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せっかくこの先に見える大仏様にお祓いをお願いしておいたのに。 いくら時間にルーズだと言われるベトナム人でも、添乗員さんが20分も遅れるなんてあり得ないでしょう。 来る時のバスでオボちゃんの携帯電話番号が告げられていたのに、4グループの誰一人記録していないなんて。 大学生の姪っ子が通話記録から旅行社に電話して、番号を聞いたのはよくやったというべきか、みんなが迂闊というべきか。 連絡が取れたら、集合場所は何と下の駅でした。 確かオボちゃんはこの駅を指さしていたはず、それとも4グループ全員が「下の」という言葉を聞き漏らしたのか。 これは大仏様に問題はなく、他のグループが知っていたのですから私たちに落ち度があるのでしょう。 すぐそこに見えるのが乗り場、それでもこれだけの人が並んでいるから多少は時間がかかるかなと思っていました。 乗り場が見えてもぐるりとひと回り、この先が改札になっているのです。 これで、オボちゃん始め他のグループには40分は待ってもらう事になります。 実は、みんなとの集合する以外に、一つ約束していることがあるのです。 今ダナンに来ています、明日暇ですからお会いしましょうかと旧知の友人にメールしていたら、彼の都合が悪くなったと急遽今夕に変更してくださいとの電話が入っていたのでした。 もしチビたちと一緒にアトラクションで遊んでいたら電話が繋がらなかったはず、みんな地下に施設があるテーマパークですからね。 実際、連絡があってからすぐに家内に電話を入れたら「電源を切っておられるか、圏外におられます」とのメッセージがありました。 ♪私を 待ってる 人がいるぅ〜♪ シチュエーションはかなり違います、私たちが勘違いしていただけらしいだけです。 ファミリーも他のメンバーもほとんど気にはしていない様子、私もこれぐらい心を広く持たないといけないのでしょう。 「よくある事です」 そのおボちゃんいわく、ここはベトナムで一番長いエスカレーターですなんて、異議あり。 たかだか25メートルぐらいのエレベーターが5つ、継いだだけじゃないですか。 でも、言えませんでしたけど。 ○○工業団地近くまで乗せて行って欲しい、そう言うとドライバーに指示を出してくれました。 最寄りの道で降ろしてもらうなんてベトナムではよくある事、日本だと貸し切りバスでも難しいのではないかな。 カンボジアから帰りの国際運行バスでも、わが家近くで降ろしてもらった経験があります。 ありがとうオボちゃん、また会えるかな。 左手の薬指にリングが光っていました、どうでもいい事ですけど。 別にここで降ろされても不安はありません、今はグーグルマップがあるから自分の位置はすぐに分かります。 電話をして場所を指定すると、車でPさんが迎えに来てくれました。 ホーチミン市郊外にある工場で、新たな製造ラインを立ち上げた時のカウンターパートがPさん。 12年経って、今度は中部に新工場が建設された時に、責任者として赴任。 サイゴンに帰るチケットが取れないでダナン行きが決まった時、メールをしたらすぐに電話がかかって来たのは書きました。 工場見学をさせてもらい、一緒に写真を撮ったりもしたけど公開は禁止だそうです。 10年余り経つと貫禄も出て来て、男女二人の父親ともなればこうなるんでしょうか。 それとも社会的地位や環境が、人間を変えるのかな。 「ずいぶん日本語を使っていません」 そう言いながらも、シャレも分かるしオヤジギャグだって昔のまま。 「工場長、定時退社します!」 そう日本語で声を掛けても反応なし、後は楽しい時間を過ごさせていただきました、ありがとう。 カード式ロックですから、家内は持ち歩いているんでしょう。 フロントに行って2枚目のカードを発行をしてもらって…やっぱり今回のダナン旅行はツイてない。 |
ちょい旅
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チビたちは楽しみにしていたアトラクションの城を回っているはず、ほとんどが地下に作られていて周囲からはどんなものがあるのか想像がつきません。 絶叫マシーン系は好きなのに、地下にあるものなら速度だって制限されているだろうから興味が湧かないんです。 水上に見えるのは人形だけで、それを操作するのは簾の奥に隠れた人たち。 長い竹をくり抜いて、ひもで操っているからくりは以前拝見させてもらったことがありました。 演目に『孫悟空』がありますね、これなら聞き取りにくい歌でもストーリーは分かります。 でもまだ開演には30分ほど時間が、ちょっと酔い覚ましに園内を回って見る事にしましょうか。 日本語が目に入ったから近付いただけ、美味しいですよと言われても…。 すみません。 劇の始まりにいつも出てくる人形、ご挨拶してから演目を紹介してくれます。 あれ、孫悟空とは言わなかったぞ。 でもチャム族のダンスがあるらしいから、しばらく見てみます。 これは池の主である鯉と龍との戦い、結構動きが早くて面白いんです。 勝つのはやっぱり龍、なにせ中華系では当たり前の筋書きなのです。 