日々平安

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クイニョン漁港

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昨夜の別れ際、お兄さんが提案してくれました。
「今日はさっぱりご希望に沿えませんでしたから、明日の朝早く漁港に連れて行ってあげましょう。交渉したらマグロの水揚げ風景も見られるかもしれません。天気は良さそうですし、その後に朝陽を見に行くのもいいですよ」
朝の4時の迎えに来るという事は、8時間のチャーター契約なので午後2時に明日の観光は終わるのか、家内が尋ねました。
「いえ、これはサービスです」

漁港に到着したのは午前4時半、一緒に来たのは家内とチビだけ。
16歳と18歳は『寝るか食べるか、スマホをいじくるだけ』ですから仕方ありませんね。
港にはいっぱい漁船が戻って、水揚げが始まっていました。



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これはバラクーダですかね、白い長靴を履いたお兄さんの笑顔がいいじゃないですか。
この魚も群れで泳ぐそうで、和名は『オニカマス』と言うそうです。
日本ではあまり見かけないようですが、南方では美味しい魚としてトップ3に入るでしょう。
輪切りにして、昨夜食べた『カー・コー・トー』にもよく使われます。
昨日はカツオでしたけど。



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この倉庫の向こう側の建物で、マグロの荷揚げが行わているそうです。
お兄さんはここで待っているようにと声を掛けて、交渉に出かけました。

「ダメです、マグロの船が戻るのは10時以降だそうです」
何度もテレビで見たマグロの水揚げ光景は、そういえば明るい中で行われていました。
残念ですけど、またの機会に拝見させていただきましょう。



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朝陽を見に行くには早過ぎます、しばらくクイニョン漁港で見学させてもらうことにします。
せっかく入場料を支払ったんですから。

これは小イカ、イカにはいろんな種類があって、これは大きくならないそうです。
小さなうちに採るのは勿体ないなとチビが言ったら、お兄さんから教えてくれました。



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この船は今接岸したばかり、これから船倉から魚が荷揚げされます。
「魚、ちょうだい」
こんな朝早くにも少年がおねだりに、『おこぼれ頂戴隊』は10人以上はいたでしょうか。
直接漁船から魚は買えませんからね。



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こうやって漁船の持ち主や船員の親族が仲買人の代わりになって、近くで卸売業を営むのがベトナム流。
小売人はここで仕入れます、私たちだって同じ。
価格はもちろん入札ではなく交渉制、海が荒れればこの場ですぐに反映されると言いますからまさに市場経済ではありませんか。



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奥にある白い建物がマグロの荷受け場、日本企業の出資で最近建設されたそうです。
クイニョン市のあるビンディン省もマグロの輸出に力を入れているので、港の一等地ですね。
専用門も備わっているので、見学させてもらうならそちらから入るのがいいようです。



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後ろに見えるノン(三角傘)をかぶった女性は、バイクの後部座席に乗っているんですよ。
ベトナム女性は商売上手、このカップルがもしご夫婦であっても交渉事は奥さんに任せた方が何ごともスムーズに運びますからね。
仕入れた魚類はこの日の商品ですかね、緑色の長靴が気になりました。



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到着したばかりの漁船では、漁獲の種類分けがまず行われます。
船倉にはもちろん氷があります、しかし港に到着してからでないと魚が傷むのでこれが現状ではベストなんでしょう。
どの作業も根気のいる力仕事。
『魚は安い、アブラは高い』
そんな漁民の女将さんが演説をされていたのは原油が1バレル=120ドルに迫っていた頃、今はどうされているんでしょう。
ちょっと気になって港を後にしました。

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