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「貫禄ができて、もう2歳の男の子がいる」 家内はそう言いました。 名刺の住所はわが家から川を渡ったすぐそこ、徒歩でもバイクでも10分の距離。 同じ時間なのは、一方通行が多くなったせいです。 いただいた名刺には『ギャラリー』と『アーティスト』の文字、貧乏画家からは大した出世じゃないですか。 絵のことはさっぱり分からないので大きな声では言えないけれど、画風は昔とあまり変わらない気がしました。 昔はギャラリーで描かせてもらっていた『賃取画家』だったのに、小さくても一国一城の主になられたんですね。 いるかな? そっと入ってみましょう。 「頑張ってるね!」 「やあミスター、いらっしゃい!」 以前は送られてきた写真を手に描かれていたのに、今はノートパソコンを横にしての格闘とずいぶん様変わり。 お伝えしたように、この大通りは10年前に拡張されてからは『ギャラリー通り』とも呼ばれて、大小の画廊や画商が集まっていたものです。 今までに淘汰され、当時のほぼ半分ぐらいに減りました。 「ここは前もギャラリーだったよね、確か」 「ええ、家内の父親が買ってくれて…」 ここは余り突っ込まない方がいいな。 「私の全財産です」 「いやいや、奥さんや男のお子さんだって、キミの大事な財産ですよ」 「そうでしたね」 笑って答える彼は『画家の卵』から、すっかり『アーティスト』に変身しているように見えます。 「いえ、まだまだチック(Chick:ひよこ)ですよ。下請け仕事も多いし」 いいと言ってるのに。 クリスマスプレゼントには間に合わないけど、今度来るまでに大きめのパレットを買っておこうかな。 おまけ。
1枚注文した絵が、半月後に出来上がります。 『特価』の45x60cmは、さる女優さんの若かりし頃をその場でスクリーンショットしたもの。 できたらアップしますね。 |
日々平安
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