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たしか、麻生首相の選挙用キャッチフレーズは「安心社会実現」でしたっけ?自民党は、マニフェスト
がまとまらないようですね。
不況とは何かというと、一言でいえば商品が売れないということです。ようは、お金が市場に流通して
いないということですね。お金の動きには2種類あって、お金を手放して商品を持っていたい傾向が強い
場合はインフレと呼ばれます。物価が上がりますから、お金を使わずに持っていたら、貨幣の価値が下が
っていきます。それで国民は貨幣の価値が下がる前に商品に交換した方がお得と考えるわけです。
逆のパターンは、商品を買うよりもお金を保持していた方が安心だと国民が考える場合です。これが現
在の日本の経済状況です。「景気が悪い」と言われますが、日本にお金がないわけではありません。日本
の家計が保有する金融資産の半分に当たる736兆円が預金となっています。つまりお金はあるのに使わ
ないんですね。
ではなぜ使わないのかといえば、私見によれば、国民の多くが将来に対する不安を感じているからだと
思います。さらにいえば、老後の生活に不安を感じているからではないでしょうか?そもそも自民党に対
する支持率が下がったきっかけの1つは社会保険庁の問題だったと思います。つまり将来が不安だから、
お金を使わないでおこうという心理が働いている気がします。
ではお金を預金に回さずに使ってもらうのはどうすればよいか?
1つの有効な手立ては、将来を保証することです。
新商品を開発しても、値下げしても、将来についての不安が払しょくされない限り、日本人は財布を開か
ないということですね。合理的経済学が完全に見落としていたのは、「将来への不安感」という気
分的要因が障害となっていることだというのが、私の考えです。
どうやって将来を保証すればよいか?やはり年金制度でしょう。「老後に十分、平均的な暮らし
ができますよ。だから心配しないで消費しましょう」というメッセージを打ち出すことです。ポイント
は、まず将来への不安感を解消するのが先決だということです。そうすると、民主党の政策とは正反対
に、「まっさきに消費税を実行して、それを年金税とすれば、もう将来を心配しなくていいんだよ!」と
丁寧に訴えることです。消費税を年金の積立だと考えればよいわけです。
それと同時に年金の制度設計を示します。どんな不測の事態が将来起こっても、確実に十分な年金を受
給できるということを説明します。私は
消費税と年金制度改革を同時に行う以外に国民は消費に向かわないと思います。
民主党は子供手当を公約にしていますが、そんなものバラまいても、お金が流れないのは目に見えていま
す。将来が不安なんだから、普通の親なら子供手当を貯金するでしょう。ばらまくことが重要なのではな
く、消費に導くことが大事なんですけどね。
さらに消費への呼び水として、 政府貨幣を発行します。数十兆円ぐらいは、やってもらいましょ
うか。よく勘違いされますが、政府貨幣は借金ではありません。誰の負担にもなりません。誰も損
しません。ただお金の流通が増えるだけです。年金改革、消費税とセットになれば、政府貨幣は消費の起
爆剤になるでしょう。
インフレの危険を指摘する識者もいますが、まさに 必要なのは適度なインフレなんです。さきほ
ども言いましたが、インフレとはお金を手放して商品に群がることです。つまり消費することです。消費
が増えれば、設備投資も進むし、物価も上がるし、給与も上がるし、雇用も増えます。お金が社会に回り
だします。これを好景気というわけです。
財政出動が必要なんですが、国民の年金不安を解消しない限り、消費には結びつかないでしょうね。年
金不安を解消できるのは、消費税以外にはないと思います。ポイントは、将来への不安を解消して、国民
がお金を手放して商品に群がるよう、消費を刺激することだとです。
子ども手当も、高速道路無料化も、農業者戸別所得補償制度も、年金改革と消費税による財源の裏付け
が保障されない限り、貯金に回るだけでしょう。国民はばらまかれたお金をしっかり握って手放さないで
しょう。そして国の借金が残るだけ…。最悪のシナリオですね。
最後に天下りの根絶や国の出先機関の廃止、無駄遣い根絶を謳って、官僚を血祭りにすることを公約す
れば、なかなか悪くないマニフェストになると思いますが・・。消費税に対する反感は、消費税自体より
も、この税金が官僚に無駄遣いされるのではという懸念にあるのだと思います。いかがでしょうか?これ
ぞ、「安心社会実現」そのものだと思うんですけどね…。
国民の消費を可能にする政策を打ち出した政党に、一票入れるというのはどうでしょうか?
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