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キムチの実家は夜遅くまで飲食店をしているから、「頂上から写真を撮りたいから、乗せて行って」という訳にも行かなくなりました。 登り道は戦争中に米軍が舗装したまま、手入れは一切されていませんから荒れ放題。 今年はいろんな角度から、ゴールドマウンテンを眺めてみたいなと思いました。 ベトナムは英雄・偉人のお名前をいただくのが常、仕方ありませんね。 前方工事中、でも歩きなら大丈夫だろうと進みました。 それに、さやえんどうみたいな物がたくさんぶら下がっています。 初めて見るけど、これはきっと種でしょう。 たくさんいただいてもわが家は狭い、というより、わが家近くに庭付きのお宅なんてなかったっけ。 2鞘だけでいいから下さいと、お願いしてみよう。 大声で何度も声を掛けると、近所からワンコが来て吠えられました。 私はほとんど犬に吠えられたことがないのに、このワンコたちは人相も読めないのですかね。 余所者が立ち止まっていると吠えるのは習性ですから、褒めてやらないといけないんでしょうけど。 何度叫んでも、誰も出てきません。 ご近所からでも誰かが顔を出しそうなぐらい、ワンコが吠えているのに。 なるべく茶色く変色したものを、きっと『熟成・大胡蝶の種』でしょうから。 どうです、この熟れよう。 鞘なんてカチカチで、ナイフの代わりにも使えそうです。 小さな方の鞘には3個、大きな方には8個の使えそうな種が入っていました。 昼は内緒でキムチの家に、庭の隅にでも撒いておきましょうか。 何年か先に来たら、大きくなっているかも知れません。 これもまた楽しみ。 もうイメージはわが箱庭の住民になった気分、黒土のままでいいのかな。 この辺りは鉄分の多い赤土、入れ替えるのは大変だからそのままで挑戦してみよう。 双葉からあの見慣れた小さな葉っぱが出てきたのは2週間後、それも3発3中とは意外でした。 「あ〜あ、別々に間隔を開けて埋めればよかったのに。幼木は、水を多めに遣らないといけないよ」
故郷の家に大胡蝶の木がある義弟が、そう言いました。 もうここまで来たら選別するのはかわいそう、花をつけるまで10年はかかると聞いても平気。 大胡蝶三兄弟と、サイゴン暮らしもいいじゃないですか。 |
ちょい旅
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