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例えば『ホンダ通り』にはバイク、あとはそのまま『靴通り』には履物店、『アンプリ(アンプのこと)通り』にはアンプやカラオケ・スピーカーなど。 視力が安定しだしてメガネの更新をドクターに勧められ、やって来たのは『メガネ通り』のディエン・ビエン・フー通りとファン・ゴック・タック通り界隈。 ベトナムではメガネが安いと言われていても、10年以上暮らしていたってメガネ屋さんとは全く縁がありませんでした。 義弟に聞くと、安心して頼めるのは視力測定をしてくれるお店、これは日本だって同じでしょう。 その義弟のバイクに乗せてもらって、降ろされたのがここでした。 『MAT KINH』とは、メガネのことです。 でも、このお店では断られてしまいました。 英語も、私のベトナム語も通じなくって、なんだか野良犬みたいに扱われたのがショック。 ちゃんと現金で支払うお客さんなんですけどね。 気を取り直してチャレンジすれども、玄関払いは続きます。 何故なんでしょう。 英語のできるご主人から、今まで拒絶され続けてきた訳が分かりました。 ベトナムには近視用のレンズで、オールブラウンというものが存在しないらしい。 もしくはあっても在庫が少なく、数日間から数週間かかるそうです。 『スモーク』というんでしょうか、レンズの上が濃くてだんだん淡色になるタイプしかないんだってこと、知りませんでした。 さっそく視力測定に入ります。 「(視力)測定では問題なさそうですよ。今使っているレンズに、何か問題があるのですか?」 「いえ、目の治療を受けているドクターから、(右目の)手術の経過が安定しているので(新しいメガネを)検討するように言われたんです」 「いつ目の手術を受けられたんですか?」 「もう1年近く前です」 「安心しなさい、もう回復していますよ。今の度数があなたに最適なんです」 「でも、なにか焦点を合わせづらいんですけど」 「新しいメガネを作った時と同じ現象かもしれませんね、慣れかな?」 何だか、わがドクターとそっくり同じ見解をお持ちでした。 今では鼻掛けの部分がささくれ立って、気になるたびに紙やすりで滑らかにしてきました。 写真に向かって右側なんて、もうフレーム本体とほぼフラットになっています。 「フレームもこの通り、もう限界なんです」 「じゃあ、フレームだけ交換しますか?レンズはお使いの物で」 ありがたい話なんですけど、これを預けて帰るとなると、メガネなしになります。 「今お使いのフレームより(レンズ部が)少し小さなものを選んでもらえば、レンズだけを入れ替えできますよ」 こんなに親切にしてもらったら、タクシーを呼んでもらって家に直行するしかないなと考えていました。 今まで日本のメガネ屋さんでレンズの在庫があっても早くて翌日渡しだったし、たいてい何日か後に引換券を持って、再度訪れなければなりませんでした。 「これなら30分コースです」と勧められるままに買ったフレーム、30万ドン(¥1500)也。 奥の部屋で、レンズ加工が始まりました。 『関係者以外立ち入り禁止』となっている中、堂々と「写真を撮らせてください!」と言える私です。 キーン、キーンとちょっと耳障りな音、何度もフレームに合わせながらまた削る作業が繰り返されて出来上がったのは25分後でした。 あ、去年の2月に5万ドン(¥250)で買って、皆さんから『安物買いの…』と叩かれた黒いジーンズ、まだまだ現役ですよ。 現役どころか白いペンキも洗濯するたびに落ちて、今では外出にも穿くようになっています。 履物はご覧にならないように、っと。 フレーム代金は300(百の桁以下は表示されません)千ドン、レンズ加工代は含まれているそうです。 ブラウンカラーですが、ちょっと嘉門達夫風になりました。 これでギャグを飛ばせば、きっとウケるに違いありません。 スモークレンズでもいいからと、家内からもらった『メガネ代』に小遣いをプラスして、こんなサングラスも作ってもらいました。 おかげでヘソクリを作れるどころか、かえってマイナスにはなったけれど。
とっても気分のいい一日になりました。 |
日々平安
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