カブとシャリィ

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Eショックカブ

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こちら側から見るといろいろ省略された部品はあるものの、年代物にしてはそこそこの程度のいいカブです。
オーナーさんが日本製だと主張されているのは、認めてもいいんです。

「乗ってみるかい?調子は最高だよ」
そう言われても、尻込みしてしまうんです。



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反対側に回って『日本製』の痕跡を探していた時に、見つけたんです。
決して赤土で汚れているから、尻込みしたわけではありません。
スパークプラグのハイテンションコードがむき出しになっているからなんです。

「電気ショックが来ませんか?」
「それは運転がヘタ。ここにズボンや足が触れると電気が来るのがわかっていたら、気をつければいい」

おっしゃる通りなんですけれど、ハイテンションコードの保護カバーだけでなく、剥き出しの線あたりにも赤土がついていない部分があるんです。

「たまには目の覚めることもある」

多分そうだと思います。

中部のわが足

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サイゴンでは家族が厳しくてバイクに乗ることをあきらめている私、中部に来ればこれが解禁になるのも楽しみのひとつです。
バイクタクシーはないし、もちろんタクシー会社はクアンガイ市内にあるだけ、デュックフォー駅に待機しているのは女性のバイクタクシー、1日1往復の列車到着時だけだからです。

もちろんご遠戚さまこぞってのバイク部隊は強い味方、大人4人子供二人とその荷物のために6台のバイクが動員されます。
時間帯によっては会社への出勤前だったり、お昼や夕食の休憩を利用してのことになりますから、ちょっと私が個人的に行きたいとなるとなかなか言い出せません。
それで、この一番古い50ccのカブを貸していただくことになります。

本来のオーナーであるキムチのお母さんは、代わりの自転車に乗ってくれます。
私には乗れません、後ろのブレーキしか効かないからです、自転車自体に乗れないのではありません、念のため。



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型は古いが、悪路に強い日本製。
ちゃんと「A−C50型」の型式認定シールも残されています。
これはもともとキムチのお父さんが乗っていたもの、似非日本製ではありません。



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もうひとつ気に入っているのがこのナンバー、似たバイクが並んでいてもすぐに分かります。
このバイクを借りて、温泉にも通いました。

ただひとつだけ気に入らないのは、真っ直ぐ走るためにはハンドルを心持ち右に切っておかなければいけないこと。
前回にこれを言うと「へたくそは乗れない」と答えられたので、もう言いません。



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久しぶりにサイゴンからの来客とあって、宴会が開かれます。
椅子とテーブルのレンタル業者まで行ってくれるか?の言葉にふたつ返事で答えた私、積んでくれたのは同行の中学校教師をされている方。

「大丈夫ですよね、これぐらい」
「たぶん…」

私自身が「乗り物百態」のモデルになるとは思いませんでした。
地道でのカーブが、さすがに恐かった。
みなさんのご期待に応えなければならないと、必死で運転しました。
到着後に記念写真を撮っていたら、「ご苦労さん!」
ちょっとは株が上がったかな?

不思議なシール

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きれいに乗られている古いホンダカブ、こんなカブを見つけるとうれしくなってしまいます。
中部の訪問先で見かけました。
後部座席は荷物も運べて人も乗せられるように、座席は取り外しできます。

ン、でも…。



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ハンドルカバーのシールが逆になってるぞ。
奥に写っている自転車でおわかりになると思うんですけど。

ベトナムで塗装をする時はシールを剥がさないはず。
それに、塗装した形跡もなし。



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C-50の型式認証シールもあったし、エンジンオイルの注意シールも本物。
日本での製造時に貼り間違うはずないし。

何とも不可解極まるシールであります。

裸のカブ

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交差点で信号待ちをしていた2台のカブ、奥に子供さんを乗せたカブと手前のカブを比べていただくと、その差がよくおわかりいただけるのではないでしょうか。
まるで整備前と整備後のデモンストレーションみたい。

フロントの泥よけ以外、座席部も含めたフレームは丸裸、ガスバーナーであぶった痕跡や磨いたあとが見て取れます。
きっと板金してから塗装にかかる前なのでしょう。

それでもナンバープレートさえつければ、じゅうぶんに町中を走れるカブって、スゴイと思ってしまいます。
もちろんドライバーさんも。

眉唾日本製

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程度のいい50ccのカブを見つけると、必ず写真に撮ることにしています。
このカブは、たぶんいろんな部品の寄せ集めらしいことが面白く、オーナーさんに訊いてみました。

「どれがもともとの色ですか?」
「前と後ろの色!」
多分そうだと思っていました。

エンジンのシリンダ部分も、新たに交換した痕跡があります。

「日本製だ!」
「???」



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タイ製のカブにもカタカナで書かれたシールが貼られていることは、知っています。
シールを探してみても、どこにも日本語もそれ以外の文字も見つかりませんでした。

「前から見ると、わかる」

そうなんでしょうか、私にはちょっと判別できません。



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「ここに、日本製のシールがあった」

クランクケースの「HONDA」と鋳込まれた文字の上に、確かにシールの残骸があります。
私には「POWER」の文字しかわかりませんでした。

オーナーさんがこれだけ言われるのなら、信じないわけにはいきません。
でも。
メイドインジャパンの文字が、おかしかった。


【画像追加】
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ベトナム製クランクケースです。

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