隣のCAMBY

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15分観光

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寄進時に両替をしてもらったからといって、特に急ぎ足になったわけではありません。
参道に戻って時計を見たら、まだ15分と少々の余裕がありました。

バイヨン寺院の尖塔が石畳の参道に影を落としていることから、東向きに建てられたことがわかります。
よし、ここは一周できなかった南側の回廊を見ることにしました。
トゥクトゥクのドライバーにワン切りコールするのは、そのあとに。



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やっぱり2009年発行のガイドブックに書かれているとおり、北側の回廊とはずいぶん違っています。
石畳も歩きやすくなって入るけれど、崩落した石柱や天井はどこかで保管されているんでしょうか。



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回廊のレリーフは見て回る人も多いのでしょう、板張りになっています。



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このあたりには、ジャヤヴァルマン7世王の凱旋シーン。
壁の三段にわたって刻まれています。



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チャンパ軍との戦闘シーンは割愛、やっぱりテーヴァダー像のほうが私には好ましく思えます。
夕日がだんだん低くなってきました。



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南面に回りこんだとたん、こんな状態になってしまいました。



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崩れたり残っている柱から、『天女の舞』を。

ここで出会った3人グループの女性は、日本から個人旅行で来られた方たちでした。
「バイヨン寺院は、確か修復中なんですよね?」
新しい情報をお持ちではないかと思って訊ねました。
「あ、入り口の案内板だと、去年に終わっているそうですよ」
「え、これで?実に中途半端だと思うんですけど」
「そうですよね!」

お互いの旅の安全と出会いにエールを交わして、お別れしました。



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トゥクトゥクの迎えを待つ間に、バイヨン寺院の落日を。
四面菩薩のシルエットが入る位置を探してみましたが…これが精一杯でした。



おまけ。
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あちゃ〜!
日本人同士の会話でよかった、そう思ったんです、本気で。

クメールの微笑

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アンコール・トムの中央に位置するバイヨン寺院には、東西南北を向いた四面観音菩薩像が49体あるとされています。
「全部撮るべし!」と意気込んでみたものの、やっぱり外部からでしか撮れない菩薩像もいくつかありました。

これは一番高い中央の四面菩薩像、先端は42メートルだそうです。
あとは、ご説明など不要でしょう。
『クメールの微笑』をご覧ください。



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アンコール・トムのおさらいをしておきましょう。
『実業の日本社刊 アンコール・ワット』からの抜粋です。

『スールヤヴァルマン2世の末期には隣国の勢力伸張が著しく、2世没後の国王はいずれも国内の平定さえもままならず、1177年にはチャンパ軍の侵攻を受けて王都はついに陥落、チャム族の支配を受けることになる。

しかしまもなくジャヤヴァルマン7世が現れ、激戦の末にチャンパ軍を撃退すると、アンコール王朝は一気に最盛期を迎える。
7世王は「神の都」として造営された王都が壊滅的な打撃を受けたことを教訓とし、城塞を兼ね備えた新しい城都の再建に着手した。
アンコール・トム(大きい城都)の誕生である。

仏教徒として初めて王位についた7世王は、仏法による天下の平定、国内の当地を目指していた。
仏教の庇護者として、王都の寺院を改修して再興するのみならず、全国各地に診療所(102ヶ所)や宿駅(121ヶ所)を置き、さらに王都の守護寺院としてバイヨンを創建する。

アンコールに当時伝えられていた仏教は、日本と同じ大乗仏教。
後に伝わり今日まで信仰が厚い南伝仏教(上座部仏教)とは異なり、出家信者だけではなく、成仏を信じて悟りを求めるものはすべて救済されるという教義だ。

観世音菩薩の顔で埋め尽くされた神秘的なバイヨン寺院は、地理的に王都の中心にあるだけではなく、神々の住む天界の中心であるメール山(須弥山)を現している。
城壁がヒマラヤ聖峰を、環濠が大海を表現しており、アンコール・ワットをしのぐスケールの天界が、この王都には再現されていた』



おまけ。
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今年の顔出しは、ここで。
耳をそばだてて聞いた日本語ガイドさんの説明によると、幸福をもたらす菩薩像だそうでした。

久々にセルフタイマーを使いました。



もうひとつ、恥ずかしかったおまけ。
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寺院の中の仏像に手を合わせてお祈りが終わったら、娘さんが結んでくれました。
ここに来るまでに小銭のカンボジア・リエルを全部寄進してしまったので、ポケットにはもう20ドル札より小さなお金がありません。
両替をしてもらってから謝意をしたのは、初めてでした。

象よりビール

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プノンバケンの丘に登るには、こんな方法もあります。

もちろん往復の、約20分コースです。



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人間が歩くのと、ほぼ同じ時間で往復します。

ただし、『撮影スポット』への道が混雑し始めると、営業は終了します。



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ここでは、高いところから日本語での大声ばかりが目立ちました。

「お義兄さん、象には乗らないのかい?」
「いいよ、もう何回も乗ったことがある」
「日本人は、エレファント・ライディングが好きみたいだね。象に乗るところはないのかな?」
「あるよ、もちろん。(和歌山県の)『アドベンチャー・ワールド』というパンダのいる公園でも乗った」
「いくらだった?」
「忘れた…」
「ここより安かった?」
「忘れた…」



