欧米とは何か?
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オバマ米大統領は16日の演説で、政府管理下で経営再建を進める保険大手アメリカン・インターナシ ョナル・グループ(AIG)による幹部への高額ボーナス支払い計画について、これを阻止するようガイ トナー財務長官に指示したことを明らかにした(産経)。 ニューヨークで暮らしているので、ウォール街に対するアメリカ人の怒りは伝わってきます。ウォール 街は世界経済の中心というので、どんなとこかと思って行ってみたら見掛けはたいしたことないんです ね。拍子抜けしました。 問題の高額ボーナスですが、、「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)」を扱う金融商品部門 の幹部たちに支払われるそうで、いわゆる経営危機のまさに主犯なわけです。産経によると、ガイトナー 米財務長官は先週、AIGのリディ最高経営責任者(CEO)に電話で見直しを迫ったものの、AIG側 は「有能な人材を流出させないためにやむを得ない」と説明したそうです。 敗して世界的経済危機なんですが。大失敗が有能さの定義でしょうか?本来なら、解雇という手段でまっ さきに「流出」させるべき人材のはずなんですけどね。 まさにウォール街の人材観を象徴するコメントですね。つまりウォール街にとって優秀な人材とは、 「金融テクノクラート」だということです。ようするに手先が器用で、金融商品を製造できる技術 者を優秀だと見ているわけですね。ところがこの技術者たちは、自分が開発したプロダクツが社会 私は今回の危機の真犯人は、自動車業界の没落も含めて、アメリカのビジネススクールの教育のあり方 と、それの価値観的地盤となっているアングロサクソン的な合理主義だと思っているんですが、ウォール 街のテクノクラートたちは、まさにそのDNAが凝縮した申し子たちなんですねぇ。今回の産経の記事でよ く分かりました。しかし、大統領がブッシュさんだったら、こういう政府の反応はなかったでしょうね。 オバマさんはさすがだと思います。
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日本の会議や教室の討論の方が、野蛮なほど率直な意見のぶつけ合いに見えてくる。「朝まで生テレ |
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私はタバコは吸わない。しかし、欧米からやってきた禁煙運動が日本を侵食するさまを見るのは、じつ に胸が痛む光景である。禁煙という象徴をめぐって争われているのは、じつは文明と文明の衝突である。 日本の文化はモノを通して他の文明に侵入するが、欧米の文化は理念を通して侵入する。理念を通して 侵入するということは、禁止と統制の形で侵入するということだ。したがって、人権や民主主義や自由と いう欧米の理念は、禁止の命令形で非欧米文明に輸出される。差別してはいけない、抑圧してはいけな い、独裁はいけない、etc。欧米の文化の根本には、対決と克服というモチーフがあるから、どうしても そうなるのだ。 さらに欧米の禁煙運動の深層を探ってみると、そこには自然の威力に対する恐怖心が存在することが分 かる。自然の敵意に怯える欧米人が存続するためには、現実全体が理念と自然へ二分されるよりほかはな かった。欧米人にとって、自然とは理念によって克服される客体である。 このへんから、欧米人の自然一般に対する嫌悪感が理解できる。日本人にとっては自然の一部である男 女の区別は、男女同権の理念によって克服されなければならない。自然界ではあまり見られない同性愛 は、その反自然的性格のゆえにむしろ尊重されなければならない。自然との間に適度な距離感がとれない ので、自然そのものを理念化してしまい、クジラ愛好家や過激なベジタリアンという奇妙な人種が生まれ てしまう(日本人から見れば、彼らは反自然である)。平均気温からの逸脱は、自然が人類を滅ぼす攻撃 の前兆だと理解され、エコロジーという理念のよって対抗する。 日本人にとっては単なる道具に過ぎない科学と医療も、欧米人にとっては理念である。科学と医療は、 欧米人にとっては自然を征服するための理念的道具である。その裏側には、自然に対する敵意と恐怖が隠 れている。医療は、身体という自然を克服すべき理念的実践なのだ。 禁煙運動がアメリカから始まったのは、偶然ではない(ナチスもやってたな・・)。アメリカとは、西 欧が生んだフランケンシュタインである。日本人にとっては自然が生んだ嗜好品に過ぎないタバコと酒 が、アメリカでは堕落の象徴として敵意を向けられる。同じ嗜好品でも、銃や車などの製造物はOKであ る。最近では、食物や自分の身体でさえも、思惟と理念によって管理されるべき自然と見なされているよ うだ。健康食ブームやダイエットもアメリカ発祥だが、脂肪は自然の敵意の象徴であり、しかし彼らの肥 満の原因はコーラに象徴される「人口物」にあるのだから、皮肉である。 健康に対する異常な気遣いは、身体という自然に対する敵意の裏返しではないだろうか?身体は、病気 を内蔵した時限爆弾として、潜在的危険物のように扱われていないだろうか?身体は、今はおとなしくし ているが、扱いを間違えれば反抗して牙を剥く不良息子?タバコは、不良息子(身体という自然)をけし かけて親に暴力をそそのかす同級生(嗜好品という自然)のような扱いだ。 基本的に、自然に対する恐怖感と敵意は、一神教の産物である。キリスト教徒である小生が言うのだか の奴隷になることで、自然を支配する権利を得るのである。禁煙運動と環境保護は、欧米文明の必然的産 物である。環境保護と云っても、管理としてなされるのだ。身体という自然と、環境という自然に対する 終戦以後、アメリカ化された日本のふがいなさやいかに・・。タバコ規制だけではない。健康日本21、 健康増進法、、食育基本法、最近ではメタボは法律違反になるそうではないか?健康であることは、国民 の責務となったそうである。健康とは何だ? いる。日本には、独自の日本人的健康観があったと思う。欧米の単一的、還元主義的、原理主義的健康観 ではなく、多元的・包括的な健康観が・・・。 厚生労働省の研究では、喫煙者は2〜4年寿命が縮むそうだが、わずか4年の寿命を延ばすために、何 十年も愛好品を断念するなんて、小生に言わせればバカな発想である。小生はコーヒーを愛するが、仮に コーヒーが寿命を4年縮めるとしても、これから先、70歳まで30年間コーヒーなしで暮らすなんてバ カなまねはしない。長生きするために生きるのではなく、楽しむために生きるのだから。 グローバル化が世界中を席巻したように、死刑廃止運動が世界を席巻したように、人権、民主主義、市 場経済など、欧米的価値観が世界を支配している。禁煙運動という欧米化もあと一歩で完成である。禁煙 は個人の意志だが、禁煙化はイデオロギーである。健康を理由に反論しても状況は変わらない。健康至上 主義が、欧米発の価値観だからだ。たばこ規制枠組条約も、国連機関を支配する欧米発の"思想運動"であ る。 小生はタバコは吸わない。でも、文明と文明の衝突という観点から、禁煙運動には賛成しない。欧米は 理念によって侵入する。禁止によって侵入する。日本は日本の流儀でやりましょうよ。
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