カブとシャリィ

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フランケン・カブ

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いつもとは変わった画像からのスタートです。

決して積算距離が地球を1周半していることが珍しいわけでもなく、再塗装した後がこれだけきれいにひび割れを起こしているのをお伝えしようとしているのではありません。



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『シフトパターン』のラベルには、某国で生産されてものなら『ハ』に付く半濁点『°』ではなく、濁点の『"』が表示されていることが多いので、これは合格。

もうわがブログの読者さんなら、タイトルで悟られていることと思います。



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残念ながら、今回はクランクケースの鋳型ロゴでもないのです。

刻印は『JAPAN』、あ、ちょっとヒントが見えてしまいましたね。



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普段なら、この画像から入るんです。
カウルにウイングホンダマークが付けられているのもうれしいんです。

お分かりに、なりました?



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左足元。

焦げた部分は、オーナーさんが樹脂を溶かせばくっ付くかも知れないとお試しになったそうです。
思い通りには行かない樹脂、今度は目立たないように小さな穴を開けてテグスで括られたとか。
「強く縛れないんだ」
その後、この針金で固定されるようになりました。

最初見たときは、あごの長いホチキスで留められたのかと思いました。
それならいちばん怖いクラックの先頭にもあるはず。

帰り際、ステンレスの針金にされると目立たなくなりますよと言ったら、今度バラけたら諦めて中古品を買うとお答えになりました。

私の体もこんな痕が増えました。
簡単に修理でも出来るのならいいんですけどね、これからは大事にしないといけません。

寄せ集めカブ

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古そうなスーパーカブを見つけると、なんだか吸い寄せられる気がします。
もしかして『NANDA』カブに出会えるかもしれないとの、淡い期待をこめて近づきます。

これもその中の1台。
ずいぶん旧型だし、あちこちとんでもない改造もあるし、部品も省略されているので、もしかしたらと思って、誰もいないのをこれ幸いと写真に収めました。

フロントフォークもボトムリンク式ではなくテレスコピックだからなんだか妙な印象を受けます。
一番おかしなのはまさに『取って付けたような』フロントフェンダー、タイホンダが東南アジア向けに開発した『WAVE』の樹脂製フェンダーが、まるで鳥のくちばしみたいに見えます。



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どんなに部品が省略されてって、配達に使われるスーパーカブには絶対に必要不可欠なものがあります。
それが、この書類挟み。
たいてい樹脂製のファイルホルダーに入れて、ここに挟んで走ります。

ホルダー中央のスペースは、500ミリリットルのペットボトルがちょうど収まる南国ならではのありがたい設計。



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ちゃんと『メイドインジャパン』の刻印もあるんです。

でもこのクランクケースは初めて見る形状、もしかしたら初期のカブではないかとゾクゾクしながらHONDAのホームページをずいぶん検索してみましたが、見つけることはできませんでした。

もしかすると『NANDA』カブより貴重なのかもしれません。

不思議なダックス

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『ホンダ・ダックス』と呼ぶより『ダックス・ホンダ』の方が馴染みが深いと感じるのは、私が育った限られた地方だけなのかも知れません。
確認のために検索してみると、『ホンダ・ダックス』の表記が圧倒的でした。

改造は加えられてHONDAのマークはないけれど、ベトナムでは珍しいダックスに間違いありません。
もしかしたら海外仕様なのでしょうか。

色つやもよさそう、それになんといってもサイドにぶら下がっている水筒が南国らしい雰囲気を演出しています。
これはペットボトルでは、絶対にいけません。



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首をかしげたヘッドランプ、速度計も付いていませんから純正ではありません。
でも、丸形の雰囲気は大好きです。

左にクラッチレバーがありますからきっと海外向け仕様なのでしょう、日本では見たことがありませんから。



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クランクケースにはHONDAのマーク、でも、日本製の刻印がありません。

エンジンには49cm2とありますから50cc。
クランクケースの止めボルトもないし、もしかしてこれだけが近似機種からの流用ではないかとの希望的推察をしておきました。

ほかに日本製だと証明出来そうなものが一切なくても、ダックスの偽物が走っている情報は耳にしたことがないからです。



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ちゃんとスタンドがあるのに、縁石に後部座席用のフートステップを引っかけて駐車するなんて、HONDAファンにあるまじき行為。
せっかくきれいに乗ってもらっているのに、不安定きわまりない停め方です。

どんな人が乗っているんだろうとの空想も、これであえなく中断。
縁石側に回り込んで写真を撮る気が失せてしまいました。

ダックス君には罪はありません、どうぞ元気で走り続けてください。

HONDAもどき

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かなりあちこち改造を加えられた、これも50ccのスーパーカブに見えました。
でも、何か臭いが漂っていたんです。
いえ、オイルでもなくガソリンでもなく、どこか胡散臭さが、です。



