you must believe in spring

ふと、美しいメロディーが心に浮かぶように設計が出来れば・・・。

桜台のすまい

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練馬区桜台のすまいにまつわること
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桜台のすまいで内部建具を担当していただいた柴木工から電話があった。


「頼まれていた玄関の棚ができました。」


予想していなかった早い出来だった。

先週の電話では木工所の工作機械が突如故障で復旧が難しいということだった。

工作機械を直す技術者は非常に限られていており、わざわざ大阪から呼び寄せて直すということだった。

オーナさんは、ゴールデンウィーク中に知り合いを招くと言われていたので

それまでに出来れば良いなー思っていたので残念と思っていた矢先だった。


よし、疾きこと風の如し。


携帯ではつながらなかったので、直接家にお伺いすることにした。

折りしも都心はスコールの如く雨が降り始めた矢先−。

家に戻ったオーナーさんと偶然にも直接会うことが出来た。


「夕方に棚を取り付けに伺います。」


とって返してその足で柴木工へ−。

親子で木工所を営む柴木工は、一方通行の通りにあって5m以上はある高く広い間口を持つ。

整然とした仕事場は、腕のよさを感じさせとても好感がもてる。

そこで、私がサンプルで取り寄せた木部の天然ワックスを塗り、現場に持ち込んだ。



「玄関に、コートと帽子がかけれるフックと棚を作ってほしいの」

という話があったのは先日の芝植えのころ。


まず、コート掛けのフックを色々物色してみた。

が、なかなか良いものにめぐり合わず

一時は自らデザインをしてみようかとも思わせた。


この手の金物は、簡単に見えて長い使用に耐えることや帽子や衣類を痛めず掛けるディテールの工夫を考

え合わせると簡単に手を出すと痛い目に会いそうだった。

いろいろ思い悩んだ挙句、今回は既製品の使用にとどまった。


すまい全体の調度品の傾向から、黒いブラス(真鍮)の製品が良いと思い

既製品をフックを見繕い取り寄せた。

一見無難だが飽きの来ない美しい線を持つ。


柴木工さんの話だと、台座が少し不陸があり、少し削って平らにしてから板に止めつける必要があった。

既製品といえども問題はあるもの。


棚全体の考えは、当初はもう少し巾広で考えていたが、

もう少しコンパクトな方が良いとのオーナーさんの希望で現在のスケッチとなった。


デザインは一見、平凡に見えるが、漆喰の壁に浮いたように取り付く棚と連続する

フックの存在感がすべてを物語る。

実際取り付いて、近くにあるダウンライトによって映し出されたフックの影のリズムを見て

「なんか音符のようね。面白いわ。」

というオーナーさんの感想だった。


うまくいったようだった。

家に帰って玄関の扉を開けると、まずこの棚が目に入る。

「お帰り・・・。」



カメラが壊れていて実際の写真がないのが残念です。

代わりにエスキスのスケッチを載せました。(稚拙ですが・・・。)