さてその将来は…ベトナムで見ていただくか、ご想像してくださいませ。 国父ホー・チ・ミンがこの水上人形劇を愛して、ハノイに人形劇学校を創設したのは有名な話。 南部でも歴史文化博物館やダムセン公園には、小規模ながら常設の劇場もあります。 そこで演ずるのはこの学校の卒業生さんばかり、老若男女の混合したチームがいくつあるでしょうね。 一般に『ベトナム族』とされるのは『キン(京)族』の事、人形劇の発祥は1000年以上前にキン族の収穫祭に当たる行事からだとされています。 キン族は北部を勢力下において、チャム族は中部にチャンパ王国が2世紀から19世紀まで栄えていて争いを繰り返したとされています。 1000年前だと勢力争いの真っただ中ですから、キン族の人形劇にはチャムのダンスなどの演目はなかったはず。 きっとこれは近代に創作されたものでしょう、ベトナム政府は『民族融和』を憲法に記しているぐらいですから。 この辺りはまだ工事中の建物が多くて、先にはクレーンも見えますから拡張中なのでしょう。 建物はやっぱりフランス調なのかな。 ダナン空港が拡張整備されて、各国からの直行便が増えました。 ロシア人はもともと多かった中部地域です、そこに中国語・韓国語・英語が混ざってもちろんベトナム語。 日本語は全く耳にしませんでした、フランス語も。 日本人は声が小さいからでしょうか、それともまだバナリゾートの情報が伝わっていないからかな。 それに…日本人の旅行日数は、世界でも短いそうですからここまで足は延ばせないのかも知れません。 下りのロープウエイ駅に近い場所ですから、けっこう人通りがあります。 その中のお一人があまり見かけない竹筒をお持ちでした、笛ですかね。 私が注目していると、男性が近くにまでよって見せてくれました。 「笛ですか?」 「いや、これはきせるだよ。吸ってみるか」 私の返事を待たずに、男性は刻みタバコを詰め込んでくれます。 「吸って、吸って!」 火を付けてくれていますから、吸わないわけには行かないでしょう。
尺八よりちょっと長めの竹筒、本来は吸った口で中の煙を味わうものなのに…。 咳込んでいる間に男性は筒を持って大笑いしながら駅の方に、お礼も言えませんでした。 チビたちのガス抜きは終わりました、もう早く帰ろうよ。 |
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ここまでツイていなかった事がいろいろあったので、ぜひ大仏様にお参りして厄払いを。 そう思って近づいたら、すぐ目の前におられるのに、いったん降りて回り込んでまた上がらなければならないみたいです。 これなら『薔薇の館』に寄らず、直行すればよかった。 でもお耳に近いから、きっと聞き届けて…いただけるはず。 線香もお賽銭もないお参り、申しわけありません。 「どうしてロープウエイが2本もあるのに、乗客は一方通行でしか乗れないんですか?」 「おや、もっと混雑していた方がいいんですか?」 「・・・」 それに、入り口も狭い。 なぜかと言えば、ぐるりと座席があって、前のロープウエイみたいな対面座席ではないから。 中央にこんな円形のバーがあって、揺れても大丈夫? やっぱり次々と定員いっぱいに詰め込まれて、今回はチビと私だけが同じゴンドラ。 前は私だけでしたから、大仏様の耳元でお願いした効果は多少あったのかも知れません。 確かに西洋風の建物らしきもがたくさんあります、オボちゃんが言う所の『シャトー』なんですかね。 長短3本あるロープウエイはいずれもスイス製、ゴンドラ内には今年12月までの検査証が貼られていました。 ビルのエレベーターには期限切れの検査証が多いベトナム、ここは安心していいんでしょう。 「正面の三角屋根で、お昼御飯です。時間はこれからフリーで、集合時間は午後4時に長いロープウエイの駅です」 時刻は12時過ぎ、ちょうどいいタイミングかな。 いっぱい遊びたいから早くご飯を食べないと、チビと大学生の姪っ子は意見が一致。 エレベーターはあるけどいっぱい人が並んでいます、選択したのは螺旋階段でした。 建物の壁に沿った階段、5階まで何段あるんでしょう。 そうチビに言われても、ステンドグラスが美しいので足を止めて何枚か写真を。 いい雰囲気じゃあありませんか。 ビュッフェ式で料理は300点はあるそうです、でも観光地の食事にはあまり期待してはいけませんよね。 果物だけはお代わり、なにせ「ハヤク、ハヤク!」ですから。 これが5本目、集合時間までには十分時間はあります。 ほろ酔い気分で、人気の遊園地を歩いてみるのも乙なものではないですか。 おまけ。
設備はすべてTOTO、うれしいではないですか。 |
