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以下はACOUSTIC REVIVE社石黒社長さまのご見識です。同社のケーブルは実際に使っていますので、その高音質は理解しているつもりです。

指摘の通り、テフロンとはデュポン社の登録商標ですが、一般的にフライパンなどの表面加工でもテフロン加工と呼ばれている通り、フッ素樹脂加工とか記号で表すよりも判りやすいためそのように表記されています。

ケーブルの絶縁材に使われるフッ素樹脂はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やPFA(パーフルオロアルコキシアルカン)などになります。

高級ケーブルにはPVC(塩ビ)の他にPE(ポリエチレン)が使われるのも指摘の通りですが、高額ケーブルでPVCを使用しているメーカーはかなりの数に上ることもまた事実です。
カタログやHPを参照し載せても良いのですが、それは弊社がやるべきことではありませんので各々でお調べになられて下さい。

PEの比誘電率は2.4という数値になり、PVCの5.6に比べれば確かに優秀です。
しかし、テフロン、つまりPTFEやPFAの2.2に比べれば間違いなく比誘電率では劣ることになります。
またケーブルの絶縁材の性能を表す値には比誘電率の他に誘電正接という値も存在します。
こちらは長さや質量なども含めた計算値で出すしか方法がないので数値としては表せませんが、簡単に説明すると「ケーブルにおける信号伝達の損失度や変質度」になります。
この誘電正接値においてもテフロン(PTFEやPFA)は絶縁材の中で最も優秀なものになり、確実にPEやPP(ポリプロピレン)を凌ぎます。

筆者注
こちらの書き込みに対するご解説です。
https://blogs.yahoo.co.jp/nightwish_daisuki/64390429.html

文中にある「お堅い設備」とは公共施設や工場などを示すのだと思いますが、このような設備でテフロン絶縁のケーブルが使われず、PE絶縁のケーブルが使われるのは当たり前です。
何故ならばPEはPVCに比べて数倍〜10倍程度のコストで済みますが、テフロン絶縁となればPVCの数十倍〜百倍近くのコストとなってしまい膨大な量と長さを引き回す施設に使えるはずがないからです。

また、「オーディオ向けのケーブルにおいても採用は皆無に近い状況」と書かれていますが、その通りです。
何故なら利益を追求した場合に膨大なコストがかかるテフロン絶縁はメーカーとしては避けたいからです。
これはメーカー名を挙げなければ判らないのであえて書かせて頂きますが、これまでオーディオケーブルメーカーでテフロン絶縁もしくはそれに近い素材(ゴアテックス)などを使用したオーディオケーブルメーカーは海外ではノードスト(ラインケーブル、スピーカーケーブルなど)国産ではACデザイン(ラインケーブル、デジタルケーブル)と古河電工(デジタルケーブル)くらいしか私は知りません。

PVC絶縁のケーブルで「別段、これで音が悪いとは感じません」との意見に関しましては、正直申し上げて、「その程度の音のシステム」「その程度の耳と感性の持ち主」としか言い様がありません。
そのような方とは建設的な議論など到底不可能でしょうし相手にしても時間の無駄にしかならないでしょう。

弊社は以前にSHUREから依頼を受けてイヤホンケーブルを2種類発売したことがございます。
https://www.amazon.co.jp/ACOUSTIC-REVIVE-SHURE%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%9B%E3%83%B3%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%AB-1-3m-REC130SH-S-1-3/dp/B00HZD6IVK
https://www.amazon.co.jp/ACOUSTIC-REVIVE-SHURE%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%9B%E3%83%B3%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%AB-1-3m-REC130SH-R-1-3/dp/B00HZD6IV0
この2種類のケーブルの違いは絶縁材の違いのみです。
弊社としてはこれまでPVC絶縁のケーブルを販売したことはありませんでしたのでPE絶縁のREC130SH-R-1.3、1種類だけの製作を希望しましたが、SHUREからは音質は劣化しても構わないので廉価版をどうしても製作して欲しいととの依頼がありPVC絶縁のREC130SH-S-1.3をもう1種類製作することとなりました。
結果的には絶縁材の違いをこのイヤホンケーブルで聴くことが出来たのですが、その余りにも違うクオリティ差に愕然としました。
PE絶縁に比べるとPVC絶縁は音がくすみ、濁り、抜けが悪く帯域も明らかに狭くなるのです。
その試聴記はSTEREO誌の記事に載ったことがあります。

