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〔白州の民話・伝説〕送り犬 横手
昔、横手のある婆さんが、日暮れて中山峠の道を、家に帰ってきました。すると火のような目を光らせた山犬が、あとになり先になりついてきました。ときには足に絡みつきそうなまでに側にきました。 婆さんは、こわくて、こわくてたまらないが、誰も助けてくれる人はいないので、うしろを見たり、ころんだりすると、たちまち犬にかみ殺されますから、気をつけて、やっと、自分の家までたどりつきました。山犬もはなれずに来て、戸間口にすわっています。 婆さんは急いで、飯一杯盛って出し「どうもご苦労様でごいした」と、礼をいうと山犬はそれを食べて、帰って行ったといいます。 世間では「送り犬」とか「送り狼」などといって、よく山犬に出あったようです。目が暗やみに強く光るので、タバコの火と間違えて「火を一つお借しなって」といって、きせるを出し、かみつかれた人もあったそうです。(古老談) |
はくしゅうジャーナル
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