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もちろんおじさんっ子ですから「いいよ!」と快諾、ベトナム人には関心の薄いチャムタワーを3ヶ所巡る予定を組みました。 まずは近場から。 クイニョン市内にあるフンタン(Hung Tanh)塔に到着したのは朝の7時45分でした。 ホテルを出たのは7時ですから、本来ならば10分ぐらいの距離をなぜこんなに時間がかかったのか。 それはチャーターした車の旅行会社に寄ったから。 車とドライバーは何とかして無理を聞いて来てくれたけれど、今日の『わがままツアー』の代金交渉がまだだったからです。 それに明日のクイニョンからクアンガイ省デュックフォーまでの予約と、料金の支払いを済ませておきたかったからでした。 交渉成立。 地元では隣接する道路名にもなっている塔の名前は『タップ(TAP:塔)ドイ(DOI:二つ)』、つまり洋風にいえば『ツインタワー』となるでしょう。 建設当時は三つの塔から構成されていたと言われていますが、現在残っているのは二つ。 これは公園の入り口からですから、一つにしか見えませんね。 今までお伝えしてきたチャムタワーとは、屋根の形状がずいぶん違っているでしょう。 朝の早い時間だからか、私たち以外には誰もいなかったのに、どこからか管理人が現れてひとり7千ドンの料金を徴収されました。 こんなところはしっかりしているベトナム人、管理費も必要だろうし、ちゃんとチケットをくれたから許しましょう。 市民だと、無料らしいんですけどね。 屋根の形状はこの土地の名前から『ビンディン様式』とされ、建設は10世紀初頭とあったり12世紀の初め頃とされていたり本によってさまざま。 現地に案内板でも設置してくれれば断言してもいいんですけど、それだけ解明が進んでいないとも言えます。 1992年にビンディン省による修復も終えて、一般開放されました。 四つの角にはガルーダが、辺りを睥睨していたのでしょう。 チャムタワーはほとんどが東向き、太陽(朝陽)信仰があったからだと伝えられていますが、ヒンドゥー教徒の破壊と創造の神シバの生まれ変わりがチャム王とされているので納得できます。 リンガとヨニが祀られていました。 もう少し経時効果を出せば、雰囲気が出るんでしょうけど。 複製品にしても、あまり新しすぎてガッカリですよね。 ダナンの『チャム彫刻博物館』であれば、再会できるかもしれません。 これもチャムタワーにしては珍しいこと、内部が明るいのもこのせいです。 レンガで閉ざされ、きっと昔には女神像が2体埋め込まれていたと思われます。 いえ、これは私の勝手な想像、こうやって遺跡は楽しむものだとある方から教わりました。 そのひとの想像力の逞しさといったら群を抜きます、当時の王や妃の生活も目に浮かぶそうですから。 「アカデミックに遺跡を見る必要はありません。口にさえ出さなければ、想像の世界は自分だけのものです」 でも、相当な知識がなければ、そんな世界には浸れないのも事実なんですけどね。 こんな修復の方法が、ベトナムでは当たり前になっています。 その上もセメントで固められただけ、チャム彫刻の技術者は絶えてしまったようです。 ぐるりとこれで一周、到着した時から小1時間は経っています。 ビンディン省には14のチャムタワーが残されていて、某ガイドブックには『バイクタクシーを使うと、1日で観光できる』とありますが、私には絶対無理。 『来たぞ!』『写真を撮ったぞ!』では物足りません。 だからと言って、前述の方みたいに『1日、1ヶ所限定』みたいな時間も根気もありません。 今回の移動時間を含めた予定は、3ヶ所のチャム遺跡見学だけにしました。 おまけ。 「ここでタバコを吸ってもいいですか?」 公園内で作業している方たちに聞きました。 「タバコ、1本くれ!」 「あげるから、写真を撮らせてくれ!」 みんないい顔をしていました。
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ちょい旅
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