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サイゴン道植物園だと、2万ドン(¥80)だよ」
「ここも確かひとり10ドルだったはずだけど…ガイドマップにもそう書いてある」

「お義兄さんなら、象よりこっちだよね」
「……」
プノンバケンの落日から戻って、5本まとめ買いしました。
もちろん黄色の矢印をつけた飲み物です。



おまけ。
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軽四輪ほどのトラックが冷たい飲み物の移動販売店、隣にこんなバイクが並べられていました。

バイヨン回廊

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去年は見られなかったバイヨン寺院の第一回廊から見ることにしました。
ほとんどの観光客はまっすぐ見所の本殿へ向かいます。

やっぱりお好きな人が、ちらほらいます。
ここは静か、当時を回想してみるには絶好の場所です。



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本殿と違って、順路の矢印もありません。
足場に気をつけて、彫刻を拝見。

中央に見える尖塔が、高さ42メートルの本殿です。
バイヨン寺院の第一回廊は東西に約160メートル、南北は約140メートルですから、予定時間は30分にしました。



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足元だけを注意するだけではいけません、自己責任で見て回るのですから崩落にも気を使って。

いっぱいテーヴァダーもあります、きょろきょろしている姿は都会でならきっと不審者扱いされそうな見学者です。



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一部板張りのところもあります。

確かに歩きやすそうですが、石造遺跡には少々不釣合いに見えて仕方ありませんでした。



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東西南北に、第二回廊への通路があります。

今日は第一回廊全周見学が目標、ショートカットはしません。



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ようやく西側まで来ました。

「ミミズもカエルも、みなごめん」
遺跡の上も歩かせていただきました。
でも、ここで崩落状態がひどくなって、とうとう行き止まり。
元に戻って第二回廊から本殿に入ることにしました。



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ここからは観光客が一気に多くなります。
カメラは上向きに構えることにします。

第一回廊から第二回廊への門、観光客を迎える初めての四面菩薩です。



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第二回廊から本殿への門、アンコール文化にも『アーチ』や『ドーム』がありません。
同じヒンドゥー教の流れでも、インドの建築との差がここにあると指摘されます。

バイヨン寺院に49体ある『クメールの微笑』とのご対面です。



おまけ。
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ベトナムのチャンパ遺跡で何度もご紹介してきた『リンガ』、北側の第二回廊にありました。
シバ神信仰の『生殖崇拝』儀式に使われたものです。

沙羅双樹の宝石店

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夕食の前に寄ったのが、女性が大好きなジュエリーショップ。
店内は撮影禁止だし、右側のみやげコーナーにも私の興味をかきたてる物もなかったしで早々に表に出てきました。

ドライバー氏やガイドさんたちにはショップからふるまいのコーヒーが出されています。
「あなたも、コーヒーを飲みますか?」
ガイドの『岡本課長』から暖かいお誘いがありました。
「いや、もうすぐ食事だから…」
そうお断りしたら、ドライバー氏が助手君に何事か言うと、助手君はバスの中に入ります。
持ってきてくれたのは、冷えたアンコールビールでした。

「ビヤ、ウンディ(ビール、飲んで)!アリガトウ!」
ドライバー氏から声がかかりました。
どうやらドライバー氏からの差し入れのようでした。
いちばん後部座席に座っていたのに、何日か一緒に行動していると私がビール漬けになっていることまでお見通しになったのでしょう。

ご好意には遠慮するタイプではありません、後で買って2倍返しの術を使えばいいだけのこと。
それに、『アリガトウ』は私から言うべき言葉です。
どうやらこの缶ビールは、ドライバー氏のナイトキャップ用にバスの冷蔵庫で冷やされていたもの。
プルトップを空けて、飲む前に高くささげて言いました。
「ありがとう!」



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『岡本課長』に明日のスケジュールを聞きました。
トンレサップ湖の増水で周遊がキャンセルされたために、後半のプノンペン観光が前倒しになっているからです。
できればプノンペンでも自由時間が欲しいという下心もありました。

「プノンペンまでは315kmありますから、朝6時半に出発しても到着はお昼ごろです。昼食をとってからロイヤル・パレスやナショナル・ミュージアムを見学して、カジノで遊んでからの夕食です」
「……(私、考え中)……」
「フリータイムは、翌日の午前中にされてはいかがですか?」
読まれています。

「そうですよね、ロイヤル・パレスの『サル・トゥリー』も見たいし」
「あ、それ。このショップにもありますよ。隣にあるレストランの境あたりにあります」

瓢箪から、駒。



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まだまだつぼみが多いけれど間違いなく『サル・トゥリー』、『沙羅双樹』でした。



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「雨が多いと、開花してもすぐに落ちるんです」
わが家近くにある『沙羅双樹の寺』で聞いたこととまったく同じ言葉でした。
これが開きかけた、『沙羅双樹』のつぼみです。



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「あと数週間で満開になるでしょう。(その頃に)ここへまた来ます?」
「花には興味はあるけど、ジュエリーには興味がないんです」

本当はまた来れればいいんですけどね。

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