せだったでしょう、どうぞ安らかに。

閉じる コメント(34)

顔アイコン

なかやマンさん、私が見間違った訳、分かっていただけます?(笑)
そうですよね、誰がお見送りしてもいいのがお葬式、誰もに祝福されるのが結婚式でありたいですよね。
ただ心の準備のないまま、焼香にまで案内されると作法に反することは慎まなければと、ちょっと固くなってしまいました(汗)
日本なら『香典泥』なんて存在がありますから、こんな時にも気をつけないといけないんでしょう、ちょっと寂しいですね。
ぽち、ありがとうございました。

2010/4/20(火) 午後 11:53 ベトナム オフロード

顔アイコン

douguさん、少なくともベトナムではピンクは結婚式などのおめでたい色なんですけどね…。
まさか!でした(汗)
意味合いは、言葉が通じないので分かりませんでした。
亡くなられた方は女性ですけど、年配の方だったのでピンクは相応しいのかどうかも不明なんです。
これだけは次回に確認といっても、ちょっと無理かな?(笑)

2010/4/20(火) 午後 11:54 ベトナム オフロード

顔アイコン

炎蔵さん、ピンクのカーテンの理由、分かりません(汗)
でも、このカーテンのおかげで貴重な経験をさせていただいたのは確かですから、感謝です(笑)
ベトナムの結婚式やお葬式でも、たいていこんなオープンスタイルなんですよ。
地方に行けば、その度合いはずっと高まります。
わが家での法事も『あの人、誰?』状態は多々ありますから(笑)
こんな環境で過ごされたおばあさん、きっとお幸せだったろうと思いました。
ぽち、ありがとうございました。

2010/4/20(火) 午後 11:55 ベトナム オフロード

顔アイコン

tokotokoさん、今回の場合については、私よりもおじいさんの好奇心のほうが上回っていたのではないかと思われます。
見ず知らずの外国人を焼香にまで引っ張り込まれるんですから(笑)
あ、拒否もせず付いていくその外国人も同じぐらいかな?(汗)
おばあさん、お棺の中で苦笑いされていたかも知れません。
TPOはわきまえているつもりなんですけど、たまにこんな脱線もあります(笑)

2010/4/20(火) 午後 11:56 ベトナム オフロード

顔アイコン

初めまして、ですよね、はわいこちゃん。
私もメコンデルタで出会った結婚式で、写真だけをと思って声をかけたら、そのまま2時間以上も宴会に同席してしまったことがあります(笑)
おめでたい結婚式ならともかく、お葬式と分かった時点でちょっと困ってしまいました(汗)
ピンクのカーテンを誤解したことから始まった一幕でした(笑)

2010/4/20(火) 午後 11:57 ベトナム オフロード

顔アイコン

こんばんは、smokyさん。
反対側の露地から入ったものですから、ピンクのカーテンがまず目に入ってきて、白黒の装飾には気づかなかったんですよ(汗)
そうなんですか、亡くなった方を賑やかに囃してお送りする風習は聞いたことがあるんですけど、お祝いするようなことはまだ出会ったことがありません。
もっとも、ベトナムではお通夜にカラオケ大会が徹夜で行われることがありますから、そんな国の一部かも知れません(笑)

2010/4/20(火) 午後 11:58 ベトナム オフロード

顔アイコン

2代目さん、私を案内してくれたおじいさんの連れ合いさんかどうかは分からないんです(汗)
それでも葬儀を仕切っておられる方だとは分かりました。
好奇心の強い外国人をお棺の前まで案内するなんて、日本では考えられませんよね(笑)
みんな暖かな気持と、誰をも受け容れる南国の気性は、もう私たちにはなくなったことなんだなと思ってしまいました。
これがちょっと心に引っかかったハプニングでした。

2010/4/20(火) 午後 11:59 ベトナム オフロード

顔アイコン

ヒロちゃん、もう日本では期待できないことなんでしょうね。
葬儀が亡くなった方への儀式ではなく、宗教に頼ったものでもなくなってしまいましたから…。
私が屋内に案内される時は、まだ楽器をセッティングしているところでした。
ベトナムでも葬送曲を演奏する楽隊があります、それとも違った民族音楽。
悲しみは感じさせないと言うより、天寿を全うされた満足感みたいなものは感じました。

2010/4/21(水) 午前 0:00 ベトナム オフロード

顔アイコン

ライダーさん、私は逆方向から歩いてきたものですから…。
いくらなんでも正面から見たら、白黒の布でこれは葬儀だなと分かると思います(笑)
おじいさんへの脱帽礼からのハプニング、街は歩いて、肌で感じるものだと思いました。
やっぱり南国だからでしょうか、それとも宗教観からでしょうか、いずれにしても私たちがなくしてしまったことですよね。
ぽち、ありがとうございました。