弊社ケーブルも電源ケーブルや最廉価版のスピーカーケーブルではテフロン絶縁ではなく、PE絶縁を採用しています。
しかし、ラインケーブルやデジタルケーブル、スピーカーケーブル、USBケーブル、LANケーブルにおいては廉価版からテフロン絶縁を採用しています。
PVC絶縁と比べれば百倍近く、PE絶縁と比べても数十倍のコストの開きがあるにも関わらずです。
その理由はそれだけ大きな音質差、クオリティ差があり、廉価版においても最高峰に近いクオリティで製品を提供したい想いからであることに他ありません。

残念ながら世の中駄目耳駄目感性自慢に終始し、素直に真実を受け入れることが出来ない人達が沢山います。
特にオーディオ系のブログやコミュニティに積極的に発信される方に多いように感じます。
オーディオ誌の情報が信頼されなくなった反面でネット情報こそ真実と信じ込む危うい傾向を感じます。
提灯記事に溢れたオーディオ雑誌も問題ですが、それ以上に自身の浅はかで偏った知識、狂った感覚を押し付けるネット情報にこそ大きな問題があると言わざるを得ません。

最後に、
テフロンやカプトンなどの絶縁に銀や錫などのメッキ線が使われるのは一般的なケーブルに使われているTPC(タフピッチ銅=電気銅)が酸素を含むため絶縁時の高熱によって酸化、劣化するのを防ぐためであり、音質のためではありません。
(銀メッキ線が高熱に強いのではなく、高熱になる絶縁に対して導体表面を保護するためです)
メッキの厚みは数μと薄く導体表面の凸凹によってはメッキがかかっていない部分も出てしまうため特性は暴れ、音質は荒れて劣化したものとなります。

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    おはようございます。

    石黒氏からコメント頂けるとは恐縮です。

    皮肉などではなくて石黒氏のお書きの事は大筋で素晴らしい。
    私の考えていた事をほとんど代弁してくれました(^^
    .

    [ nightwish_daisuki ]

    2019/2/19(火) 午前 7:07

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    音質に徹底的にこだわるならば、導線を裸にして電気工事のがいし引き配線の様なことをやったら良いのではないのですか。
    単に価格が高いほど音質が良いという、以偏概全たる物の考え方や、商業的な評論に騙されるだけの消費者は愚かです。

    [ pat***** ]

    2019/2/19(火) 午前 11:31

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    > nightwish_daisukiさん
    こんにちは。
    どのあたりが代弁になっていましたか?

    ゴルゴ平蔵

    2019/2/19(火) 午前 11:35

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    > pat*****さん
    表面が即座に酸化が始まるのはもとより、法律で屋内配線が定められているのをご存知ないのでしょうか。
    基本的なことをご勉強されてからのご投稿をおねがいいたします。

    ゴルゴ平蔵

    2019/2/19(火) 午前 11:37

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    > ゴルゴ平蔵さん
    >どのあたりが代弁になっていましたか?

    石黒氏のお書きの事は一般的な技術内容で、かつ私の体験と酷似しているのでよく分かるつもり。私が書こうとするうような事が既に書かれていました。本当は分かっているのに敢えて書かない事も見え隠れ。

    最後の一文「メッキの厚みは数μ」〜の記述は以前とはうってかわってとても雑。やっつけ作業。けれども、その一文に至るまでの・・・お書きの内容は同意できるものです。

    [ nightwish_daisuki ]

    2019/2/19(火) 午後 2:58

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    > nightwish_daisukiさん
    そのご体験談が欲しかったなあ。

    ご理解、ご同意いただいたようで何よりです。

    ゴルゴ平蔵

    2019/2/19(火) 午後 3:12

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    誘電率や誘電正接の影響を知りたいです。
    定量的に説明しているサイト知りませんか

    ケーブルとしてみた場合、影響は長さに比例、扱う周波数に比例だったかな

    GHzオーダーでは問題になるのでしょうけどね

    裸電線が一番いいということになりますか?

    [ JR0VLT ]

    2019/2/26(火) 午前 5:03

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    > JR0VLTさん
    おはようございます。残念ながら自分もわかりません。

    お書きのとおり、裸電線が一番いいことになりますね。

    だからユキムさん輸入のインクアクセスや
    https://www.yukimu-officialsite.com/ls-2404air

    このような模造品の解説にあるノードストの中空構造が生まれているのだと思います。
    http://innocent-key.com/wordpress/?page_id=6219

    ゴルゴ平蔵

    2019/2/26(火) 午前 5:15

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