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バナリゾートの目玉はまだこの上にあるアミューズメント施設だから、私はそういった施設は一向に興味はありません。 高速に乗れば40分ほどで行けるユニバーサルスタジオも、ディズニーランドさえ興味がないんです。 家内も同意していたんです、でもこちらに来てからは「行っておけばよかった」などと言うのですから、女心と何やらでしょうか。 フランス広場で私の目的はただ一つ、ワインセラーで試飲をする事。 ところが…案内板に英語がない、ベトナム語とフランス語だけなのです。 それでなくとも、私のベトナム語は小学三年生程度と家内に言われているのに。 お酒は『Ruou』ですから、その文字を探して行き当たりばったりで。 どこに行っても土地勘はいい方なのが自慢、でもガイドのオボちゃんから園内地図を貰っておけばよかったと後悔。 フランス語の下にベトナム語、その下に小さく英語がありました。 それにしても人が多い、同じ色の帽子はツアー会社からの団体さんです。 ワインはまったく知識がありません、もち米焼酎とビールが私のメインなるアルコール飲料。 外国旅行の土産にワインを貰っても、すぐに甥っ子に贈呈してしまいます。 白と赤とローゼを飲んで、美味しいものにもう1枚を使おうと考えました。 パンフレットの中に3枚隠してあります、一度に4枚出して不審に思われるのは嫌ですからね。 ん〜、上品な育ちではありませんからおいしいのかどうか分からない。 分からないままにローゼはないので同じお代わりをしました。 おつまみが欲しくなります、1軒だけ店を出していたのをちゃんと見つけていたんです。 リュックとワインを向かいに座っていた女性にお願いして行きます、どうせたいしたものは入っていませんから。 ベトナム地場産業のウィンナーならひとつ1万ドンほど、バナリゾートのせいか日本の会社からライセンス供与のせいか、ここでは25000ドン(¥125)でした。 1本買って現場でひと口、なかなかおいしいよと言ったらこのポーズ。 「アリガト ゴジャィマシュ!」 ほんわかしますね。 内部には入らなくて、まずはぐるりと回ってみます。 内部は旧宗主国のフランス人が建てたヴィラの写真、今はここに移設されたり取り壊されてしています。 その跡地に出来たのがバナリゾートです。 こんな時期にあじさいを見られるなんて、やっぱりベトナム中部高原の一部なんですね。 どれも花は小ぶり、チビが3歳の頃に行ったダラットで「コレ、ゼンブ花カァ?」の言葉を思い出しました。 自分の顔より大きな花群の写真、まだパソコンのスタート画面に使っています。 おまけ。
そう書かれた立て看板を数ヵ所で見ました、ベトナム語だけです。 外国人は常識を守ってくれる、そう考えたのでしょうか。 外国人にもそうは限らない人たちがいます、言葉尻のイントネーションでどこの国から来た人かはすぐに分かりましたよ。 |
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ファミリー4人が大人10人の定員に引っかかって一人だけ次のワゴンに、もちろん私です。 係員もこれだけ混雑しているのにルールは守らなければならない、お察しできますから文句も言いませんでした。 きっと前のワゴンではチビたちが歓声を上げている事でしょう、こんな渓谷の上を通って行くんですから。 そう言えば、こちらに来てからキャンプなんてしたことがない。 見えますかね、頂上駅の左にある白い大仏像、これは昔来た時にもありました。 その右が新たにできた観光ゾーン、でも何だか二つに分かれているみたい。 ベトナムで、いや、アジア最長のロープウェイは下りのラインだと聞いていました、今はもうどこかの国がその座を奪ったとか。 到着したら、まず左の大仏様に参って厄落としをしないといけません。 私が一番最後みたい、仕方がないのでみんなが行く通りに歩いて行きます。 これでスキー場のリフトがあれば昇りの三点セット、ベトナムには北部でもスキー場はありませんからそれは諦めましょう。 オボちゃんによれば、ロープウェイとケーブルカーが同時に乗れるのはフランスのシャモニだけだそうです。 帰ってから調べてやろうと思ったけれど、オボちゃんの名誉にもかかわりますからやめておきました。 私は不安がいっぱい、なぜかといえば…。 見るからに貧弱な基礎、その上を動いているケーブルカーを見ていたからです。 こんなタイプのケーブルカーは初めて、和歌山・高野山でも香港でもケーブルカーは大地の上にレールが敷設してありました。 こんな断崖にこんな細い橋脚を登るのはスリルがあっていいですね、そうオボちゃんに言ったら「あなたが一番最後です」と答えにならない返事。 前に来た時はフランス人が避暑用に建てたヴィラが点在していたエリア、植民地時代の面影がうかがえました。 そのヴィラが今では『フランス広場』に、時は流れます。 ここで1時間半の自由行動、ワインセラーもあるそうですからちょっと楽しみですね。 「このお城(キャッスル)の裏にワインセラーがあるらしい、ガイドさんがそう言ってたよ」 家内にそう言うと、後ろから声がしました。 「キャッスルではありません、シャトーです」 オボちゃん、すぐ後ろについて来ていたんだ。 森と泉に囲まれたお城がシャトー、そんなことを言ってもオボちゃんはおろか、家内にも分からないでしょうね。
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