2010/4/21(水) 午前 0:02 ベトナム オフロード

顔アイコン

あーちゃん、こんな出来事は街歩きをしていてもあまりお目にかからないんですよ(汗)
でも、少なくとも乗り物に乗っていたらまず体験できないことです。
オフロード流で、プノンペンも過ごしてきました(笑)
案内していただいたおじいさん、私が結婚式と間違ったことはご存じないと思います(大汗)

2010/4/21(水) 午前 0:02 ベトナム オフロード

顔アイコン

ピンクや赤のテントをみれば確かに結婚式と思いますね。
今、夫がベトナムに行っています。そうだ、ぽち袋を持たせるのを忘れていました。友人の家のお手伝いさんなどへちょっと包むのに入りますね。夫は気を利かせてくれるかしら?

2010/4/21(水) 午前 0:56 とらねこ

顔アイコン

格式のある家なのでしょうか随分ごうかなお葬式ですね。
ピンクのカーテンもそうですがテントの中のイスがまさしく結婚式
のようです。
タイミングがよかったと言ったら失礼ですが
珍しいものを見せていただいてありがとうございました。
と 私もおじいさんに言いたいです。 ポチ!

2010/4/21(水) 午前 11:32 ワンワン

顔アイコン

とらねこさん、ぽち袋と新しい五円玉は、とても使い勝手のいいものですね。
今は現地化してしまって使わないようになっていますが、親戚の家に行った時はご先祖さまの御供えにぽち袋は欠かせませんでした(笑)
新しい5円玉は、その色合いと珍しい穴あきで、子供たちへのツカミにちょうどいいんです。
このテントの色合い、結婚式と間違っても仕方ないですよね、正面から見れば分かるんですけど(汗)

2010/4/21(水) 午後 11:48 ベトナム オフロード

顔アイコン

ワンワンさん、格式のある邸宅であればたぶん路上で待合いテントを張ることもないはずでしょうから、きっと平均的なお宅ではなかったかなと思います。
そうでしょう?自己弁護する訳ではないんですけど、雰囲気は結婚式と間違っても仕方ありませんよね?(笑)
貴重な経験をさせていただきました、おじいさんには感謝です。
ぽち、ありがとうございました。

2010/4/21(水) 午後 11:49 ベトナム オフロード

顔アイコン

黒・白が無いと、本当に結婚式みたいですよね。
ゆかりのあった人達が集まって、ご飯食べて、音楽聴いて、偲ぶというところは、万国共通ですね。
確かに、結婚式なら、お祝いついでっていうのはありますが、お葬式だと恐縮しちゃいますねー。結婚式に飛び入り参加はありますが、お葬式は無いですね。貴重な体験にポチ!です。

2010/4/26(月) 午後 1:45 アガスタ

顔アイコン

アガスタさん、結婚式と間違ったのはあながち私だけの早とちりでもないですよね、この雰囲気(笑)
特に交通手段の発達していない国では、冠婚葬祭が旧交を温める場になっている気が強くします。
私も先日参列した葬儀で、80年に一緒に仕事をした男性と出会いました。
30年ぶりなのに、「○○さんですね」と日本語で話しかけられてびっくりしました。
停電や資材の遅れで仕事が途切れた時に、『臨時日本語講座』を開いていた頃の弟子にも出会えるんですから、気が乗らなくても出かけるべきだと思っています(笑)
このお葬式も、闖入者を拒むこともない、開かれたものでした。
音楽も特徴ありますね、ぽちありがとうございました。

2010/4/26(月) 午後 11:36 ベトナム オフロード

顔アイコン

どこでもよう飛び込んでいく人(^^)v

2010/5/2(日) 午後 6:56 [ gob*te*_*aisuki ]

顔アイコン

すみません…まさかお葬式だとは思わなかったものですから(汗)
goboさんだって、正面から見なければ絶対に間違えると思いますよ。
それに、私が飛び込んでいったのではなく、おじいさんに連れ込まれたんです(爆)

2010/5/2(日) 午後 11:48 ベトナム オフロード

顔アイコン

これは飛び込みとは言わずに闖入とでもしておきなさい
歓迎されよかったけど
笑いもんにならんかったかが心配(^^)

2010/5/18(火) 午後 7:31 [ gob*te*_*aisuki ]

顔アイコン

ははは、これは本文にも書いたように、おじいさんに肩を抱かれるようにして入ったんです。
goboさんならどう対処されるのか、興味はあります(笑)
私は流れるままに、流されるままに。
こんな時でも香典に気遣いしたんですから、ぜひ合格点を!(爆)

2010/5/18(火) 午後 11:44 ベトナム オフロード


よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事