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時刻は6時過ぎですから十分ご家族と楽しんでください、そう言って別れました。 「クイニョンでは有名なレストランです」 この言葉で、お昼は大いに失望しましたから安心はしませんでした。 車が到着したこのお店、古くからお付き合いしていただいている方は、もしかして身覚えがあるかも知れません。 そうです、二年前に乗ったタクシーでもここがいいでしょうと案内してもらったお店なんです。 急にその時に食べたサフランライスの味を思い出しました。 一口飲んでから、キャッシャーテーブルに行ってみました。 オーナーさんが座っているはずなのに、今夜は姿が見えません。 いたのは息子さん、英語もできます。 覚えていてくれました、このレストランで「マグロを食べさせてくれるお店はありませんか?」なんて失礼な質問をした日本人ですからね。 「昨日、マグロを食べに行ってきました。ご主人は亡くなったんですね」 「はい、まだ若かったのに」 「あなたのお父さんはお元気ですか?」 「とっても元気ですよ、今本店に行っています。電話しましょう」 そう言えば、この店の名前の後ろに『2』が付いているのを思い出しました。 「わざわざいいですよ、みなさんお仕事中でしょうから」 「いえ、あの後にずいぶんあなたの事で話が弾みましたから、父もきっと飛んでくると思います」 聞くとバイクで20分ほどとか、仕事の邪魔にならないといいけど。 まだ他の料理が出てこないのに、名物ですからすぐに出せる態勢なのでしょうか。 何だか二年前とほとんど同じパターンなのに気付きました。 これが一番時間がかかりそうな料理、でもきっと下ごしらえは済んでいたのでしょう、出てくるのは他の店よりずっと早かった。 普通ならたいてい最後にお目見えするので、ちょっと箸の順番が狂ってしまいました。 カーコート−だけで、ビールは〇本飲めますからね。 一般的な『コムガー』は、鶏がらスープで炊き上げた白いご飯なのです。 これは歯のない人でも食べられそうです。 「父が帰って来ました」 もうお腹が一杯で、帰ろうとしていたところにわざわざ息子さんが呼びに来てくれました。 歳のせいですかね、いくらお腹が一杯になっても、こんな見苦しいことはなかったのに。 オーナーのお爺さんは、中国福建省からベトナムに来たそうです。 「日本人なら、漢字が読めるだろう」 ご本人の名前を書いてくれたのはいいけど、姓は読めても名前は繁体字で分かりません。 二年前に下手なベトナム語を使わなくても筆談ができたんですね、でも『鮪』と書いてもきっと分からなかったでしょう。 また二年か三年したら、また会いましょう。 一期一会と思っていて再開できれば、こんなうれしい事はありませんよね。 おまけ。
私はコーヒーにしておきました。 お兄さんの話は先ほどのレストラン以外、裏切られっぱなしですからね。 ホテルに戻ってからチビに聞いたら、やっぱりサイゴンの方が美味しいと言います。 明日は漁港に行きます、早朝起きですからもう帰ろう。 |
食べ物・飲み物
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