食べ物・飲み物

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二輪以外は通行料金は支払います、でも高速道路ではありません。
一般国道を整備したら使用料金を取る、これはベトナム流なのです。
8人乗りの乗用車だと35000ドン(¥175)、中型車では無理でもちょっと遠回りすればこのゲートを通らなくてもすみます。
しかしこの程度の料金で時間をロスするなんて、まず考えられません。

海岸療養所の次は、国道1号線を北上します。
Dさんが「ホットスプリングがある」と言うので、ベトナムには珍しい温泉に行くことにしました。
私たちの旅は臨機応変、別な言い方をすれば行き当たりばったり。



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左側の小山に、チャムタワーが見えるではありませんか。
私の記憶に間違いがなければ、この立地条件だと『銅塔』かな。
でもDさんには何も言いません、まずは子供たちも期待している温泉に行かねば。



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国道1号線から並行に走る省道に入って、なお30分ほど走りました。
療養所からは、もう小1時間程でしょうか。



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きっと観光地ではないはず、こんな狭い道には行って来たんですから。
ちゃんと水着は全員準備しています、ベトナムでもこれは必須です。



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「ホットスプリングです」
和歌山に川湯温泉があって、川の中で温泉に浸かれるところがありましたっけ。
熊野灘にキャンプへ行った帰り、よく途中停車して入ったものでした。
ここも川で楽しむんでしょうか、それとも足湯なのかな。
もしかしたら、ひとり用ぐらいの樽が置いてあるから、そこで順番に楽しむのかな。

「川には魚が住めないほどの熱湯が噴き出しています、魚は煮上がってしまいます」
Dさんはそう言います。
「ここでは、卵を楽しみます」
そう言えば、向こう岸にも茶屋風の建物があって、もう数グループが「ヨー(乾杯)!」なんて声を上げていました。



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ひとり用の浴槽には砂が入っています。
湯加減を確かめようとしたら、Dさんからストップがかかりました。
「そこは80度以上あります、気をつけて!」



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ではここは何をするのかと言えば、こうしてネットに入れた鶏卵を…。
確か日本の温泉卵は蒸気で茹でるもの、こちらでは熱湯に直接入れるようです。
これでも黄身より白身が柔らかい『温泉卵』ができるんでしょうか。

気温は35度越えですから、水面から立ち上る湯気は見えません。
真冬の日本なら、きっと川沿いに靄が立ち込めているでしょうね。



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数分で茹で上がりました。
左奥のぐい飲みは、決してお酒を飲むためではありません。



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ホビロン(茹でたアヒルの有精卵)を食べるが如く、こうしてぐい飲みに卵を置いて、スプーンのお尻で殻を割ってから頂くようです。
う〜〜む、黄身よりちょっと白身が柔らかいかな。
でもこれなら、家庭用の『温玉製造機』で作った方が、よほどそれらしいものが出来そうな気がするんですけど。



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ちょっとガッカリしたところで周囲を確認したら、あるじゃないですか。
このポンプとパイプは、きっと源泉をどこかに送っているはずです。
『温玉』を作ってくれたおかみさんに聞いてみました。
詳しく聞いたのはDさんです、でもパイプの先が来た道を50メートルほど戻ったところにある病院に入っていると分かりました。

そこに行ったら、もしかして温泉に浸れるかも知れない。
「食べたら、すぐに行ってみましょう。交渉次第ではあなたの希望が叶います」
今日は不思議と病院に縁のある日です、別に治療を受けるわけではありませんからこれもまたよしかな。

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