中国華東地区 駐在雑記 2011年

2009年1月から中国に駐在し3年目に突入しました。

中国の芸術

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 柳が生い茂る小道で石像をいくつか見かけた。
 
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老人が不自由している鳥に何か語りかけている?
そんなやわな老人ではない。
真ん中の円形はカラス貝だ。
右は貝を取ろうとして嘴を挟まれたシギ。
そう「漁夫の利」である。
老人の口はしめしめの笑顔を示している。
 
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象をいたわる老人?
そんな心優しい老人ではない。
よく見ると足元にさらに二人がしがみついている。
題名は「盲人摸象」。
直訳は止めておいて、意訳すると
「各々の狭い的外れの経験、理論を
 主張して譲らないこと」
実はかなり頑固で人のいうことなど一切
耳を貸さない老人なのだ。
 
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祇園精舎の鐘の音に耳を傾ける智者?
そんな悟りがある人を像にするはずがない。
この人は耳を手で塞いでいる。なぜ?
鐘を盗む時大きな音が出るので自分で耳を
塞いでいるのだ。つまり盗人の浅知恵。
この後すぐに御用になるのは自明だ。
中国語で「掩耳盗鈴」という。
日本では知られていない4文字熟語である。
意訳すると「頭かくして尻隠さず」。
頭も隠さない盗人の方は間が抜け過ぎているように思う。
 
中国では4文字熟語を「成語」と呼び、映画やドラマでは
よく使われている。
(実際の会話ではあまり使われていないのが実情)
中心街の近くにこのような成語を選び像を作った意図は
なんだったのかを知りたくなる。
石像だけでは意味はとても読み取れないからだ。

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 紹興の町中に魯迅故里という地域がある。
阿Q正伝の作者として日本でも知られている
魯迅が生まれ育った場所が観光地化されている。
 
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入り口には、タバコの煙ゆらゆら魯迅画。
 
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左端に立つ老人が魯迅の恩師像。
 
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一角は全て魯迅ゆかりの建物群。
 
ここでは、その詳細は紹介しない。
これはという場面がないからだ。
紹興酒の里ということなので
それにちなんだ話題だけにする。
 
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祝いの席の様子だ。
宴では当然紹興酒が出る。
 
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結婚式では格別にこしらえた酒壺が出される。
酒は一般的に15-18年物だ。
つまり、娘が生まれた時にしこんだ自産酒でなければならない。
蓋に書かれた「古越龍山」は今では有名ブランドになっている。
 
 
蘭亭に比べるとあっけない紹介になってしまったのは
私の感動の差である。
ちなみに私はお酒を飲まない。
 
 
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書聖王羲之の蘭亭序は、風流人が集う
曲水流觴という風雅演芸で生まれたと紹介されている。
詩、酒、音楽にふける清談の場である。
(觴とは盃、杯の意味)
 
 
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曲水流觴とは、庭園内の小川にお酒を浮かべて流し
清談を楽しむことらしい。
確か平安時代にもよく似た遊びがあったように思う。
 
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きれいなお嬢さん二人がたたずんでいた。
何かをしていたようだが、既に宴は終わっていた。残念。
 
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蘭亭序の原本は既に存在しない。
唐の太宗(李世民)が自分の墓に埋めてしまったからだ。
模写ですら時の権力者の押印が一面にあり、
最高の扱いを受けているのだから、
本物は間違いなく至宝中の至宝だっただろう。
酔いに任せて書いた余興が書道史上最高といわれていて、
彼自身何回も清書したが、これ以上の書はできなかった。
 
名人を極めた人の逸話を読むと
中島敦の作品「名人」を彷彿させる。
そこが私には大層魅力に感じる。
 
先回、王羲之を唐時代の人と紹介したが
まったくの間違いで、魏晋南北朝時代(300年代)に
活躍した人でした。訂正します。
 
 
 
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先回の大きな池の公園にはいろいろな
モニュメントが置いてあった。
 
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池に花王マークが浮かんでいるではないか!
花王提供のモニュメントかも。
 
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近くでみると、老人の顔である
頭の烏帽子?とあごヒゲで三日月形を
形成している。
「月老(Moon Blessingh)」 
と銘板に記入されていた。
 
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花王マークを見てしまうと、他のモニュメントは
すごく当たり前に見えてしまう。
この作品には
「愛の長廊」という名付けられていたが、
そう理解するのはちと無理では。
 
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ホテル内には、何気なく置物が置いてあるものだ。
心のやすらぎを覚えるものが多い。
 
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ロービーに電灯一体型花瓶があった。
遠くから何気なく眺めていて、
中国風ではないと感じた。どこが?
 
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近づいてみてみると、絵柄は江戸時代風!
雛祭りまで飾った風景も詳細に描かれている。
思わず、「見間違い?」ともう一度みたが間違いない。
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侍姿もあるので、間違いなく江戸。
単純な筆描きでなく金箔状に縁取りもされた
精巧な花瓶である。
こんな形で「日本」に出会えるとは思ってもみなかった。
 
 
 
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