ちょい旅

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ようやくロープウェイに搭乗できると思ったら、やっぱりツイてない。
ファミリー4人が大人10人の定員に引っかかって一人だけ次のワゴンに、もちろん私です。
係員もこれだけ混雑しているのにルールは守らなければならない、お察しできますから文句も言いませんでした。



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搭乗している時間は約25分、これって一人だと十分孤独を味わえます。
きっと前のワゴンではチビたちが歓声を上げている事でしょう、こんな渓谷の上を通って行くんですから。
そう言えば、こちらに来てからキャンプなんてしたことがない。



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ようやく頂上が見えました。
見えますかね、頂上駅の左にある白い大仏像、これは昔来た時にもありました。
その右が新たにできた観光ゾーン、でも何だか二つに分かれているみたい。



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間もなく『上の駅』に到着と放送がありました、全ワゴン同じ放送ではないようです。
ベトナムで、いや、アジア最長のロープウェイは下りのラインだと聞いていました、今はもうどこかの国がその座を奪ったとか。
到着したら、まず左の大仏様に参って厄落としをしないといけません。



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『上の駅』に到着しても、ガイドのオボちゃんがいません。
私が一番最後みたい、仕方がないのでみんなが行く通りに歩いて行きます。



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待っていてくれたオボちゃんからもらったのはケーブルカーのチケットと園内案内パンフレット、そんなものまで出来ているんですね。
これでスキー場のリフトがあれば昇りの三点セット、ベトナムには北部でもスキー場はありませんからそれは諦めましょう。
オボちゃんによれば、ロープウェイとケーブルカーが同時に乗れるのはフランスのシャモニだけだそうです。
帰ってから調べてやろうと思ったけれど、オボちゃんの名誉にもかかわりますからやめておきました。



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ここから乗り込んで約5分、『フランス広場』に到着するそうです。
私は不安がいっぱい、なぜかといえば…。



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ロープウェイのワゴンから見ていたんです、これは乗りたくないなあって。
見るからに貧弱な基礎、その上を動いているケーブルカーを見ていたからです。
こんなタイプのケーブルカーは初めて、和歌山・高野山でも香港でもケーブルカーは大地の上にレールが敷設してありました。
こんな断崖にこんな細い橋脚を登るのはスリルがあっていいですね、そうオボちゃんに言ったら「あなたが一番最後です」と答えにならない返事。



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『上の駅』に到着、ここが『フランス広場』なのだそうです。
前に来た時はフランス人が避暑用に建てたヴィラが点在していたエリア、植民地時代の面影がうかがえました。
そのヴィラが今では『フランス広場』に、時は流れます。
ここで1時間半の自由行動、ワインセラーもあるそうですからちょっと楽しみですね。



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そうそう、昔はこんな建物があったんだ、かなり放置されていたらしくて廃墟だったけど。
「このお城(キャッスル)の裏にワインセラーがあるらしい、ガイドさんがそう言ってたよ」
家内にそう言うと、後ろから声がしました。
「キャッスルではありません、シャトーです」
オボちゃん、すぐ後ろについて来ていたんだ。

森と泉に囲まれたお城がシャトー、そんなことを言ってもオボちゃんはおろか、家内にも分からないでしょうね。

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