古生代のページ

奇怪な古代生物のページです。 一般には目にすることの少ない実物の化石を中心に紹介します。

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コティレディオンとは?
ディノミスクスのような形態をした動物です。海底に固着するディスク状の固着部と、ストロー状の柄と、体本体であるガク部からなります。最大の特徴は、ガクと柄の部分を覆い尽くす骨片です。この骨片は立体的に化石化することが多く、生体鉱物であった可能性があります。また保存の良い化石から、ガクの上辺に30本以上の腕が等間隔にならんでおり、腕に囲まれた上面に口と肛門が仲良く並んでいます。口と肛門はU字系の消化器官によって接続され、ガクの内部に大きな胃があります。
以上のように、動物の形態としてはディノミスクスと非常に似ています。しかし決定的な違いがあり、ディノミスクスの花弁は硬質のようであったのに対し、コティレディオンの触手は伸縮性に富みどうやら引っ込めることも出来たこと、あとは捕食機関のフィルタ装置の構造も違うようです。

コティレディオンは、かつては断片化石のみが見つかっており、ディノミスクスと同じく分類不明種(プロブレマティカ)のカテゴリに放り込まれていました。その後、数十個の標本を基にした研究が行われ、刺胞動物だとして扱われていたようです。で、2013年の研究(下記参考文献)の段階で、海口にて大量の標本が出土(おそらく固まって取れたのだと思いますが)し、400個の標本を詳細に検証した結果、内肛動物なるカテゴリに含めるのが妥当ではないかと考えられているようです。現存する内肛動物の写真を見ていただければ分かるように、確かに似ている…。
私も古い情報に基づいて「イソギンチャク」として1〜2個譲渡したような気もしますが、ご勘弁を。

参考文献では、冠輪動物を構成する多くの種に共通に骨格があるのだから、骨片はそれらの類縁関係を示している、というくだりは面白いと思いました。
例:腕足動物(ハルキエリアのこと?)、軟体動物(ウィワクシアなど)、環形動物(カナディアなど)、内肛動物(コティレディオン)

以上の情報はすべて参考文献の要約です。SSFの中身がこのような動物の可能性があるとは正直オドロキです。論文は「ディノミスクスもたぶん内肛動物に違いないんやで(根拠はないけど)」という空気を醸し出していました。

私が持っている標本もちょっと見ましたが、触手は見当たりません。自由に引っ込められるんじゃどうしようもないですね。ちなみにディノミスクスも私が観察した限りは可動式だと思いますが、花弁の付け根のアングルをかえるのみで確かに花弁それ自体は軟体性組織のようには見えません。写真の個体はガクの部分だけで3㎝弱とこの手の標本としては超大型の個体であるようで、左下のミニサイズのものと比較すれば巨大さがうかがえます。柄の部分も母岩を掘れば出てきそうな雰囲気で保存がよいのでラクにクリーニングできそうな気がします。
#137025

参考文献:
Zhang, Zhifei et al. (January 2013). "A sclerite-bearing stem group entoproct from the early Cambrian and its implications". Scientific Reports 3.   http://www.nature.com/srep/2013/130117/srep01066/full/srep01066.html (フルテキスト)

関連:
ディノミスクス(奇妙高足杯虫)
フロギテス(火炬虫)


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