イメージが難しいかも知れませんが、ご容赦ください。



小泉設計一級建築士事務所のURL

http://www.tiisanaizumi.com/

桜台のすまいURL

http://www.tiisanaizumi.com/0426sakuradai.htm

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メンテナンスウィーク

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メンテナンスウィーク


今週はメンテナンスウィーク。

というか、肉体労働の週。

にわかに筋肉活性化。


桜台のすまいは2回目の春を迎え

外部の木部が竣工当初のワックスの効き目がなくなってきた。


「年に一度くらいのペースでワックスがけが必要というのを

設計のときに聞いていたのですが。そろそろ塗り替えが必要では・・・。」

というオーナーさんの嬉しいお言葉。

すまいの愛情をしめすお言葉。

設計者としても嬉しい。


内部はともかく、外部のバルコニー部分は脚立がないと無理。

近くに隣地のフェンスがありちょっと素人では危険なので半素人の私が引き受けた。


木製の格子状のバルコニー。

ワックスを塗り始めてわかった。

意外と大変なことが・・・。

床を塗るのとは訳が違った。

2次元と3次元の奥行きの違いを体で感じることとなった。


焦ったわけではなかったがそこで大失敗をした。

庇の上部の手摺を脚立(きゃたつ)でワックスがけ。

脚立の高さが足りなかったため無理な姿勢でやっていたら

思わずバランスを崩して転倒。

見事に周囲の植栽に落下した。

頭が真っ白になった。


幸運にもたいした痛みはなかったが・・・。


あーあ。やっちゃった。


クリスマスツリーにするゴールドクエストの木が見事に真ん中からポキ。

あとはいくつか植栽とテーブルに被害を与えていた。

ううむ。参った。

幼い子供との散歩から引き上げてきたオーナーさんは

惨状を垣間見てマユを引きつらせた。


善意でやったことが裏目に出るとは・・・。

情けない。

な・さ・け・な・い。


一通りの作業を終え薄暗くなった帰りの気持ちはなんともいえないものであった。

まあ。そういった日もある。


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芝植え―桜の下で

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庭からは高稲荷公園の桜が見える。

桜台のすまいの芝植えをしてきた。

春の日差しは少し強く、クワを振り下ろすとすぐに汗ばんだ。


公園ではお年寄りや、どこかの子供連れの団体が花見を楽しんでいた。


春。


メールのやり取りではクローバーがうまくいかなかったので芝を植えたいといっていた。

相当手ごわいな。

クローバーはかなり強い草なので大抵の場所で育つ。

桜台のすまいはちょっとしたくぼ地にある。水はけが悪かったのか・・・。

生育が早い洋芝がうまくいくかな・・・。でも芝は水はけが良くないと・・・。


芝は大きく分けて2種類ある。

一般的に庭で使われる高麗芝(コウライシバ)などの和芝とゴルフ場や公園などで見かける洋芝である。

さらに洋芝は暖地型の芝と寒地型の芝に分類され、寒地型の洋芝は首都圏では冬も緑を楽しめる。


洋芝は主に種をまく。生育が早く、この時期だと1〜2週間ぐらいで新芽がでてくる。

夏場は週に1回程度刈り込む必要があり害虫にやられることがある。

ちょっとメンテナンスが必要となる。


一方コウライシバは、切り取られたシートを植えることが多い。刈り込みも洋芝ほどでない。

比較的メンテナンスは楽である。ただ横に伸びる性質があり目が詰まってきたら穴を開けたりして空気が

入るようにしてやる必要がある。


さて、先日オーナーさんと直接会って話をした。

「クローバーがだめなんて珍しいですね。よほど水はけが悪かったのでしょうか・・・。」

「いえ、育ちすぎて手に負えなくなってしまったのです。」


なるほど、そういうことだったのか・・・。その一言ですべて決まった。

「伸びないほうが良い。」


15崢度のヒメコウライシバのシートと目土を見繕って今日を迎えた。

ところが・・・。

思いのほか苦戦することとなった。

庭にはクローバーの残党が残っており思うようにクワが入っていかない。

クローバーの根は以外に深く弾力性があり、何度もクワを跳ね返した。

そのうち手の皮がべろりとむけた。

たかだか15屬らい、午前中で終わるとたかをくくっていたのが誤算だった。


土を耕すのに4時間近くかかった。


ようやく下地ができ、なるべく土を平らにして芝のシートを並べた。

そして目土として軽量土を上から被せた。

最後にオーナーさんに水をまいてもらい無事終了。

太陽はすでにオレンジ色になりかかっていた。


単純なことは意外と難しい。

改めて農家の偉大さを感じた今日一日。


戦利品としてオーナーさんからメロンを頂いた。

子供の喜ぶ姿が至福のひと時。


写真は桜台のすまいの近くにある名刹 広徳寺のけやき

シバの茎を想像させる。

広徳寺。

臨済宗大徳寺派の寺院。

その由来はもともと後北条氏の庇護の下、小田原にあった寺院だった。

豊臣秀吉の小田原開城で消失後、関東を納めた徳川家康が下谷に再興した。

現在の桜台に来たのは関東大震災後。

寺院には作庭で有名な大名茶人、小堀遠州や江戸時代の剣豪、柳生十兵衛などの

歴史上の人物が眠っている。


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久々の訪問

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久々の訪問

桜台のすまいのオーナーさんから突然メールがあった。

