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バインイット塔は国道19号線からも、丘の上に聳えるさまがよく見えます。 管理棟から坂を駆け上ってきた担当者に家内が入場料は払ったけど、いったいいくらなのかチケットもくれないので分かりません。 クイニョンのフンタン塔からは約20km弱、30分ちょうどの距離です。 車で、舗装もされていないこんな道を登ります。 下調べをしていた時には徒歩で回らないといけないなと覚悟はしていたのに、ドライバーは大丈夫ですと一気に駆け上がってくれました。 ハータン川の右岸、小高い丘の上に建っていました。 これは碑文庫とされている塔。 事前に検索したところでは、歩いてならまず楼門に到着してから見学するのが普通のコースだと思っていました。 現地に来てみると、どうも轍や踏み抜かれた道からは、そうではなさそう。 分かりづらいけれど、碑文庫の向こうに宝物庫と主祠堂が見えます。 まずはこちらから拝見。 フンタン塔だけが特異なのでしょうね。 東西に開かれた入り口で、破風の飾りはなし。 かなり急な坂道で、サンダルなどでは滑ります。 ずっと東はクイニョンの街から南シナ海(ベトナムでは東海)が望め、昔は遠くからでも威容を誇ったはず。 パノラマ写真も撮ってあるんですけど、ブログの制限容量をオーバーするので、私だけが楽しむことにします。 門ですから、碑文庫と同じく通り抜けができました。 宝物庫はファンランのポーロメ遺跡と同じ、ミーソンの遺跡でも似たような様式があったような気がしてなりません。 下調べでは楼門から主祠堂まで、ちゃんと道があるはずでした。 辺りはブッシュだらけ、特にサボテン種のような鋭いとげのある植物が野生していて、とても入り込めそうにもありません。 廻り道をしてでも主祠堂に近づきたいと、車まで戻りました。 「車で行けますよ。私もここは初めてだから、(私が楼門へ行っている間に)下見してきました」 私が指定したチャムタワー3ヶ所のうち、フンタン塔以外は初めてだそうです。 やっぱりベトナム人には興味のない遺跡群なんでしょう、旅行会社のベテランドライバーがこんな有り様ですから。 英語の紹介文もあったのに、やっぱり建立に関しての説明はありません。 ですから、ガイドブックに一番多かった11世紀初頭ということにしておきましょう。 でも楼門が『GATE-TOWER』、碑文庫が『STELE-TOWER』、宝物庫が『FIRE-TOWER』、主祠堂が『MIDDLE-TOWER』だということが分かりました。 ただ、バインイット(BANH IT)塔がなぜ銀塔(SILVER TOWER)と呼ばれているのか、まだ私にはよく分かりません。 私の持っている辞書では『BANH』はお菓子・車輪、『IT』は少ないという意味しか載っていないのです。 修復された稚拙な部分があまりによく分かってしまうので、これでいいのかも知れません。 でも、中央の破風はもっと大きく撮りたいなと思いました。 仕方がないのできれいに写っていた部分をカットして貼り付けました、チャンパ独特の花葉文様です。 出入口は南北と東側にあって、階段が付いていたのは南北側だけ。 もしかして東側は崩壊した跡なのでしょうか、中は宝物庫なのに何にもありませんでした。 ところが・・・。 確かに遺跡群にはトイレがありません、だからと言って、こんな目もあけていられないほどの事態はチャムタワーでは初めて。 よくよく観察すると、上の方ではかすかな羽ばたきがするし、敷き詰められた石畳にはこんなものがいっぱいでした。 そう、コウモリなんです。 いくらか知らないけれど、料金を取る以上は、きちんとした整備はしてほしいものですよね。 ガッカリです。 どこぞの国だったら「やれ返せ・戻せ」などの大騒ぎが起きるのでしょうが、ベトナムは複製品で我慢するおとなしい民族なんだと、改めて思ったのでした。 でも、コウモリの糞尿がある中で耐えるシバ神像も、当時のものではないとはいえお気の毒です。
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ちょい旅
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