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その昨日、ホテルに着いて降りる時にDさんが家内に提案してくれたのです。 「あなたたちの支払った(明日の)料金は、1日分です。デュックフォーなら往復5〜6時間ですから、早起きしてくれればご主人の興味のある場所にお連れできると思います」 「どこへ?」 「ご主人が探しておられたゴダイ(GO DAI)です。と言っても、下調べをしても『あの辺りかな』しかまだ分からないんですけど」 どうする?と聞かれれば、行こう!と答えるしかありません。 出発は朝7時、国道1号線から19号線、そして19B号線に入ります。 いえ、牛クンに聞くのではありません。 そう言われてDさんが私に確認を求めます。 「タイビン(TAI BINH)村ですよね、タイヴィン(TAI VINH)村じゃありませんよね」 「はい、V(ヴォー)ではなくB(ベー)に間違いありません」 ベトナム語は、地名も発音も難しい。 今度はゴダイ集落について聞かないといけません、これが難題でした。 車から降りて、年配の人たちに尋ねてくれます。 しかし、『ゴダイ』が分からないようです。 ただ、タイソン郡は688km2もあって広いのと、郡の境界線が日本のように明確に表示されていません。 Dさんの試行錯誤は続きます。 私が持っている地図にも、グーグルマップにも、ミーアン村落などの表示はありません。 日本なら、普通は警察(派出所)などで聞くだろうと思います。 この国ではそういったシステムなどはなく、地方自治は共産党支部の集中管理なのです。 Dさんは私のサジェスチョンには耳も貸さず、マイペースで目的地を探します。 「デュックフォー往復が約6時間でしょ、10時までにゴダイが分からなかったらデュックフォーに向かいましょう」 半分諦めた私です。 だんだん表情が厳しくなってくるDさん、日本ではWikipediaで(一部の人には)有名な『ゴダイの虐殺』なんて、地元では誰も知らないことに私だって焦燥感が募ります。 国道19B号線からそれてからはさっぱり分からない、第一『タイビン村』はあっても『ゴダイ』など地図には表示されていません。 分かるのは自分たちがいる地点だけ、やっぱりDさん式にどなたかに頼らなければどうにもならないのです。 ふと桂枝雀さんの『行たり来たり』というナンセンス落語を思い出しました、内容は全く関係ないんですけど。 Dさんのベトナム人らしい粘りで、ようやく見つけたのは10時少し過ぎた頃。 もっと分かりやすい案内があちこちにあればよかったんですけど。 こんなところに地方政府だけでなく、この国の政府がベトナム戦争史上の重大な事件に、どんな取り組みをしているのかがよく分かったような気がしたのでした。 おまけ。
それほど二人にとってうれしい発見だったことを、どうぞご理解ください。 今年はここでお目見え、失礼いたしました。 |
ちょい旅
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