庭に芝を植えたいのと、玄関にフックと棚を新たに付けたいので相談にのってほしいということだった。


「メールでは行き違いがあるといけないので一度あってお伺いしましょう。」


久しぶりにお宅を訪問することとなった。

玄関を開けるといきなり大きくなった息子さんが出迎えてくれた。

今度3歳になるという。

いろいろいたずら好きで目が離せない。

ちょうどすまいができたときよちよち歩きっだったお子さんがもう言葉をしゃべるまでになっていた。

他人の子供は成長が早い。桜台の住まいができてから2回目の春だった。


家の中心のリビングはすっかり落ち着いて、住まいとして好ましい雰囲気となっていた。

自然素材の仕上げは時間と共に好ましい風合いを帯びていた。

ほど良い生活のための調度品に囲まれながら

良いスケール感でまとまっているなと感心した。

コーヒーを頂きながらいろいろと要望をお伺いする時間がゆったりと過ぎていった。

昔の恋人を想うように自分が設計したすまいがついつい懐かしくて長居をしてしまった。


春の訪れを感じながら。


桜台のすまいについて
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「空間」は何よりのごちそう。


豊かな「空間」があるすまい。これこそ、多くの住宅設計者が(厳しい?)条件の中でなんとか実現した

いことです。個々の部屋や外観の美しいプロポーションもさることながら、それらをつなげるあり方。歩

みを進めるにつれ現れてくる豊かな変化。光と影の演出。内部と外部の得もいえぬ関係。映画を見るよう

な美しい場面展開。時間や季節によって変わる表情。・・・等。そういった語りつくせぬ空間の魅力が、

生活を彩る背景としてかけがえのないあなたの人生を演出します。すまいにとって「空間」は何よりのご

ちそうなのです。


すまいづくりは恋愛から始まる?


そこで、あなたにとって具体的に良い「空間」とは何か、が問題になります。よい「空間」とか、理想の

「すまい像」といったものは、各個人の生まれ育った環境に大きく左右されるといわれています。千差万

別で、作り手の立場でも意見が分かれます。視覚的な美を追求する人、使い勝手や機能性から提案をする

人、素材や質感、構造からイメージする人、音や熱環境を重視する人。・・・等。設計者・施工者は個々

に得意とする持ち味があり、良いすまいづくりには自分の感覚にしっくり合う相手を見つけ出すことが大

切です。恋愛と同じで一番自分にあった相手を求めることが大切です。


お互いの感覚のずれ


あなたが「この人なら信頼できそうだ。」という設計者・施工者にめぐり合ったならば、具体的なすまい

づくりを進めることになります。ここでは感覚のずれや摩擦が生じることもあると思います。恋愛関係か

ら夫婦になると生じる現実のずれのようなものです。あなたは今までの経験から理想の「すまい像」とい

うものを持っています。設計者は、打ち合わせの中でその原風景を聞き出し、それに沿う形で案をまとめ

る努力を試みます。が、一方で要求される機能、敷地条件、使い勝手、コスト、法規、納まり、構造、素

材・・・等。多くの変数をにらみ、バランスをとりながら最善の空間の提案を作ることになります。それ

は当然のことながらあなたの理想の「すまい像」とのずれを生み出すことになります。そのほうが良いと

思ったら設計者はあえて、大きくずれた提案をすることもあります。場合によっては、あなたはこの提案

を良いのか判断ができなくなります。それは、設計の段階で図面や模型、CGなどで良し悪しを判断する

のは限界があることも一因です。にもかかわらず、判断を迫られます。受け入れるのか?それとも、自分

の「すまい像」に固執するのかどうか?・・・。お互いの立ち位置の違いはなかなか相互理解しあう地点

には到達できないこともあるでしょう。すまいづくりにはよく話し合っても埋められない部分があるので

す。最後は、前述の「この人なら信頼できる。」と思うかが大切になってきます。


自分の子供を想うように


ものづくりに携わる人間として、自らが関わったすまいは子供のように愛しい気持ちがわくものです。そ

ういった気持ちをすまい作りに関わった人たちが共通認識として持ち合えたら・・・。良好な人間関係の

もとにつくられたすまいは悪いはずがありません。理想的なすまいづくりは、すまい手、つくり手が良好

な関係において初めて実現するのです。


10年後そして20年後


最後に私自身が住宅設計で重きを置く事は何かと聞かれたらこう答えます。

家族とすまいが10年後、20年後どうなっているか、獏とはしていますがイメージして設計をしていま

す。時と共に家族構成、趣味趣向やライフスタイルは変化します。昨今では家族が希薄になり、会話もま

まならない嘆かわしい風潮も聞かれます。しかしいつの時代にも個人の生活の基本単位としての魅力ある

すまいは大切であると私は確信しています。時の経過に耐え魅力を持ち続けるすまいの基本的な強さ。1

0年後、20年後も何よりのごちそうであり続ける「空間」を探り続けています。


可変性の高いプランだったり、増築のイメージとか、家自体が家族の成長とともに変化してゆくことも視

野に入れて柔軟に考えています。そういったことをひとつひとつのすまいの設計の中で粘り強く探求を続

けています。


撮影:鈴木知之


記事は旭硝子の家づくりの知恵を得るサイト
ハローアーキテクトのなかの建築家紹介サイトに掲載されたものです。
http://www.asahiglassplaza.net/kaiteki/architect/ar/index.htm

写真は桜台のすまい
http://www.tiisanaizumi.com/0426sakuradai.htm


小泉設計一級建築士事務所のHP
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