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大きな荷物を載せる改造荷台からでもなく…。



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溶接されたスタンドからでもなく…。



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ここから漂ってきたようでした。
『HOMDA』には、もちろん『UAPAN』などの生産国刻印はありません。
「5年間、ノートラブルだよ」
オーナーさんから言われても、私にはどの辺りからがトラブルなのかが分かりませんでした。



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これは、ひと目で純血種ではないことがわかりました。



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『HANDA』にも、生産国は刻まれていませんでした。

入院する前に撮りだめしておいたものですが、決してこの2台の写真はボツにするつもりだったわけではありません。
義弟たちに見せると、口々にいろんなメーカー名が出てきたのです。

『HONZA』、『HONGA』、『NONDA』、『NANDA』…。
せめて『NANDA』を撮ってから、みなさんにご報告しようと思っていたんです。
それなら『シャレ』になりそうですから。

設計図を忠実にすると、どんな後進国でも一定レベルのエンジンやフレームが作れる。
これもスーパーカブが持つ伝説のひとつです。


今日はベトナムの建国記念日、土曜も日曜も関係なく開かれている病院もさすがにお休み。
それに、ファミリーから退院祝いの宴席がありました。
飲み過ぎを警戒したのでしょう、家内から「ネットカフェに行ったら?」なんてありがたいお言葉。
急遽以前の写真をもとに記事を書きました。

交番のカブ

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省道沿いに去年できた交番です。
赤くて丸い目印電球はないけれど、扉の上に「BAN CONG AN(交番)」の文字が見えます。

ここの広い敷地で、迎えの車が待機していました。
バイクの道を走って15分、私が一番先に到着したので荷物を積み込んだあとはいつも通り付近を散策しようとしたら、交番の中にカブがあるのが見えました。
まずはこちらから拝見と思ってみたものの、この国でもちょっと敬遠したくなる職種の方がいるのだろうなと、近づいたところからの写真だけに止めておこうと思いました。



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ソローっと近づいたつもりなのに窓からのぞく影が見えて、その人が『おいで、おいで』をします。
つまらないことで職務質問を受けるのもイヤだし、逃げるところもないし。
逡巡していたら、その人が出てこられました。
ランニング姿に半パンツ姿のベトナムスタイル、お年も私のほぼ変わらない方でしたから、きっと警察官のお父さんに違いないと、気はずっと楽になりました。

「HONDA、写真に撮らせていただいていいですか?」
「いいよ」
「入らせてもらってもいいですか?」
「いいとも」
笑顔で了解をいただきました。



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交番のカブは、リヤショックが強靱なタイプに取り替えられている他はほぼ原形をとどめていました。

「どこから来た?」
「サイゴンからです」
「韓国人か?」
「いいえ、日本人です」
「HONDA、YAMAHA、AJINOMOTO、HIROSHIMA、NAGASAKI…」
知っているだけの『日本語』を並べ立てはじめました。
私も負けずに「SUZUKI、KAWASAKI、TOYOTA、OSAKA…」と応戦、いつもながらの大笑いになります。
これはベトナムにはよくあるご挨拶のようなもの、職務尋問とは違って気楽にお近づきになれるセレモニー。

「旅行かい?」
法事で…と答えたかったけれど、単語が分かりません。
お線香を持って祈るジェスチャーをしながら、訪問先のお名前を告げました。
「ああ、○○の家か」
広いけれど狭いのが田舎、すぐに分かっていただけたみたいでした。



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ニュートラルランプが付いているので私の探しているカブとは違っても、長い年月を走り続けてきたことには間違いありません。
お疲れさん、これからもがんばれよと、いつもの儀式でヘッドランプあたりをさすってやりました。

お父さんは冷たいお茶を入れてくれて、私も長期戦の予感がしてきました。
長期戦といっても、3台のバイクで子供を含めた12人をピストン輸送するだけですから、長くて30分。
うれしいおもてなしです。



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クランクケースは何度か銀色のペイントで塗装したようで、それでも『MADE IN JAPAN』の刻印ははっきり読みとれました。
フートステップのバーは、鉄筋製に変わっています。

カタコトでトンチンカンになりがちな会話は滞りがち、ひとつの話題からあまり進みません。
それでも顔をつきあわせての会話は、楽しいんです。

ようやく姪っ子の姿が見えたので、お礼の言葉を言って最敬礼、交番をあとにしました。
「交番でお茶をごちそうになったから、お礼のご挨拶をしておいて。警官はいなかったけど、いいお父さんだよ」
すぐに挨拶に行って戻った家内から、びっくりさせられました。
この方がこの交番の主だったそうです。

長い人生の中で、警察官から受けた初めての親切だったと思います。

自分の早とちりを棚に上げて、「やっぱり田舎はいいなあ、警察官まで!」
ここで生活もされているのなら『交番』ではなく、『駐在所』と呼びたくなりました。



おまけ。
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カブの向こうにあった、きっとベンリィの初期型だと思うんですけど、聞くまでには至りませんでした。


メコンデルタ地帯、ベンチェー省。

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